バラ色の素粒子(分身主義のお話)
割引あり
送り主の正体
始まりは、たった三行のメールだった。
「初めましてこんにちは ayu と申します。ボクも詩人になりたいのですが、どうやってなるものなんですか?
すみません、それだけです・・・。では失礼します」
僕のホームページをちょっとだけ覗いた人が、からかいで送ってきたメールかなと思った。
それで、無視しようとも思ったのだが、受け取ったメールは必ず返信をするという、僕の密やかなポリシーがこの瞬間に崩されるのは悔しいので、返事を書くことにした。
送り主の正体は、14歳の少年だった。それは、まるであの頃の僕だった‥‥。
(e-mail・1『僕→ayu』)何と答えようか迷う
初めまして ayu さん。
これを読んで、正直いって何と答えようか迷いました。(?_?;
揶揄かもしれないので、無視しようかとも思いました。(笑)
でも、僕は「いただいたメールには必ず返事を出す」という ”ぽりしー” を持っているので、やっぱり返事を書くことにします。
❶ ayu さんが、こんなメールをくださった背景、あるいは動機を教えてください。
❷ 僕の書いた作品『詩人になる方法(彼はいかにして詩人になったか)』のことを言っているのだと思いますが、それをどこでお知りになったかも教えてください。僕のホームページですか、それとも(株)ベクターさんですか?
それらを知らないと、的はずれな答えになりそうですから。
ちなみに、詩人は、大工や教師といった"職業"ではありません。
(e-mail・2『ayu→僕』)すっごくうれしいです!
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長い文章を読んでくださりありがとうございます。 noteの投稿は2021年9月27日の記事に書いたように終わりにしています。 でも、スキ、フォロー、コメントなどしていただいた方の記事は読ませていただいていますので、これからもよろしくお願いします。