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FXのレバレッジはわかりやすく考えよう!

FXのレバレッジっていったい何!?一般的にこのレバレッジに対して危ないとか怖いとかいう「イメージ」をもっているのではないですか?
では実際にレバレッジっていったいなんなのか?わかりやすく説明します。

レバレッジがないとFXをしていく上で、利益を得るのに「圧倒的な資金」が必要になってきます。

つまりレバレッジというのは「利益率」を上げる為に必要なものなんです。

ではFXにはどうしてレバレッジが必要なのか?レバレッジがあることによってどういうメリットとデメリットがあるのか?などレバレッジの考え方について説明していきたいと思います。


FXでのレバレッジに関する基本的な認識

よくレバレッジはテコの原理です、という事を言われますが、確かに間違ってはいません。
しかし、テコの原理でそれがなんなの?って思いませんか?

実はFXというのは本来「利益率」が圧倒的に低い取引なんです。ホント利益率なんて微々たるものなんです。1ドル100円の時に100円を1ドルに替えて、1ドル101円になったところで円に戻せば101円になっているので1円の儲けです。

例えばレバレッジをかけずに、10万円の資金でFXをしたとします。
10万円の資金で取引をした場合、利益率0.1%なら100円です。
これが年の利益率と考えた場合、10万円の元本に対して年間100円の利益です。

100万円の元本に対してなら年間1000円の利益です。
まあ確かに銀行の定期預金に預けておくよりはましか、といったレベルです。


月数万円は利益が欲しいと思ったら

しかしこれじゃサイドビジネスには完全に適さないですよね。

だいたい月で1円ほどの値幅をとれたら1流のトレーダーと言われるFXです。

1ドル100円の時に1000ドルに替えようと思ったら単純に10万円必要なんです。

1000ドルを101円の時に円に戻しても「10万1000円」です。
1流のトレーダーレベルで月1000円の利益になります。
これ月1万円の利益が欲しいと思ったら100万円必要です。

1流のトレーダーレベルでようやく100万円の元本で月1万円の利益です。

これ厳しくないですか?

別にこれでいいやって人はこんな感じで取引も可能です。しかしこれにレバレッジをかけることで、100万円の資金で、月1円の値幅を取れればやっと10万円とかの利益になるんです。

ではレバレッジってどんなシステムなの?という説明に移ります。


レバレッジの基本知識とは

レバレッジにはまず基本の考え方があります。
それは1万通貨がいくらで交換できるかというところです。
では順を追って説明していきます。

1ドル100円の時にドル1万通貨に交換すると100万円かかります。

先ほども説明しましたが、レートが1ドル100円だったら1万通貨に交換するのに100万円、単純に計算すると1円の値動きで1万円の損益です。

では1000通貨だったらどうでしょうか?それは1円の値動きで1000円の利益(損失)ということになります。

理屈はこうです。

1万通貨を円からドルに交換します。

1万通貨を所持した場合、1円レートが動くと1万円の利益(損失)です。

10銭レートが動くと1000円の利益(損失)です。

当然10万通貨ならその10倍であり、1000通貨ならその10分の1です。

本来、ドル円のレートが1ドル100円なら、1万通貨だと100万円必要ということになります。

しかし、100万円の投資で10銭レートが動いた時に、1000円の利益しか出ないとなると、FXで利益を得るのにかなり大量の資金が必要になってきます。

FXでは基本的に10銭20銭の値幅の利益をとっていくのが主で、1円の値幅なんてそう取れないのです。

そう考えたらFXの取引なんてかなりの多額の資金がなくてはできないし、利益もそう簡単には取れない、ましてや何百万円も元本をもっていてもへたしたら月に数千円稼ぐのがやっとというときもあるでしょう。

レバレッジをかけることによって1万通貨を安く交換できる

これをレバレッジを使う事により1ドル100円の時に1万通貨を4万円とか安い投資金(証拠金)で交換できます。

よって本当は1万通貨に交換するのに100万円の資金が必要になるのに、これが4万円とかそういう金額で1万通貨に交換することができるのです。

1万通貨に交換するのを4万円の元本で1万通貨に交換できたとしましょう。

1円の値動きで1万円の利益ですから、10銭レート動いた時1000円の利益が出る、ということになります。

もちろん投資スタイルにもよりますので、自分が元本に対してどれだけの利益率が欲しいかということです。

そしてどれだけレバレッジがかかっていたとしても、本質的に変わらないのは、1万通貨に対して1円の値動きで1万円の損益だという基本です。(これはあくまでも手数料などを加味しない円通貨の話です)

これでようやく、元本に対してそこそこの利益が取れるようになってきました。


レバレッジを考えるうえでの担保を証拠金という

レバレッジをかけると元本が少なくてもそれなりの取引ができることがわかりました。

ではそのレバレッジをかけることによって出てくる特別なシステムについて考えていきましょう。

レート1ドル100円の時に1万通貨交換しようと思ったら、100万円必要です。これが1ドル100円の時に4万円で交換できたら利益率が高くなりますよね。

しかしそんな便利なレバレッジですが、このレバレッジを利用するのに専用のシステムがあります。

それが証拠金と言われるシステムです。

この証拠金というのは、本来1ドル100円の時に100万円かかる費用を4万円にしますよ。その代わり担保としてその交換価格4万円を担保として残しておいてください。という考え方です。

