母乳拒否・哺乳瓶拒否(哺乳ストライキ)を乗り越えた話
こんにちは。今回珍しく育児で悩むことのひとつ「母乳拒否・哺乳瓶拒否(哺乳ストライキ)」について私が向き合って乗り越えた方法を記録したいと思います。
母乳もミルクも哺乳瓶も完全拒否する赤ちゃんは存在する
私の息子は生後2ヶ月から生後6ヶ月まで哺乳ストライキが続きました。といっても生後6ヶ月以降も永遠とミルクは大嫌いで、慣れたため腹が空けば少し飲む程度です。(母乳は刺激数の低下と私のストレスで生後3ヶ月あたりで出なくなってしまいました。)
始めはほぼ完母で育てていました。生後1ヶ月の検診では「完母でこんなにも大きくなるなんてすごい!」と言われるくらい順調でした。しかし、生後2ヶ月を過ぎたころ段々と飲む途中で泣き出したり、咥えるのすら拒否することが増えました。大きな音をたてたとか、私が不安な気持ちになっていたとかもなく、突然の出来事でした。そしてミルクも飲みません。本当に段々と口で咥える回数が減り体重が減り始めるようになりました。スプーンやスポイト、コップでも口に入ると凄く嫌がりました。水や麦茶は好きそうでしたが、本当に搾乳であっても母乳もミルクも飲まないのです。
小児専門の大型病院へ
急いで近くの小児科や小児専門の大きい病院で母乳外来に受診しましたが、原因は誰もわかりませんでした。母乳の状態も、ミルクのあげ方も問題なく、何もわからなかったのです。そしてついにあまりの飲まなさに救急へかかることになり、点滴を打たれる事態となりました。私はショックで自分の無力さに情けなくなり、検査中泣くことしかできませんでした。息子はとても顔色がよく元気でしたが、私は自分を責めるばかりでした。息子が元気でも、だんだんと痩せ細っていくのが本当に辛かったです。
母乳やミルクが嫌いな個性と向き合う
できる限りの精密検査の結果、何も異常はありません。結果「個性」となりました。生後2〜3ヶ月の赤ちゃんは舌が未熟と言われていますが、息子は味が嫌なのか、舌触りが苦手なのか「ミルクが嫌いな個性」を持っていました。大きい病院や保健所でも「例がない」と言われ、具体的な事例や対応策を見つけられないまま、個性を受け入れるしかありませんでした。
しかし、Twitterで探してみると母乳もミルクも飲まない子供に悩むお母さんが沢山いることを知りました。みなさんそこで取り組まれていたのが「寝かしつけて、飲ませる」ことでした。
思い返せばウトウトしてる時ほど比較的スムーズに飲むなと思い、入眠のタイミングで哺乳瓶を咥えさせるとすごい勢いで飲むようになったのです。
拒否を治すには「ねんね飲み」が1つの近道
哺乳ストライキを治すには「ねんね飲み」が有効でした。あらかじめミルクを用意し、眠くなったタイミングで頭をできるだけ上げるようにして、哺乳瓶を咥えさせ飲むことを徹底しました。とにかく起きてる間はミルクを見せず、咥えさせることも控えました。すると、およそ1〜2週間かかりましたが少しずつ飲む量が増えていき、起きたままでも哺乳瓶を咥えることを嫌がることが減りました(あまり飲みませんが)。
私にとっては大きな一歩でした。
かかりつけ医に相談のうえ行う
「ずっと寝てる間に飲ませてていいのかな?」と初めのうちは心配になりかかりつけ医に聞きに行きました。すると「お母さんがしっかりみていて、本人が苦しくないのなら大丈夫。赤ちゃんは大人と違って飲みながら鼻で息が吸える構造だし、全く飲まないよりもマシですよ」と返してもらい、ねんね飲みをどんどん取り組むようにしました。
[仮説]哺乳ストライキの原因と改善するプロセスとは
これは私の考察であり、仮説でしかありませんが、哺乳ストライキって母乳やミルク、哺乳瓶に対しマイナスイメージを持つと「なにか嫌」という気持ちになり、起きてる間は理性が働き、飲まないのかなと思います。なので寝てる間は本能が働き腹が減っていれば飲むのかなと。
寝てる間に飲むことで、だんだんと母乳やミルク、哺乳瓶に持っていたマイナスイメージが日が経つごとに忘れていき、治っていくケースが多いのだと思います。(本当に私の個人的な考察です)
ねんね飲みによって飲む量は正直少ない
