(有料級情報)【これを知らないと人生を無駄にします】陸自幹部自衛官を目指す全ての大学生、現役若年陸曹隊員へ 〜地本、部隊では教えてくれない進路選択の真実〜
こんにちは。
元・国防男子/初級・中級幹部サポーターのMr.Kです。
経歴については、
幹部自衛官として13年間勤務し、主な経歴は第1空挺団、米国陸軍留学、陸自最高学府の指揮幕僚課程、在日米陸軍司令部、国連南スーダンミッション軍事司令部等で勤務してきました。
自衛隊を退職後は、民間企業の危機管理部門で勤務し、現在は独立開業して活動しています。
ざっくりとした経歴はそんな感じですが、Mr.Kを一言で言うと、
「どうすれば、初級・中級幹部自衛官の能力をアップできるのか、CGS試験に一発合格させることができるのかをずっと研究している頭のおかしい人」です。
自衛隊を退職してかれこれ5年以上が経過しましたが、ここまで長く後輩自衛官のことを考えてサポートしているオタクはいないと自負しています。
まさか、自衛隊退職後もここまで長く関わるとは思っていなかったですが、noteを通じてこれまで150名以上の方から応援や感謝のメッセージを頂き、未だに現役幹部自衛官の方々と繋がりを持たせていただいて、微力ながら成長をサポートさせていただいていることに幸せを感じています。
noteの実績についても、CGS関連の有料記事は、ありがたいことに500本以上ご購入いただいています。また、少数限定でCGS試験のコンサルティングサービスを提供して現役の受験生とともに合格を目指しています。
プロフィールの詳細は、こちらをご覧ください。
先日、陸上自衛隊での進路に失敗された現役幹部自衛官の採用面接を行いました。
退職理由を聞くと、『約15年前に進路の選択に失敗した事が大きな理由』という事でした。
以前、これに関する記事を書こうと思っていましたが、まだ書けていなかったのでこの機会に書きます。
本記事のメッセージの対象者は、
🌻 自衛隊地方協力本部では、このような情報までは提供していないと思うので、絶対に知っておいてほしい内容です!
地方協力本部の募集員は、基本的に陸曹で幹部の昇任システムについて、実体験をしていないのでそれほど詳しくはなく、また、募集員の中には航空自衛隊や海上自衛隊の隊員もいます。
ちなみに、僕が陸上自衛隊に入隊する前の募集担当員は、航空自衛官の空曹方でした。
重要な事実について十分な説明がないまま取り敢えず入隊し、10年後、20年後に「こんなはずじゃなかった😭」と、過去にした進路選択に後悔する人が沢山います!
今回、僕が採用面接をした現役幹部自衛官も同様の失敗をして、陸上自衛隊からの退職を考えている方でした。
今回の記事は、
についての記事を書きます。
記事の中には、防大生、初級幹部、中級幹部自衛官等に役立つ情報も入っておりますので、ご参考ください。
⏩ あなたが陸自に入隊して、10年後以降にやりたいことは?
これから入隊する方にとっては、難しい質問かもしれませんね。
中には、明確に大きな目標を持っている人もいるかもしれませんが、殆どの人は、災害派遣に参加して困っている人の役に立ちたいとか、国際貢献をしたいというざっくりした志望動機の人が殆どだと思います。
入隊後、自分の将来に対して漠然としたイメージしかない人ばかりだと思いますが、あなたが20代前半で入隊して50代半ばで退官するまでの約35年の間のことを考えてみてください。
例えば、
✅ 統合幕僚長、陸上幕僚長になりたい。
✅ 陸上総隊、方面総監、師団長や旅団長等の司令官になりたい。
✅ ポストのことはよくわからないが、偉くなりたい。
✅ できるだけ上位の階級まで上り詰めたい。
✅ とにかく国防の中枢で働きたい。
✅ 自衛隊の作戦を考えるような仕事をしたい。
✅ 米軍の海外の基地で連絡官として勤務したい。
✅ 防衛駐在官として各国大使館で勤務したい。
✅ 国連本部やNATOで勤務したい。
✅ 海外の軍隊等に留学したい。
✅ 国内の大学院等で勉強したい。
など、少しでもそのような思いがあるのであれば、この記事はあなたにとっては非常に有用な内容になるでしょう。
⏩ 突破しなければならない2つの関門
あなたに前述した希望があるのであれば、当面の間、必ず突破しなければならない関門が2つあります❗️
です。
取り敢えず、この2つの関門が突破できれば、幹部自衛官として国防の中枢で勤務できる可能性が高くなり、1等陸佐くらいまでは昇任できます!
