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異世界ファンタジーの統治を現実世界の理から考える

2年近く前ですが、当時の推し作品『結婚商売』の雑学として、ヨーロッパと中世フランスにおける貴族階級の成立の歴史をnoteにまとめました。
この2本の記事は「結婚商売の楽しい参考資料」としてTwitter(X)のフォロワー諸姉に重宝いただいたのですが、先日、別作品の王侯貴族に関する質問が飛び込んできました。
別作品とは『悪役のエンディングは死のみ』(以下『悪エン』)、質問とはイオカ帝国の皇族と皇位継承に関わる内容です。
※以下、『悪エン』の根幹ネタバレを含みます。

タイトル画像の紋章イラストは『悪エン』ファンのTwitter相互様から提供いただきました。


『悪エン』の舞台はモデル不明なんだよなあ……

いただいた質問の要旨⬇️

① 皇位について
『悪エン』のヒーローである皇太子カリストの両親は複雑な関係で、皇位継承権を持っていたのは母であり、父は継承権を持たない王子だった。カリスト曰く「父には男爵令嬢という愛人がおり、母は泣き暮らしていた。父は母を騙した」らしいが、詳しいことがわからない。
父は先代皇帝の庶子で、王家と血縁のある公爵家の嫡出子である女性に皇位欲しさに言い寄って結婚したのではないかと考えているが、それはあり得るか?

② 現在の皇妃について
皇帝が寵愛したという男爵令嬢はカリストの語る過去にちらっと出てくるのみで、ストーリー上は全く絡んでこないが、この「男爵」が現在の皇妃の父であるエレン侯爵ということはないのだろうか?
つまり、娘が皇帝の寵を受けて第2王子(カリストの異母弟)を産み、その功績でエレン卿が男爵から侯爵に陞爵され、娘が皇妃になった、ということはあり得るか?

『結婚商売』は嚆矢こそ主人公ビアンカが転生悪女であるというファンタジー要素がありましたが、実際には転生でもなければ魔法も出てきませんでした。そして作中の固有名詞や状況、文化等から、15世紀半ばのフランスと(今の)スペインをモチーフにした作品であることが容易に類推できましたから、考察もある程度の自信を持って展開できました。

しかし『悪エン』は違います。私たちが生きている実世界の時間軸や地域を思わせる要素が何一つ出てこないどころか、魔法やシステムが飛び交うゴリゴリのファンタジーです。
そうすると何が困るって、舞台であるイオカ帝国の在り方について尋ねられても「たぶんこう」って言えることが何も無いのです。しかもこの質問、居酒屋での昼飲み中に開催したTwitterスペースでいただいたので資料なんぞ手元にありません。そのためスペースでは記憶にある知識だけで回答したのですが、酒が抜けて冷静になってみると「なるほど面白いテーマだなあ」と思い、話を発展させつつ書き残すことにしました。

▼2年前に書いたネタ

そもそも「王」そして「皇帝」とは何者か?

市井の凡夫たる我々は「王」や「皇帝」についてどういう認識を持っているでしょうか。すっごくなんとなく「国を治める存在で、そのもっと凄いのが皇帝」みたいな認識(よく考えるとわかるけど普段はこんな感覚)ではないでしょうか。だって生活に関係ないし。
でも、現代においても世界各国には王様が多数いらっしゃいます。
彼らは何故「王」と呼ばれるのでしょう?
国を治めるトップが王だというのなら、なぜ大統領や、首相や、総統は王ではないのでしょう?