正直、ミルクを飲めるようになっても量は増えません。お医者さんからは「あくまで目安だが、体重(kg)×100cc×1.5は飲ませたい。けどその目安量の1/3以上飲めていれば脱水はそこまで心配ないですよ。」と言われたのを参考に回数稼いであげていました。だいたい息子は体重(kg)×100cc×0.9くらいのミルク量だったと思います。離乳食が始まると食べれば量は減りますが、それまで脱水にならないようかなり気を張ってミルクをあげていました。
強烈個性は続く!飲む体制へのこだわり
息子はさらに、フルフラット体制でないと絶対に飲みませんでした。生後2ヶ月〜生後8ヶ月くらいまで続いたと思います。これには本当に骨が折れました。
起きてても多少飲むようになったものの、回数を増やさないと1日の最低量に到達しなかったので毎日10〜15回ミルクで授乳していました。しかもフルフラット体制でないと飲まないため、抱っこじゃ飲まないんです。必ず外出時には厚手のバスタオルを持参するか、ベビーカーでフルフラット体制を作るしかありません。周りからは冷たい母に見えてるんだろうなと辛い気持ちに何度もなりました。それでも息子が望むのなら取り組むしかありませんでした。
たまに抱っこであげようとして飲んでくれる回数も増え、生後9ヶ月あたりからは抱っこで頭をしっかりあげて飲ませられることが増えてきました。凄く嬉しかったです。嬉しすぎて顔がゆるむのかたまに息子が爆笑します笑
それくらい、普通に抱っこでミルクを与えられるのが嬉しかったのです。
母乳拒否やミルク・哺乳瓶拒否は温かく見守って
この事実を知らない方からは、信じてもらえなかったり、不思議そうな視線を送られることは少なくありません。しかし、本当にこうした個性は存在するんです。そしてミルク以外の完全食が赤ちゃんにはないことがとても辛いのです。
児童館でもベテラン保育士さんに「そんなことある?」って言われたり、飲ませようとして起きて泣くと勝手に赤ちゃんを取り上げられたこともありました。凄く辛かったです。しかし事実を伝え、取り組んできたことを伝えると少しずつ理解する人が増えました。少しずつですが、変わる周りの対応に救われていきました。
周りの方に理解してもらうことは、とても大きいのです。
(追記)現在1歳3ヶ月の息子は離乳食もミルクも大好きに
本記事を執筆した頃は息子は1歳前後だったと思いますが、あと数日で1歳4ヶ月を迎えます。現在1歳3ヶ月の息子ですが、まさかの哺乳瓶でミルクを欲しがり離乳食もすごく食べるようになりました。
実は、生後10ヶ月あたりから1歳1ヶ月頃まで離乳食拒否がひどくなり、1食ほぼ食べない日もあれば、3食分食べても育児書に書いてあるような参考量の半分程度しか食べませんでした。そして1歳前に保育園に入るとよりひどくなり昼とおやつを1口しか食べない時もあり非常に心折れました。1歳2ヶ月頃になって欲しいものは少しずつ食べるようになってきたものの食卓で遊びたがり、いわゆる「遊び食べ」が酷くなって、結果おもちゃを渡して遊ばせたりTVを見せないと食べない子になってしまいました。しかし病院からの指導で食卓時間だけは食べる楽しさを感じさせるのを重視!TVもおもちゃも見せずご飯のみ見える環境を作り、親からスプーンで食べさせるのを完全にやめました。遊び出したり食べなくなったら下げてお腹が空いたら高カロリーで補食するようにしだしたら、段々と自分から離乳食に手を伸ばし食べるようになり、興味も持つことが増えました。すると不思議と哺乳瓶を見るとミルクも欲しがるのです。本当に不思議ですね。母乳やミルク含め食に関心のない子は未来が不安になりますが、人によって関心を持つ時が来るものなのかなと1つの成長と個性を感じました。
哺乳ストライキは1人じゃない。
本当にTwitterで検索するまで孤独でした。ずっと。
けど検索してみると同じ境遇の方に出会えると思います。私のこの記事も、誰かに寄り添える一つになっていたら幸いです。
いつかは、ご飯に変わって行きます。
うちの子はあまり食べませんがそれでも少しずつ変わってきています。そんな1つ1つの変化があるたびに、哺乳ストライキが想い出に変わっていくのです。
今日、そして明日へと、哺乳ストライキに悩む誰かが前向きになれますように。
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