つまり、
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✅ これから陸自入隊を希望する一般大学生、大学院生
✅ 大卒の現役の若年陸曹
が、将来、
✅ 統合幕僚長、陸上幕僚長になりたい。
✅ 陸上総隊、方面総監、師団長や旅団長等の司令官になりたい。
✅ ポストのことはよくわからないが、偉くなりたい。
✅ できるだけ上位の階級まで上り詰めたい。
✅ とにかく国防の中枢で働きたい。
✅ 自衛隊の作戦を考えるような仕事をしたい。
✅ 米軍の海外の基地で連絡官として勤務したい。
✅ 防衛駐在官として各国大使館で勤務したい。
✅ 国連本部やNATOで勤務したい。
✅ 海外の軍隊等に留学したい。
✅ 国内の大学院等で勉強したい。
という希望を持っているのであれば、必ず『一般幹部候補生学校』を受験して入校すべきなのです!
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⏩ ある幹部自衛官の苦悩
先日、ある現役幹部自衛官の採用面接を行いました。
民間企業で勤務する僕の職場は、主に海外セキュリティ等を担当する危機管理部で、即戦力となる一緒に働ける人財を募集しています。
実は、これまでそのポストに応募してきた現役幹部自衛官は数知れず・・・
階級は、2等陸尉から1等陸佐まで幅広く、一番多いのは1等陸尉クラス。
しかも、ある職種ばかりからの応募でした。
中には同じ部署からの応募もありましたね😅
ここでは、陸上自衛隊の人事管理システム上での重要な関門を説明する上で、1等陸尉を例に説明した方がわかりやすいので、1等陸尉を想定して説明します。
殆どの1等陸尉の応募者の共通点として、次の2つのことに気付きました。
そうです。
前述の『第1関門』と『第2関門』を突破できなかった幹部自衛官です。
1つ目が、今回の記事の本題となりますので後述します。
2つ目は、別の記事でも紹介しているため、詳しい説明は割愛しますが、1等陸尉クラスの退職希望者が多いのは、1等陸尉で直面するこの関門をクリアできなかったためです。
つまり、これまで一生懸命将来の夢を追い求めて頑張ってきたのに、指揮幕僚課程の試験に失敗したら、残酷にも、将来の希望が一気に閉ざされてしまうのです。
指揮幕僚課程試験合格者と不合格者では、将来が大きく分かれてきます!
その最悪な事態を回避するために、僕は第2関門を楽々突破するためのノウハウを詰め込んだ記事を半年くらいかけて作成しました。
⏩ 陸自を退職希望の幹部自衛官との面接
採用面接では、応募者(現役幹部自衛官)と次のようなやりとりを行いました。
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Mr.K:あなたは、なぜ陸上自衛隊を退職したいのですか?
応募者:はい。私のこれまでの経歴では、これから私がどんなに努力したとしても、陸上自衛隊では自分のやりたい海外での仕事はできず、昇任も見込めないためです。
Mr.K:どんなに頑張っても・・ですか?
応募者:はい。その通りです。私は、幹部自衛官として勤務しており、現在階級は1等陸尉ですが、陸上自衛隊の人事システム上、私のような部内選抜の幹部は陸上自衛隊の中枢で大きな仕事をすることは難しいのが実情です。そして、昇任も見込めません。
Mr.K:陸上自衛隊では、どのような仕事をやりたいと思っていたのですか?
応募者:私は、これまで英語に係る仕事をずっとやってきたこともあり、将来的には、米軍の連絡官とか在外公館で駐在武官などといった仕事をやってみたいと思っていました。しかし、そのような仕事はどう頑張ってもできないのです。
陸上自衛隊では階級が上がるにつれて、現場ではなく事務仕事が多くなっていきます。今も総務系の仕事をやっております。今後も、どんなに努力しても私の夢がかなうことは絶対にありません。
Mr.K:そうですか。でも、その道を選択した場合は、将来現在のような業務をやることになることは、わかっていたことではないのですか?自分が将来どのような道に進みたいかを考え、それが実現するように道を選択していけば良かったのではないでしょうか?