例えば現在のアメリカ合衆国やフランス(第5共和政)は共和国です。王はおらず、直接選挙(平たく言えば)で選出される大統領が元首を務め、行政権を持ちます。大統領とは別に首相が置かれている国も多いものの、首相は政府のトップであり、国の代表ではありません。この関係性は中華民国(台湾)の総統と行政院長も同様です。そのほか、韓国やブラジルなども大統領制の国です。
例外的なのはドイツ連邦とイタリア共和国の大統領です。彼らは議会選出(間接選挙)で、国家元首でありながら中立的権力のみを有する儀礼的な存在です。この2国はかつてヒトラーとムッソリーニという独裁者を生んでおり、その反省として第2次世界大戦後に権力を分散させています。

一方、我が国日本、イギリス、スペイン、スウェーデンなどは立憲君主制(最近は議会君主制のほうが正しいですかね)で、いわゆる「王」を君主(元首)に戴く国です。国の舵取りの責任は首相が持ちますが、やはり国家元首ではありません。
(主権の話まで言い出すととっちらかるので割愛)

「大統領」と「王」。どちらも国家元首ですが、違いはどこにあるでしょうか?
おわかりですよね。大統領は民の選挙で選ばれますが、王はそうではありません。
その理由を最も端的に示す言葉があります。

古ゲルマン語 Kuniクーニ(血統・血縁)…Kingの語源

つまり王とは、然るべき血統・血縁の正統性のもとに己の民族国家に君臨する者を指す言葉なのです。

必ずしも血は問われぬ支配者「皇帝」

「皇帝」と聞いて真っ先に思い浮かぶ存在は、読んできたものや好きな地域・時代などでだいぶ違うのではないでしょうか。
古代ローマ帝国のアウグストゥス、秦の始皇帝、前漢を興した劉邦、ロシア帝国のイワン雷帝やピョートル大帝、あるいはナポレオン・ボナパルト。

ロシア皇帝はモスクワ大公国以来の血統であり、王としての正統性も保有しますし、始皇帝も秦の王族でした。彼らは自らの国の王であり、その上で帝国の皇帝であったのです。
しかしアウグストゥスやナポレオンは地方貴族で、前漢の初代皇帝となった劉邦(高祖)は貴族でさえない、農民の出でした。
王は血の正統性を問われるのに、皇帝はそうではない。これも語源を見れば明らかです。

ラテン語 Imperatorインペラトル(無限の権を有する者、転じて指揮官)…Emperorの語源

ナポレオンの話をしましょう。ナポレオンはフランス革命によって王政が否定された後に軍事で頭角を表した人物です。出身は、当時フランス領になって間もないコルシカ島。歴史的にはイタリアの影響が強い島です。ボナパルト家もイタリア系で、フランス人にとっては余所者もいいところです。
ジャコバン派のロベスピエールによる恐怖政治が終わったさらに数年後、彼はクーデターによって「第一統領」となり実権を掌握、戦争で他国を併合してフランスの帝国化を進めて「皇帝」となり、親族を次々と併合国の王族に送り込みました。
しかし彼自身は「王」にはなれなかったのです。中世初期のメロヴィング朝、カロリング朝という豪族的支配を経てユーグ・カペーが王位に就いて以来およそ千年、フランスの王権は常にカペー家の血を問うてきました。ナポレオンが斃れた後の「王政復古」で復権したフランス貴族たちがカペー家の流れを組むオルレアン公爵家のルイ・フィリップを王として擁立したのは象徴的です。

つまり皇帝とは、多くは後に世襲となるものの、その始点においては必ずしも血統は問われず、「帝国」の統治者として承認を得ればなれる存在。逆に言えば、力さえあれば「皇帝」にはなれても「王」にはなれないのです。

【余談】日本の帝とイギリスのキング
日本は単一民族・単一国家で、天皇家という王朝を君主に戴く、一般的な括りで言えば立憲君主制の王国であり、帝国の定義には該当しません。しかし皇紀以来万世一系の単一王朝が継続している奇特性や、周辺諸国を併合していた広大な帝国である中国の属国にならなかった歴史等を踏まえて、海外において日本の天皇は「His Majesty the Emperor」または「His Imperial Majesty」と尊称されます。つまり当今陛下は現代において世界唯一の皇帝であらせられます。
同じく立憲君主制の島国イギリス(正式名称は「グレートブリテンおよび北イルランド連合王国」)は、実際に中にいる人たちがどう思っているかはさておき複数の国が同一君主を戴く単一主権国家であるため、君主は皇帝ではなく王です。カナダやオーストラリア、ニュージーランドなどの盟主も兼ねますが、それらはすべて独立国であるため、この条件においてもイギリス君主は皇帝ではありません。

