テキストよりも動画を選択
今週は、フリーの時間をYouTube動画やTverを観て過ごしている時間が、非常に長い週でした。裏を返せば、本やweb上のテキストを読む時間や、他人と会話する時間は圧縮されています。この傾向は年々強くなってきているのは紛れのない事実です。本日は、そうなってしまう理由を、考えてみようと思います。
集中力の欠如
真っ先に思い浮かぶ理由は、本を読む集中力が持続しなくなった…… ことです。加齢が影響していると思いますが、簡単には理解するのが難しい内容を脳味噌をフル稼働しながら粘り強く読み進めるという、若い頃ならば、日常で当たり前にやれていた習慣が維持できなくなっている気がしています。
かつて、自分の集中力には、自信がありました。何事も本質を突き詰めるまで、諦めずに思考を繰り返す粘りとしつこさは、私の数少ない長所であると思っていました。他人が簡単に受け容れてしまうような常識やルールにも、疑問や違和感を感じたら、自分が納得できるまで自力で調べる習慣が自然にできていました。
ただ、50歳になる頃くらいからは、はっきりと気力が落ちていることを認めざるを得なくなりました。会社を辞め、日々の仕事から遠ざかっていた2年間は、好奇心の赴くままに、未知の領域や以前軽く齧った程度の分野の知識を取り込む努力をしていましたが、今は駄目になっているな…… というのが残念です。知識欲は完全に衰えてはいないので、今の不甲斐ない状態を立て直したい、という気持ちは強いのですが、本やテキストに向かう代わりに安易な動画鑑賞という行動に走りがちです。
音声は気楽に触れられる
YouTubeや、TVerを観ているといっても、実際には映像は殆ど観ていなくて、音声を聴き流している感覚が強いです。松本に来てから、日常生活でクルマの運転をする習慣が20年ぶりくらいに復活しました。運転中は、ほぼ100%FM長野を聴いていることも影響しているかもしれません。耳から入る情報に触れるのは気分的に負担が少ないように感じています。あまり深く考えずに、他事をしながら耳を傾けるだけでいい音声コンテンツは、色々と便利だし、誘惑も多いと感じています。
”雑談魂”にどハマり
今週は、元プロ野球選手の上原浩治氏のYouTubeチャンネル、『上原浩治の雑談魂』の対談コンテンツを、かなりの時間”聴いて”しまいました。
最近、元プロ野球選手が続々とYouTubeチャンネルを開設しています。過去に活躍した名選手が、技術的なことや過去の名勝負の振り返り解説などをするチャンネルが目白押しですが、上原浩司氏のチャンネルは、登録者数がもうすぐ100万人になろうかという人気のチャンネルです。私は、今でこそコアな野球ファンではないものの、少年時代には夢中だった時期もあるし、野球に対しては一般人よりは多少の知識と経験があると自負しています。当時の花形だった豪華なゲストたちとの対談が非常に興味深く、次々と過去動画を渡り歩いてしまいました。
昔好きだったものに、長い年月を経て再び興味と関心を取り戻すのは、悪いことでもないように思います。こういう形で、思い出が甦ってくるのは、文明の利器なのかもしれませんし、動画を通して、人柄やキャラクターなどがより鮮明になり、認識を変える一助にもなります。