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蓄積疲労もあったかもなあ…と疑ってみた
本日は、蓄積疲労についての学びのまとめです。
脳に刺激を与える時間を確保する
Stay Homeが叫ばれ始めた頃から、毎週日曜日の夜、家族が寝静まった後の2~3時間を知的活動に充てています。知能指数の高そうな人たちや日本の将来を真剣に考えている人たちが議論するYouTube動画を観て、脳に負荷をかけるようにしています。
対象には、Newspicksの「Weekly Ochiai」をよく利用させて貰っています。興味深いテーマの専門家がゲスト出演して、議論する番組です。全編は有料なので、冒頭30分程度の無料部分しか観ませんが、勉強になります。昨夜は「メンタルクライシスを考える」でした。パネリストは以下の通りです。
宮田裕章 慶応義塾大学医学部教授
下園壮太 心理カウンセラー/MRメンタルレスキュー協会理事会
櫻本真理 cotree代表/産業カウンセラー・コーチ
青砥瑞人 DAncing Einstein CEO
佐藤明裕 五反田KARADA内科クリニック院長
蓄積疲労の三段階
先が見通せない…… 移動の自由が制限される…… というストレスが世の中を覆っている今、メンタルクライシスは格好のテーマです。
下園壮太氏が『蓄積疲労の三段階』を解説されていて、ほぉと思いました。以前の自分自身にも思い当たる所があったからです。下園氏は、長年自衛官のメンタルヘルスに携わってきた専門家です。蓄積疲労の三段階については以下のサイトも参考になります。
ストレスを受け流すこと
私は、ストレスを受け流すスキルは高いと自負しています。正確に言うと、高くなったと思っています。性格的に鬱病や精神疾患を発症しそうな気質を持っている自覚があり、自分の心の状況には我流ながら注意してきました。
私は、疲労やストレスがある程度蓄積していても、そこそこ頑張り続けられてしまう体力や根性は、ある方だと思います。それゆえにストレスが長期間かかり続けると、燃え尽きや自己否定モードを起こすタイプだという自覚はありました。
ストレスを感じた時は早めに休み、気分転換の行動を心掛けてきました。長年かけて、他人への共感能力を低く抑え込み、他人と比較することで起こる自責の念を抑えてきました。
● 他人のむかつくことば(同調圧力、蔑視、軽視…)を受け流す力、
● 自分の願望に過度に執着しない力、
● 身に降りかかる出来事を達観・諦観する力、
を磨き、心の自己防衛に努めてきました。積極的に「移動を楽しむ」ことを習慣として取り入れていたことも効果があったと思います。こういう習慣を採用することで喪ったものも多々あるとは思うものの、結果的に生き延びてこれましたからよしとしています。
私は会社を辞めることを誰にも相談せずに決断し、妻には事後報告でした。その際、妻からは「心を病んでいるんじゃないか」と疑われ、心療内科の受診を提案されました。
妻は、私が以前ほど会社生活を楽しんでいないことに勘づいていて、酒量が増えていること、無気力で投げ遣りな言動が増えたこと、で心の病を患っていることをかなり心配していたようです。自分では、論理的に考え抜いた末の判断で、心身共に健康状態だと信じ切っていたので、その時の妻の提案は却下しました。
鬱状態になると、誰もが同じ症状を発症する
下園先生の説明では、2段階までは「表面を取り繕う」ことが可能なので周囲や自分ではなかなか疲労蓄積状態に気付かないそうです。ただ、2段階を突き抜けてしまった人が陥る鬱症状は似通っているそうです。
振り返ってみると、確かに仕事への意欲は年々下がっていっていました。この動画を観て、自分の気付かないうちにストレスが蓄積し続け、精神疲労がゆっくりと進行していて、2段階から危険水域の3段階に片足をかけていたのかもしれない…… と思いゾッとしました。
誰もが病んでる状態を当たり前とした社会設計
一連の説明を聞いていた落合陽一氏が、興味深い話をしていました。
ノーマルと考えられている精神状態の人の方が少数派になってしまう社会では、病んでる人をスタンダードに考える社会に転換した方がいい
という発想です。
病理学上では危険な領域に沈んでいる人を、無理やり、従来の通常(理想)領域に引き戻そうという発想にこそ無理がある。危険領域の人が標準になるように社会制度を設計し直す…… その発想は面白いなと思います。
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