日本はそもそも特殊な国ですし…

帝国の成立要件―― イオカ帝国とアクレア帝国を例に

一般的に、帝国とは単一国(民族)が他国(民族)を併合している国家形態で、皇帝による中央集権です。しかし、多かれ少なかれ急速に領土を拡大する中で多民族・多宗教を内包し、非常に危うい大国であると言えます。先述のナポレオンがいい例ですが、古代より度々カリスマ性のある統治者が他国を併合し、帝国となり、そして消滅していく歴史が繰り返されてきました。
『悪エン』の主人公ペネロペがいるイオカも「帝国」です。『悪エン』は他国の様子があまり描かれないのでイオカがいつから帝国なのかはわかりませんが、少なくとも皇太子カリストが度々出征しているようなので、現在進行形で領土拡大が続いているか、併合した国を押さえ込む必要があるのでしょう。

「帝国の成立」の経過がよくわかるのが、これまた韓国の作品『皇帝と女騎士』の前半です。
エハス王国の貴族の娘ながら親に冷遇され戦地暮らしをしていた主人公ポリアナの前に、寒さ厳しい北方のアクレア王国を率いるルクソス一世が現れます。なぜエハスとククーダの戦争にアクレアが割って入ってきたかというと、南の豊かな土地を手にするために大陸制覇を目指していたからです。
国が消え、家も味方ではないポリアナがルクソスの騎士ポール・ウィンターとして生きる道を選び、他国併合の果てしない戦役に身を投じた10年後、大陸諸国を征服して南端に辿り着いたアクレアは帝国を宣言し、ルクソス一世は皇帝となりました。

例外もあります。神聖ローマ帝国、東ローマ(ビザンツ)帝国です。
これらは古代ローマ帝国の正統な後継であることを主張するため「帝国」と称したもので、どこかの単一国家が他国を支配した結果「帝国」を名乗ったわけではありません。

王は男系優位の歴史がある―― サリカ法の理屈

さて、古今東西、王は男系優位の歴史があります。特にヨーロッパでは「サリカ法」がその根拠となりました。
サリカ法とはフランク王国の法律(つまり中世初期)で、女性の土地相続は不可と定めています。これがそのまま王族の相続=王位継承権に持ち込まれているのです。
爵位制度②で解説しましたが、部族国家フランク王国(フランス、ドイツ、イタリアの直接のご先祖)はフランク族(ゲルマン民族の一部族)が興した中世ヨーロッパ最初の大国です。この大国がカール大帝の死後に分裂したことから、サリカ法の影響はフランスのみならず、フランク王国に縁を持つヨーロッパ各国に連綿と残ったのです。そのために巻き起こった戦禍もあります。

①オーストリア継承戦争
これが最もあからさまに「サリカ法」の影響を受けた戦争でしょう。神聖ローマ皇帝カール6世は生前、娘であるマリア・テレジアを女帝にするために「サリカ法」の効力を無効とする法律を発布しました。周辺諸国はそれを承認したにもかかわらず、いざその時が来た途端、女がハプスブルク家の支配する広大な帝国の跡を継ぐことに反対して戦争をふっかけたのです。
結局、マリア・テレジアはハプスブルク家の女領主=大公にはなりましたが、神聖ローマ帝国の皇帝となることはありませんでした。
(皇帝は配偶者であるフランツ1世)

②英仏百年戦争
①よりずっと前の時代ですが、百年戦争の原因も女性の継承権に関わっています。フランス・カペー朝のシャルル4世に後継者がいなかったことから、フランス王位を従兄弟であるヴァロワ家のフィリップ6世が継ぐことになったものの、シャルル4世の甥にあたるイングランドのエドワード3世(母がシャルル4世の妹)が女系の継承権を主張したのです。イングランドはノルマン・コンクエスト以来フランスの王侯貴族の血も混じる時期が長かったものの、男系優先の長子相続です。

