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金曜日の随筆:印象操作のカラクリ

また運命を動かしていく金曜日がやって来ました。2021年のWK27、文月の壱です。本日はもともと考えていたテーマから、予定を変更して、時事ネタに踏み込みます。

本日の格言・名言《2021/6/28-7/4》

A happy, interesting life is prepared for everyone, no matter who you are.
どんな人にも幸せでおもしろい人生が用意されている
None but ourselves can free our minds. 
- Bob Marley, Reggae Musician/Jamaica
自分は解放できるのは、自分しかいない。
ーボブ・マーリー レゲエミュージシャン/ジャマイカ 

酒類提供の全面停止を煽る記事より

新型コロナウイルス感染者数が増加傾向に転じていることを受けて、東京新聞が、6月30日に『酒類提供の全面停止』に触れる記事をあげています。

「やっぱり来たか……」と予期していた動きです。『酒類提供の全面停止』にはバリバリ反対で、”根拠のない愚策”と断罪している私は、この記事のタイトルを観た瞬間に怒りが沸き立ちました。

真っ先に疑念を向けた矛先は、地方自治体です。空気感に便乗して検証もなく『酒類提供の全面停止』を実行した地方自治体の事なかれ主義的仕事に、私は不信感と恨みを抱いています。「まん延防止等重点措置」は、今でも発令中なので、対象地域の地方自治体は、いつでも停止を再発動できます。身構えました。

次に、この記事を出している東京新聞にも疑念の目を向けました。都合の良い事実だけを巧妙に切り取る印象操作はマスコミの常套手段です。

記事全文を読むと、案の定、印象操作感がプンプンでした。丁寧に記事を読めば、「直ちに酒類提供の全面停止を要請」した事実はなく、小池東京都知事が、緊急事態宣言終了時に出したコメントを引用して、さも当日(6/30)語ったと錯覚を誘う書きぶりになっていました。

現時点で、再び『酒類提供の全面停止』が現実化しようとしているという証拠はなく、私のような反対意見者の怒りの感情を煽る目的かもしれません。

見え透いた印象操作をネタに印象操作を被せる演出

『酒類提供の全面停止』への批判は、高橋洋一氏が、自身のYouTube『高橋洋一チャンネル』で語っている内容に同意見です。

● 酒類提供の場で感染が拡大するという定性的なイメージはあるが、エビデンスがはっきりしない。
● 特定業種の営業権制限は、恣意的な私見制約の可能性もあり、簡単に行使すべきものではない。一律禁止は雑すぎる。 
● 対策やってる感を出す為の「気合」的な施策。文句の出にくい業態に皺寄せしている傾向が強い。

一方で、高橋氏が評論をすることで、『「政府」「マスコミ」が愚かだ』という別の印象操作が働いてしまう懸念も感じました。

印象操作に印象操作が被さって、「ちょっと意識高い系を気取りたい人」を洗脳する動きになっているような怖さも感じます。

雑な印象操作記事も、巧妙なマーケティング

東京新聞の真の狙いは、ここにあるのかもしれません。『酒類提供の全面停止なんて馬鹿げた政策だ』と思っている人が一定数いることは、当然承知していることでしょう。

タイトルや斜め読みで誤解して怒りを増幅してくれてもよし、精読して「雑な記事やなあ」と馬鹿にしてくれてもよし、目に止まってくれさえすればOKと割り切って考えている可能性もあります。

もしも、『高橋洋一チャンネル』がこの話題を取り上げなければ、私が情報元探しをして、東京新聞の記事に辿り着くことはありませんでした。高橋洋一氏という影響力ある人物が、『酒類提供の全面停止』という話題を取り上げたことで、この記事は十分に役割を達成しています。

自分を、思想的偏向のない人、バイアスなく是々非々で物事を判断する人、と思いたい人は、本来の自分の嗜好や価値観とは異なる主張や論説にもきちんと目を通した上で、自分の意見を言いたい、傾向があります。

私は、教養好き、分析好き、知的好奇心が強く、自分自身が考えて出した持論に自信を持ちたいタイプです。雑な記事や論説を読んで、「その手には乗らないよ」と優越的気分に浸りたい気持ちがあることを認めます。ビジネスを手がけるプロならば、私のような人間の思考方法や行動はお見通しで、取り込むなんて「屁でもない」のでしょう。

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