ですからこれまでの例で考えると、1万通貨所持するのにかかった4万円は証拠金という名目で残しておかなければいけない資金であるということになったのです。

ですから実際の取引では最低でも4万円以上の資金がないとレートが少しでもマイナスになった時にそれ以上の取引ができなくなりますので、それなりの余剰資金が必要になってくるということです。

レバレッジをかけて取引している場合、担保となる証拠金に対して口座残高が下回ったらいけないということになります。


FXでのレバレッジは固定ではなく証拠金との関係で変動する

ではその証拠金ですが、取引する通貨ペアやレートによってその証拠金の金額はつねに変動しています。

日本国内でFXはレバレッジ25倍というふうに決まっていますが、正しくは最大レバレッジ25倍です。

わかりやすく説明すると、1ドル100円の時に1万通貨を4万円で交換しました。その時の口座残高が4万円ちょうどなら、それ以上の余剰資金がない状態で最大レバレッジが25倍かかっている状態となります。

もちろん口座残高が100万円残っていればレバレッジはゼロということになります。

ですからレバレッジというのは残りの余剰資金によって変化していくというものになります。


レバレッジの計算式

レバレッジの算出方法は

(現在のレート×取引通貨数)÷口座預入残高=レバレッジ

1ドル110円の時に1万通貨を買い入れ、口座残高30万円
(110円×10000通貨)÷口座残高300000円=3.6666....レバレッジ約3.7倍

1ドル110円の時に3万通貨を買い入れ、口座残高30万円
(110円×30000通貨)÷口座残高300000円=11 レバレッジ11倍

1ドル120円の時に3万通貨を買い入れ、口座残高30万円
(120円×30000通貨)÷口座残高300000円=12レバレッジ12倍

といった具合ですのでレートが変動する度にレバレッジも変動することがわかります。


最大レバレッジ比率

最大レバレッジが大きくなればなるほど少ない資金で通貨が買えるということになりますが、どの位違うのでしょうか、その比率を見ていきたいと思います。

これは、最大レバレッジの倍率の違いで1ドル110円の時、1万通貨をいくらで買えるのかを表したものになります。

レバレッジなし→110万円
300倍→3667円
10倍→11万円
25倍→44000円
50倍→22000円
100倍→11000円
500倍→2200円
888倍→1239円
1000倍→1100円
3000倍→367円


レバレッジによる証拠金維持率の低下率

今までお伝えしたようにレバレッジを利かせれば、通貨を劇的に安く購入することができる、という利点でしたが、たとえ安く購入したとしても通貨数量を間違うと一気に元本を飛ばしてしまいます。

それではレバレッジをリスクに大きく変える理屈を説明したいと思います。

例えば元本30万円に対してレバレッジ25倍44000円で1万通貨購入すると残金25万6千円です。

購入した44000円は必要証拠金であり、1万通貨を購入するのに必要な金額です。

ということは、たとえ資金が目減りしてきても、元本30万に対しこの44000円は決して割ってはいけない数字になります。

この30万円(元本)に対して44000円(必要証拠金)の割合を示したものが証拠金維持率です。

ですので、1円レートがマイナスに動くと1万通貨だと1万円の損失ですので元本30万円だとかなり気持ちにも余裕が生まれます。

レバレッジが大きくなればなるほど証拠金維持率に余裕が生まれます。

レバレッジ500倍だと1万通貨購入で2200円なので、元本30万円だと29円以上レートがマイナスに動いても大丈夫だということになります。

問題は、レバレッジ500倍というと、1万通貨2200円として100万通貨買っても22万円で買えてしまうということです。


レバレッジのリスクリワード

100万通貨ということは、レートが1円動くと100万円の利益(損失)が出るということです。
当然10銭動くと10万円です。

元本30万円で、100万通貨を22万円で買うと28万円の元本で20銭マイナスに動くともう後がありません。

30万円を一瞬で吹き飛ばす効力があります。

しかし一瞬で数十万円の利益を得る効力もあります。

これがレバレッジのリスクリワードです。

レバレッジは損失を取り戻したいとか、メンタル的に自制がきかなくなったときほどレバレッジをきかせて大きな勝負に出たりするものです。

日本のレバレッジは最大25倍と決まっていますので、通貨を買う時は高いのですが、リスクをはったエントリーには限度があります。

しかし、海外の高いレバレッジだと、いざという時に大きくリスクを張ったエントリーができてしまう為元本割れというリスクがおおきくなる、とこういう事です。


まとめ 

結局、リスクが高いほど大きな利益も期待できますし、レバレッジが高いほど、自由度の高い投資ができるのです。

問題は、今の自己資金(元本)でどれだけのリスクとリワードを許容するか、という事につきます。

ですから、レバレッジの怖さ、危険、というのは、レバレッジをうまく使いこなせないメンタルの弱さだという事です。

いくら最大レバレッジが何倍であろうが、レバレッジをかけている以上は、1万通貨買えば1円の値動きで1万円の利益(損失)です。

自分のリスクリワードは、元本いくらに対して何通貨まで持つのか

その事を考慮しながらレバレッジと付き合ってください。