……というわけで『悪エン』に話を戻すと、大前提としてイオカは「男系優先の長子相続制」、つまり女性にも継承権はあるものの、男児がいるならそちらが優先ですよ、という相続体制であることを頭に入れておきたいところです。

男系優先の長子相続の根拠には、外伝において「カリストは長子として生まれてきた娘に皇位継承権第1位を与えたが、宮廷で反発があった」という話も含みます。反発はあれども女性に継承権はあるということです。

本題1:カリストの父は簒奪者か?

さて本題の質問に戻りましょう。
まずは「カリストの父が皇帝となった根拠」、もっと言えば「皇位継承権を持っていた母の実家の家格は何か?」という話です。
ここには「なぜカリストの母自ら皇帝にならなかったのか?」という疑問も含まれます。

カリストの話から推測する両親の過去は以下です。

  • 父は妾腹(母親はメイドとかかもしれない)で、先帝の嫡出子は男女問わずいなかった(いたとしても早逝しているか、殺したかもしれない)。つまり先帝崩御時点で先帝の血を受けた子はカリストの父しかいない状況だった。

  • 母は皇族と血縁関係のあるイオカの公爵家(過去稿で解説した通り、公爵家は王族の血縁か、土着の権力者が叙爵されたケースが主流)の唯一の嫡出子だった。

  • 父は、皇位継承権を持つ公爵令嬢に愛を語り、公爵令嬢はそれを信じて継承権を持たない格下の王子と結婚した。

  • 先帝が崩御した時点でカリストの両親以外に皇族の直系はいない状況で、父は血統の正統性を宮廷に持ち出して皇帝として承認させ、即位した。

カリストの父が非嫡出ながら唯一の王子で、かつ皇位継承順で女性が下位の扱いであれば、継承権を持つ女性と結婚することで自らの正統性を主張できます。嫡出男児が生まれれば一家の正統性はより強固になり、諸侯もおいそれと簒奪しようとは考えなくなります。
女性側も、よほど気骨に溢れ、かつ実家が太くない限りは皇位継承は難しいでしょう。あのマリア・テレジアでさえ神聖ローマ帝国の皇帝になれなかったのです。実際、本編の時間軸においてイオカに属する公爵家はエカルトしか存在しないわけで、カリストの母の実家(公爵家と推測)は血族が先細っている家だったことが窺えます。

カリストの実母は公爵令嬢ではなく、他国の親類縁者(王女や公女)という可能性もあります。ただ、もし他国の王女が嫁ぎ先で冷遇されたら国際問題です。まぁその結果攻め込んで併合したかもしれませんがリスクがあり過ぎますし、そんな過去があったとしたら、カリストは母と母の祖国の辛酸を思い、他国併合のための出征など強く拒むでしょう。
しかしカリストが強烈に恨んでいるのは父とイオカ帝国であるものの、出征を拒否したりイオカ以外に肩入れしたりはしていないことから、カリストの母はイオカ出身の人と考えるのが自然です。

本題2:現在の皇妃は誰の娘?

これまた爵位制度②で解説したネタですが、筆者は「フランスは絶対王政による統治に沿った爵位制度になり、神聖ローマ帝国という国の集合体として歴史を刻んだドイツはまた違った爵位制度になった」といった話をしました。
『悪エン』を見ると、イオカは典型的な征服型の帝国で、併合国の自治権を示唆する要素が見当たらず、象徴君主でもなさそうなので、おそらくは中央集権が進み、フランスのように統治者>宮廷・議会という力関係だと考えられます。

