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鑑賞ログ数珠つなぎ「恋人たちの予感」

ある作品を観たら、次はその脚本家や監督、役者の関わった別の作品を観たみたくなるものである。まるで数珠つなぎのように。
前回:映画「見知らぬ乗客」

https://note.com/marioshoten/n/n00e5436c2b69

【数珠つなぎ経緯】

「見知らぬ乗客」と同じように、脚本の参考にと見た映画である。方々の指南書でオススメされている作品。前回はサスペンスものだったので、純粋な恋愛ものを見ようと思い、選んだ。

原題は『When Harry Met Sally...』

日本タイトルと全然違う!まぁ確かに「ハリーとサリーが出会ったとき…」のように直訳すると、ワクワク感が削がれるような気もしないでもない。海外作品が日本で上映されるときのタイトル変更はよくある話だが、賛否両論が常に出るそうで、決めるほうも難しいだろうなと思う。

あらすじはほぼ知らぬまま観劇。

ラブコメの女王、メグ・ライアンの代表作と呼ばれるこの作品は1989年に公開。当時は27歳だったというが、大学生役というのもあってか、もっと若く見える。というか、メグさま現在60歳なんだと?信じられない…今話題の「トップガン マーヴェリック」に出演しているとのことで、まだ未見なので現在の姿がとても気になる…

【あらすじ】

ニューヨークを舞台にしたロマンティック・ラブコメディで、ある男女の11年にわたる男女の友情と愛をテーマにしたストーリー。 大学を卒業したサリー(メグ・ライアン)とサリーの親友の恋人ハリー(ビリー・クリスタル
)は、ニューヨークまで同行することになるが、出逢いからソリが合わず口論を繰り返す。その後もお互いの恋愛と破局を経て、再会する二人だが、やはりすぐ口論になってしまう二人。長い間、友人関係を続けた二人はやがてお互いが大切な存在であることに気づくのだが…。

https://reviewne.jp/reviews/23476

【感想・ネタバレあり】

最悪の出会いから始まったサリーとハリー。ニューヨークまで会話しても意見が合わず、居心地の悪い人と車の中で過ごすのは拷問だろうな…と思いながら見ていた。初対面というだけでも結構ハードルが高いのに。
それに正直、サリー役のビリークリスタルは俗にいうイケメンではないし…。役だから仕方ないけれど、女にだらしなさそうで、男女に友情がないときっぱり言い放つあたり、クセが強すぎて好きになれないぞ、ハリー!(笑)

ひとつのタームが終わるごとに、老夫婦によるなれそめトークが挟まる。これがなかなかいい。どうやらリアルご夫婦のトークを収録したようで、独特な間合いとか、話がぶつかっちゃう感じとか、演技だとしたら皆さん巧いなぁと思っていたので納得した。

この作品は「男女に友情は成立するのか?」が大きなテーマである。

反発していたふたりは時間と状況が変化する中で友情を育んでいく。それはもう恋人や家族よりも強い絆に見えて素敵な関係だなぁと思った。だがしかし、やはりそれで終わらない、終わらないよ。

アクシデントに近い形で二人は関係を持つ。そこで友情は脆く崩れ去り、二人の距離は遠くなる。最終的に、ふたりはお互いの存在が必要だと感じ、無事結ばれるわけだけども、これって結局「男女の友情は成立する?」の答え何だろうか。。。

わたしは「男女の友情は成立しない」派である。ハリーが言っていたように「どちらかに恋人か結婚相手がいたら成立する」には大いに同意する。が、お互いシングルだったとして、深い友達になりたいと思える相手は魅力的であるだろうし、それは状況によっては恋人になり得ると考えるから。また自分は友達だと思っていても、相手はそうでないパターンもよくある。

大人になってからは特にだけれど、友達をつくるのも、恋人をつくるのも、同じくらい難しい。だからこそ出会った人を大切に、と思う。

「恋人たちの予感」は、わたしの大好きなSEX AND THE CITYに通じる、シニカルさや男女関係の難しさをコミカルに描いたとても良質な作品だった。

ただハリーはもうちょっとイケメンでも良かったと思いつつ…でも不思議と最後はイケメンに見えるからやっぱりすごいよねって。

【次の作品】

未定。

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