0511「あたらしい画材を探す」
ただの日記です。
廃盤になってしまったホルベインのカラーインクの代替品として「アクリリックカラーインク」という新作が発売されていたので、試してみた。
アクリリックカラーインクは、マーカーでもエアブラシでも筆でも、水で薄めずにそのまま使えて、退色しにくく、乾くと耐水になるという液状の塗料。
わたしの場合は、つけペン用のインクとして、イラストの主線を描くのに使う。のちに水彩えのぐで色付けするので、主線が滲んでしまわないように、耐水性は必須。
バーントアンバー、いい色。
アクリリックカラーインクは、乾きが早いのはすばらしいのだけど、乾くのが早すぎる(笑)ペン先で固まってしまう。描いている途中でかすれてしまって、なんどもインクをつけなおしたり、頻繁にペン先を拭いたりしないといけない。勢いのある長い線が描きにくい。かすれは「それはそれで味があっていい」と捉えることもできるけど、描いているときのリズムが崩れるのが難点だなあ。
インクの粘度をもうすこしサラッとさせるというか、一気に描けるくらいの粘度に調整したらいいのかも?
アクリリックインクは、要するに水で溶いたアクリルえのぐをボトルに詰めたみたいな感じ(失礼)なわけだから(※)すこし水で薄めるといいのかもしれないと、これを書きながら気づいた。試してみよう。
※わたしが勝手にそう感じたというだけで、実際どうなのかはわかりません。
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アクリリックインクが期待していた使用感とは少し違ったので、ウィンザー&ニュートンのドローイングインクも購入。
これも乾いたら耐水になる。値段がアクリリックインクの半分以下でリーズナブル。パッケージかわいい。気分があがる画材(だいじ。)
こちらは見た目より発色が淡かったので、ふんわりした絵に仕上げたいときにちょうどよさそう。インクの伸び感は申し分なし。その分、やや滲みやすいようなので、滲みを加味して使うことにする。
画材の廃盤は悲しいし困るけど、めずらしいことではないし、新しい画材に出会えるチャンスでもあると考えて、いろいろ楽しんでみる。
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ウィンザー&ニュートンのインクを横浜の画材屋さんで購入して、帰宅して箱を開けたら、ボトルの蓋がぱっくりわれていた。液漏れしてなくてよかった。カバンの中がインクまみれになるところだった。想像してゾッとしちゃった。
輸入品だとこういうこともあるよね〜(ウィンザー&ニュートンはイギリスの会社です。)と、お店に電話したら、交換してくれると言う。よかった。
電話に出たお姉さんは「交換用の商品をお取り置きしておきますので、レジで名前と用件を伝えてくださいね」と言っていた(親切)から、レジにいたおじさんにそう伝えたら、おじさんは、さっと棚から交換用の商品を持ってきて「こちらですね、この度は失礼しました。ありがとうございました。」と、あっさり交換終了。
むかし、小売で働いていたとき、取り置き商品の受けとりがなく、店頭在庫が足りなくなってしまい困るケースがよくあった。「あの取り置きしてくれているものは大丈夫なのかしら…」と心配になり、取り置きされている旨を伝えようとしたら、おじさんに「まだなにか?」みたいな顔をされたので、なんだか言うタイミングを逃して、そのまま帰ってしまった。ふたりとも丁寧に対応してくれただけに、ちくちく罪悪感を覚えるけども、まあ、きっと大丈夫だろう。たぶん。
緊急事態宣言で地元の画材屋さんが軒並みしまっているので、困る。
いつもなら都内で行う仕事を、この数週間はずっと横浜で行っているので、ついでに画材が調達できてありがたい。