信州ツーリングの思い出 回想録 その2
信州ツーリングの思い出 回想録
私の人生にとって、とてもとても大切な思い出の
250ccの愛車のバイクで行った信州ツーリング。
回想録 その2 は
初日に宿泊した馬籠宿です。
馬籠宿
岐阜県中津川市の馬籠宿(まごめじゅく)は
江戸時代の参勤交代で多くの人が行き交わった
中山道43番目のノスタルジーな宿場町だ。
初日は約600km走り、
予約していた馬籠の民宿に宿泊した。
辿り着いた時にその光景にビビッてしまった。
なぜなら・・・
石畳のまあまあ急な坂が立ちはだかっていたからだ。
私のバイクは250ccのレーサーレプリカタイプ。
いわゆるSS(スーパースポーツ)だ。
鈴鹿8耐とかのレース場で競うタイプなので、
かなり前のめりで運転し、
デコボコした道はあまり得意ではないバイクなのだ。
しかも、私は背が低いのでバイクにまたがった時に
足の裏がべったりつくわけではなく、
少し厚底のブーツを履いているけど少し踵が浮く
少し不安定な状態なのだ。
だからこんな坂をバイクで運転するなど、
恐怖でしかないのだ。
でも、宿泊するためにはバイクで上がるしかない。
かなりの恐怖と戦いながら
何とか坂を運転して上がった。
石畳を運転して上がる
怖くて怖くて仕方なかったが、
若さで恐怖を乗り越え
何とか坂の中腹にあった民宿に辿り着いた。
何度も切り返しながら空いたスペースにバイクを置かせてもらった。
斜めの坂を
車体重量158kgのバイクを倒さない様に動かすのは
本当に本当に大変なのだが
倒さない様に
ゆっくりゆっくり動かして
何とか駐車できた。
夕食
民宿は、古い木造の、昔ながらの作りで
恐らく、馬籠ながらの美味しいご飯を
用意して下さっていたであろうが、
夕食の内容が何だったかを
残念ながら全く覚えていない。(笑)
唯一覚えているのが
『鯉の洗い(あらい)』だ。
私は瀬戸内の海がある地域で育っているので
海なし県の存在がどんなものか
全く知らない世界だった。
この『鯉の洗い(あらい)』が夕食に出てきて、
海なし県では海魚のお刺身が食べられないので
『鯉の洗い(あらい)』を食べるんですよ。
と民宿の方に教えてもらい
初めての鯉に感動しながら
からし酢味噌をつけて味わって食した。
しかし、
はっきり言って
美味しい物ではない。
しかし、
瀬戸内の刺身と比べるなど
もってのほかだ。
その土地の、その土地ならではの
知恵と工夫での
食文化なのだ。
それが味わえるのが旅の醍醐味なのだ。
だから、夕食は全く覚えていなくても
鯉の洗い だけは
印象に強く残っているのだ。
だから、
私の馬籠の思い出は、
『石畳』と『鯉の洗い(あらい)』 だ。
その二つは強烈に
脳裏に焼き付いている。
あの宿は今・・・
もう一度同じ場所に行きたい。
そう思い調べたが・・・
今はもうこの民宿は建物自体なさそうだ。
例え建物が残っていたとしても
民宿の経営はやめられている感じだ。
今の馬籠の石畳の道は
絶対にバイクを乗り入れてはダメっぽい。
でも
もう一度
行ってみたいな。
あの石畳を
歩いてみたい。
とりあえずいつか行ける日まで
馬籠宿を舞台にした小説
島崎藤村の 『夜明け前』 でも
読んでみようかな。
追伸
あなたは宿場宿に泊まった事ありますか?
回想録 その1 の投稿はこちら。
信州大好きで、将来住みたいと考えている私の投稿はこちら。