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「限られた時間」から「区切られた時間」へ。週3日勤務が教えてくれた、新たな仕事の捉え方

この記事について

半年間、週3日勤務(週休3日ではなく、週3日の勤務)を体験してみたら、業務時間の捉え方が大きく変わりました。仕事ができる3日間は「限られた時間」ではなく「区切られた時間」であり、その中で自分が最も貢献できる方法を作ればいい、と考えるようになりました。

この記事では、週3日勤務を選んだ背景、新たな勤務時間の捉え方、その中で貢献するための5つのステップを共有したいと思います。

これから新たな働き方をしてみたい方や、週3日勤務を導入するか迷っている方、週5日勤務だけどもっと面白くならないかなと感じている方に少しでも参考になれば嬉しいです。

なぜ週3日勤務?

所属しているI&COという会社には、週3日・4日・5日から勤務形態を選ぶことができる制度があります。例えば週3日勤務はそのままですが、通称「スリーデイズ」と呼ばれています。勤務日は、水曜・木曜・金曜です。

この制度を使い、2022年11月から2023年4月までの半年間、週3日勤務をしました。仕事が好きな私が、週5日勤務ではなくこの制度を使った理由は、3つありました。
・好奇心:人生100年時代なんだから週3日勤務の時期があってもいいじゃん
・心の余裕:育休明けのタイミングだったので、まだ乳児の子どもの成長を見つめたりさまざま対応する時間を作りながら復帰したい
・現実:早めに復帰して保活ポイントを貯めたい

私は上記のような背景で始めましたが、週3日勤務とひとことに言っても、理由もスタイルも人それぞれです。I&COには他にも「スリーデイズ」の方がいらっしゃいますが、I&CO以外での仕事をしたい、経験を積みたいなど話を聞くだけで面白そうな働き方、1週間の過ごし方をしている方たちばかりです。

新たな勤務時間の捉え方

本題に移ります。半年間の週3日勤務をやってみた結果、仕事時間の捉え方がどう変わったのかを共有します。

それは「限られた時間」から「区切られた時間」への変化でした。この微妙な違いを説明します。

「限られた時間」は、週3日をこれまでの60%として捉え、そこにできるだけ業務を効率良く詰め込もうとする発想です。週5日・残業ありの勤務形態を前提にして、それとの差分を最小限にしようとしているところがポイントです。

「区切られた時間」は、週3日を仕事時間として切り出し、100%として捉え、自分が活かされる方法で貢献しようとする発想です。週3日・残業なしの24時間働くことを前提にして、最大限のアウトプットをつくろうとしているところがポイントです。

農地で例えると、狭くなった畑にどう沢山の苗を植えるか?から、自分が持っているサイズの畑でどう美味しい野菜を育てるか?に変わった、というイメージです。

勤務時間の前提を罪悪感なしに捉え直す。ポジティブに割り切る。そうすることで、育休明けも心の平穏を持って過ごすことができました。週3日勤務を可能にしてくれたチームの皆さんに頭の上がらない思いです。

区切られた時間で貢献するための5つのステップ  (検証中)

区切られた時間を有効に使い、プロジェクトやチームに貢献しようと格闘するうちに、5つのステップがあるのではないかと仮説を持つようになりました。

1.チームのゴール:仕事を始める前に、この仕事は何がゴール・目標なのかをチームと考える
2.自分の貢献:自分は何に活かされればそのゴールに貢献できるのか/自分がどう貢献したいのかを考え、業務として切り出す
3.遂行プラン:切り出した業務と、自分の1時間あたりにできることを照らし合わせてスケジュールに落とし、遂行する
4.斬業:それ以外の業務が減るように工夫する。人に押し付けるのではなく、プロジェクト全体からその業務がなくなるようにする
5.チームと見直し:チームに皺寄せが行っていないか随時確認する

まだ仮説の段階ですし、誰にでも当てはまるものではないかもしれません。自分でも試行錯誤中でできていないことも多々あるのですが、いくつかやってみたこともあるので共有します。

例えば、1. チームのゴール。あるプロジェクトで会議時間切れで何度も次回に回されながらも(苦笑)、15分捻出して話し合うことができました。自分たちチームの目標だけではなく、クライアントのゴールや他のステークホルダーのゴールも見据えて考えられて興味深かったです。最終的に「社会の変化点となるプロジェクトがI&COから生まれる」ことをゴールに設定しました。実際にそうなるかは分からないですが、今も、そのために何ができそうか考え続けることができています。

4.斬業については、ワークショップの準備をKeynote+ポストイットから全てをMiroに集約してみました。当日隣に座ったキーパーソンがMiroになかなか入れないプチトラブルに対応しながらも(滝汗)、スライドを綺麗にする/ポストイットを取りまとめる/文字起こしする/写真を撮って保存するなどの業務を削る=斬ることができたのかなと思います。ただし、これはMiro導入前にポストイットで実施した結果、チームメンバーがその後整理に時間を取られてしまった反省を生かしたものでした。

5.チームと見直し は、まだできていません。週3日勤務によってチームメイトに色んな調整や共有コストを割いていただいていることは重々承知していて、本当にありがたいと感じています。プロジェクトの節目で、忌憚のないフィードバックをもらって改善していきたいです。

おわりに

週3日勤務が特別なことかのように書いてきてしまいましたが、見えにくいだけで色んな働き方の方がいらっしゃるのだと思います。友人の会社では「1日単位で時短勤務にできる」制度があると言っていました。週5フルタイム+残業にとらわれない、色んな働き方の人たちが合わさって仕事ができるような社会になっていくといいなと願っています。


参考図書:オリバー・バークマン著『限りある時間の使い方
要約YouTubeはこちら


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