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横浜市長選挙を考える
本日は、横浜市長選挙に関しての私見です。政治的主張の表明はリスキーな気もしていますが、自分の意見や立場を整理する機会と考えて、文字化してみます。
横浜市長選挙 2021年8月22日
私の住む横浜市では、今年任期満了(2021/8/29まで)に伴う市長選挙が行われます。(2021/8/8告示、2021/8/22投開票)
2009年から連続三期務めている現職の林文子市長が態度保留中なので、本日(2021/6/26)時点で、立候補を表明しているのは、
● 太田正孝氏(75)無所属 横浜市議会議員
● 藤村晃子氏(47)無所属 日本動物虐待防止協会代表理事
● 福田峰之氏(57) 無所属 元衆議院議員
● 小此木八郎氏(56) 無所属 現衆議院議員、前国家公安委員長
(自由民主党神奈川県連会長)
の四名となっています。
四名の立候補予定者の政治的立場、主張内容は把握しておりませんし、今回の選挙の争点も十分に理解していません。過去11年住んできたものの、横浜市の状況を知悉してはおらず、学ばねばいけないことだらけです。
横浜市への私の思い
横浜市は、東京23区を除けば、日本最大の人口を持つ政令指定都市(推計 約378万人 2021/5/1時点)です。その割に横浜市の存在感は軽く感じられ、
● 市の持つ潜在能力を活かしきれていないのではないか?
● もっと個性溢れる突き抜けられる街になるのではないか?
● もっと多くの人が訪れて、活気溢れる街になるのではないか?
という思いを、生粋の横浜育ちではない外様の私は抱いています。
同じ港町で、世界的に知名度と人気の高い、スペインのバルセロナやカナダのバンクーバー(横浜の姉妹都市)に比肩するような国際都市になって欲しいという願望を持っています。
日本最大の市の最高執行権者である横浜市長の権限と責任は絶大の筈です。それに相応しい、実力と人間力と行動力を兼ね備え、国際感覚にも優れた人に市長をやっていただきたい、というのが一市民としての願いです。
私自身も、今回の市長選挙を機会に、横浜市の抱える課題にどんなものがあり、どんな未来構想があるのか、学んでいこう、と考えています。
池田純氏の記事より
市長選挙に立候補するのではと動向が注目されていたのが、横浜市出身で、2011年から2016年まで5年間、横浜DeNAベイスターズ球団の社長をつとめた実業家の池田純(1976/1/23-)氏です。
本日のダイヤモンド・オンラインにアップされた記事を読む限り、立憲民主党からの立候補打診があったことを認め、横浜市長職に関心を示しつつも、『不出馬宣言』なのかな…… と受け取りました。
『政党の傀儡なんて誰がやるか!(実績も人望も能力もある)私がフリーハンドでやれないのなら、やる気はない!』
という思いを抱いている印象を受けました。
私の能力は全権を任せられてこそ発揮されるものです。選挙資金をもらって、しがらみにまみれて、背後からとやかく言われて、忖度しながら発言し、行動するタイプではありません。民意を無視して、嘘をついたり、ごまかしたり、なし崩しに何かを進めるといったことはもってのほかです。
という記述からも、池田氏は自信家で、真っ直ぐな信念を持つ熱血漢です。純粋な横浜愛、自身の政治観、野心(独裁志向?)も感じます。権謀術数を尽くすことも求められる政界の価値観が好きではないのかもしれません。
横浜市長選だけの問題ではなく、政府を見てもつくづく思います。権威や権力に執着し、政治で食べていきたいとしか考えていない「職業政治家」が多すぎるのが問題の根幹なのでしょう。私は政治家こそは、いつでも政治家を辞める覚悟がある人であり、いつでも他の仕事で食べていく覚悟がある人が担うべき役割だと思っています。「しがみつく仕事」ではありません。
という意見には共感しますが、私は、現実に横浜市の行政を動かしていくには、手練れの職業政治家が必要だという意見です。歴史と伝統とさまざまコミュニティを抱える横浜市を、企業経営的な理論を前面に打ち出して舵取りするのは危険だと思っています。
企業経営は、上げた業績という数字でトップの実力を評価できます。優れたビジョンで組織を束ね、『選択と集中』が許され、『排除』も肯定されるのがビジネスです。
ビジネス社会と市民社会は違う価値観で運営されるべきだと思っています。多様な価値観が渦巻いているのが市民社会であり、『排除』はNGです。優れたビジネス手法を行政運営に持ち込めばうまくいく、という見立てをする政治家には不安を感じます。
ダーティな相手や無気力な傍観者や社会的弱者にも対処できるしなやかさや包容力を兼ね備えていることが、政治家全般に求められる実力であり、責任だろうという思いがあります。
たとえば、カジノの問題
さて、横浜市長、どうしたものなんでしょうか……
選挙の争点の一つにカジノ問題があります。現職の林市長は、IR(統合型リゾート)誘致推進派でしたが、横浜市民からは大いに批判を受けました。
私自身は、カジノ賛成です。推進派に近いガチの肯定派です。(因みに記事によると池田氏は反対の立場のようです。)
私は、カジノだけを切り出して議論するのはフェアではなく、本来の争点である山下埠頭地区へのIR誘致のメリット/デメリットを丁寧に議論して、判断すべきと思います。IR施設があることで、国内外から横浜市への往来者が増えることによる経済効果、世界最先端の学術的エリアを保有することによるステイタスの向上は、懸念されるマイナス面を上回ると思っています。
カジノが出来れば、カジノ反対派が訴えているような困った問題も、多かれ少なかれ起きるでしょう。一部の人々のギャンブル依存を増長する、治安が悪化し犯罪の温床となる、といった市民にとってありがたくないネガティブなことが起こる可能性も否定できません。
残念なのは、反対派の主張が、ネガティブ懸念を列挙し、「だからダメ!」と短絡的に決め付けて、そのまま思考停止しているように見えることです。感情的に嫌悪して、メリットを吟味する態度、デメリットの予防策・解決策を考えることすら拒否する態度は、未来を閉ざすことになります。
私は、デメリットを踏まえても、『日本初』のIR誘致にトライする意味と実力が横浜市にはあると思っています。ただ、私の知らない計画、思い当たらない落とし穴も潜んでいることでしょう。情報を集めて、計画化の中身を慎重かつフェアに分析できる眼を持ちたいと思っています。
なので、IRビジネスの現状をきちんと勉強していて、合理的理由からカジノ推進を公約する候補者を支援したい所です。
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