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石破茂氏を評価しない人の意見を探る
本日は、2024年の政治の総括の意味で、今年10月に内閣総理大臣に就任した石破茂氏についての批判にはどのようなものがあるのか、探ってみようと思います。
政治家・石破茂を批判するヒントを探る
2024年師走の真っ只中です。連日国会審議も続いています。2024年10月27日に行われた第50回衆議院議員総選挙で、自由民主党は大幅に議席数を減らし、過半数割れの敗北を喫しました。それでも、自民党総裁・石破茂氏は首班指名を受け、内閣総理大臣の地位にあります。目下、選挙で躍進し、閣外協力関係先でもある国民民主党の訴える基礎控除の引き上げ、いわゆる『178万円の壁』を巡る協議が続けられています。
石破氏は、過去に何度も自民党総裁選に敗れており、5度目の出馬となる今回が「最後の挑戦」と宣言して、悲願成就した経緯があります。知名度もあり、自民党内指折りの実力者と目されながら、自民党主流派との確執から、長く冷遇されていた経験を持ちます。個人的には、豊富な知見を活かして手堅い政治手腕を発揮してくれることを期待する一方、総理就任前後から目立つようになった意見のブレや陰鬱そうな雰囲気が気になっています。
そこで、「反・石破」の急先鋒で、筋金入りの保守系タカ派の論客として知られる櫻井よしこ氏(1945/10/26-)が、何を言っているのかを追ってみようと考えました。櫻井氏は自身のオフィシャルサイトに、週刊新潮に連載中のコラム『日本ルネッサンス』の内容をアップされているので、直近10本程度のコラムを読んでみました。
多彩な批判(≒悪口)
掲載されているコラムの全てに目を通した訳ではない(直近分は、第1126回)ものの、政治家・石破茂に対して、徹頭徹尾否定的です。その姿勢は徹底されていて、好評価は一つもしていません。安倍晋三氏を信奉する櫻井氏なので、政治信条が異なる石破氏とは相容れず、政治手腕や政策に低評価なのは想定範囲内でしたが、おそらく石破氏のことは人間的にも嫌いなんだろうな、という印象を端々から受けました。
石破氏は、自身のスタンスを「保守」と自称しているようですが、櫻井氏に言わせれば、石破氏は「リベラル」「左翼」の政治家という位置付けになるようです。
些か強引過ぎやしないか? と感じる批判もあります。しかし、内容は殆ど悪口だけれど、これは的を得ているかも…… と感じた部分もありました。例えば、衆議院議員総選挙の自民党大敗を巡る以下の記述です。
必要以上に丁寧な言葉遣いで氏は語る。それをよく聞くと、石破氏が本質的に「巧言令色鮮(すくな)し仁」の人だと思えてくる。
(中略)
大敗のもうひとつの原因は石破氏本人にある。氏のだらしない佇まい。総裁選の時はもとより、首相になってからも聞く者をウンザリさせるその時々で変わる発言。批判されるや即反応して世論に従う信念のなさ。こんなことでトランプ、プーチン、習近平各氏らと渡り合えるとは到底、思えない。リーダーが最も忌避しなければならない資質ばかりが目立つのが石破氏だ。
『週刊新潮』 2024年11月7日号
日本ルネッサンス 第1121回より抜粋
石破氏がしばしば用いる馬鹿丁寧な言葉遣いが、なんか気に障る場面は少なくありません。また、(容姿を揶揄するのは失礼な行為ではあるものの)一国のトップとしては「佇まい」がイマイチ ~俗な表現を使えば「カッコよくない」~ だと感じる、という点には同意します。
また、別のコラムの以下の表現には、私も同じことを思っていたので、思わず笑いました。
元々、石破氏と野田氏は考え方や価値観が奇妙なほど似ている。余計なことだが風貌も似ている。
『週刊新潮』 2024年11月21日号
日本ルネッサンス 第1123回より
石破氏と立憲民主党代表に就任した、野田佳彦氏は似ているなあ、と感じていました。もっとも、櫻井氏が支持している、高市早苗氏と櫻井氏も信条だけでなく、風貌もどことなく似ている気もしますが……
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