ただしカリストは皇太子ではあるものの後ろ盾を持たず、宮廷との力関係は危ういものがあります。唯一の公爵家であるエカルトは中立なのでカウント外。次の序列である侯爵を見てみると、現在の皇妃の実家がデカい顔をしています。ペネロペの攻略対象の一人であるヴィンターも侯爵ですが、諸般事情もあってか、政治や宮廷での力関係に関与する様子はありませんから、イオカ宮廷で主義主張をする貴族の筆頭はエレン卿なのでしょう。

話を戻して、皇帝がかつて寵愛していたという男爵令嬢が現在の皇妃であるという路線は薄いのではと思います。
『悪エン』は先述の通りファンタジーで、現実世界のどの時代のどの国家を模しているといった推測が立たないので、可能性はもちろんゼロではありません。宮廷や法を捻じ曲げてでも愛妾を格上げすることもできるでしょう。
ただ、嫡出男子優位の長子相続制の部族であること、正統な嫡出男子であるカリストを廃嫡していないことを考えると、妻の格はイオカ宮廷においても重要だと推測できます。

一夫多妻制の場合、君主の正妻として統治者格を持つのは「后」唯一人です。他の妻は正当な手続きを踏んで娶っていても全員「妃」となり、謂わば側室格となります。正妻と側室の子はどちらも継承権を持ちますが順位には当然差がありますし、妾腹の子に至っては継承権自体を持てない(ことが多い)のです。

仮にカリストが話に出した父の愛妾(男爵令嬢)に子ができたとしても、その子は庶子ですから皇位継承権を持ちません。ましてそのタイミングでカリストの実母が存命ならば、宮廷はカリスト側につくはずです。カリストの母は皇妃ではなく皇后位にありましたから、それを廃后してまで愛妾の実家を陞爵などという手段に出たなら、皇帝は宮廷から相当の反発を食らいます。
また、カリストの母の死去後に愛妾を格上げするというのも微妙です。皇后の実家には劣っても男爵よりは格上の家が多いのですから「だったらうちからも嫁(立后できなくても、せめて皇妃)を取ってくれ」となるでしょう。
そういった軋轢が起きた形跡がないことを考えると、こういう推論になります⬇️

  • カリストの母は皇后ではあったが父の寵愛を得られないまま早逝した。

  • 父は、年頃の娘のいないエカルト公爵家の次点諸侯であるエレン侯爵家から後妻を取ることで宮廷の掌握に努めた。

  • エレン侯爵の娘は正当な手続きを経て皇妃となったので、その子どもである第2王子も皇位継承権を持つ。そのため宮廷の大勢は、後ろ盾のないカリストではなく第2王子(エレン側)に流れた。

  • とはいえペネロペ曰く「皇帝の(現在)唯一人の妻」である皇妃が立后に至ってないこと、カリストが廃太子されていないことを加味すると、皇帝は一貫してレグルスの血統*だけは重んじていると言える。

*レグルス家は(明言は避けますが)非常に特異な血統を持ちます。

『皇帝と女騎士』や、他にも様々な作品で描かれてきたことですが、立后というのは非常に重い意味があります。たとえ一夫多妻制で複数の妻がいても、その地位に相応しい女性でなければ誰も成れないもの、それが皇后というものなのです。


コミックス146話でカリストは「どうせ政略結婚するなら、気の合う奴の方がいいだろう」とペネロペに言い放ちました。
カリストに心が傾いているペネロペには厳しい言葉で、初見では「カリスト、心にもないこと言うなぁ〜」と恋愛下手ぶりに目が行ったのですが、ここまで辿ってみると恋愛音痴である以上に、「皇族が結婚を企図する相手に愛を語る罪深さ」を知っているからかもしれないと考え直しました。
カリストが「母は騙された」と思っている理由も、母が父に皇位継承権を取られた事実ではなく、皇位目当てにもかかわらず感情面を持ち出して母を籠絡した父を許せないからかもしれません。

参考文献
・教養としてのイギリス貴族入門(君塚直隆/新潮新書)
・世界はラテン語でできている(ラテン語さん/SB新書)
欧米人が天皇を"キング"とは呼ばない深い理由(宇山卓栄/東洋経済オンライン)


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