応募者:おっしゃる通りです。でも、当時は私も20代前半で、目先の訓練などに追われて将来のことを深く考えていませんでした。もちろん、陸自の人事システム自体も理解していませんでした。自分の夢を実現するためにはどの選択肢を選ばなければならなかったのか、選択肢を誤っていたことに後になって気づいたのです。
その時には、年齢的にも既に手遅れでした。
Mr.K:そうですか・・・
*********
面接をしている間は、僕が元自衛官であることは隠しています。
ですから、わざと陸上自衛隊のことを知らないこと前提として話をしていきます。
でも、僕はわかっていました。
彼が20代のときに取り返しのつかない大きな進路の選択を失敗してしまっていたことを。
⏩ 陸上自衛隊の幹部の人事管理
昔書いた記事でも紹介したのですが、幹部自衛官は、Aグループ、Bグループ、Cグループに分けて人事管理されています。
さて、どのグループが一番将来性があると思いますか?
もちろん、答えは、Aグループです。
Bグループでも特別に優秀な人は、Aグループと同等の仕事をする人もいますが、かなり少数です。
また、Bグループでいくら優秀であっても、昇任スピードはAグループとBグループでは異なります!
例えば、高級幹部の登竜門である『指揮幕僚課程』にAグループの幹部とBグループの幹部が同じ年齢、同時期に入校したとしても、3等陸佐への昇任スピードはAグループの方が早いのです。
Bグループの人がいくら優秀であってもです!
これは、人事システムでそのように決まっていますから仕方ありません。
そこを理解せず、20代で選択を誤ってしまうと、つまりBグループでの人事管理を選択してしまうと、後で必ず後悔することになります❗️
前述した採用面接を受けに来た現役陸上自衛官のように。
20代の選択を誤った幹部自衛官の末路として、
ということになります。
もちろん、陸上自衛隊で他の業務にやり甲斐を見出して、頑張っておられる幹部自衛官も沢山います。
⏩ 事実を知った時には時既に遅し
大概の場合は、誤った選択をしたことを気づくのが遅れてしまい、気づいた時にはどうしようもなくなっています💦
ある一定の年齢が過ぎると、チャレンジする権利は喪失してしまいます。
つまり、防衛省で大きな仕事がしたいと思っても、その年齢制限を過ぎてしまうと道が閉ざされてしまいます😭
自分が将来どのような道に進みたいかを伝えない限りは、部隊等の上司たちが、あなたの選択肢を広げてくれることはないと思います。
⏩ 第1関門は、いつまでにチャレンジすべきか?
陸上自衛隊の中で、
✅ これから陸自入隊を希望する一般大学生、大学院生、
✅ 幹部自衛官を目指す大卒の現役の若年陸曹
が『Aグループ』として人事管理されるためには、
まず『一般幹部候補生試験』を受験して合格する事が必要です。
これが第1関門の突破です。
『一般幹部候補生試験』受験のためには、次のような年齢制限があります。
このチャンスを逃したら、自衛隊の中で大きな仕事をしたいと思っていても、その時点で夢は叶わなくなります!
⏩ 最後に
多くの幹部自衛官が、20代に行った選択の失敗(将来の進路の希望を考えると第1関門を突破しておく必要があったにも関わらず、挑戦しなかった人たち)により苦しんでいるという現実があります。
繰り返しになりますが、陸上自衛隊で、将来、国防の中枢で要職に就いて仕事をしたい人、できるだけ高い階級まで登りたいと考える人、海外で防衛駐在官等として勤務したい人、海外留学したいと考えている人などにとって、2つの関門の突破が必要となります。
一般幹部候補生学校受験には『年齢制限』がありますので、注意が必要です。
🌈 もし、将来に大きな夢があるのであれば、年齢制限ギリギリまで受験することをお勧めします。絶対に、この関門を突破する必要があるからです。
そして、次の関門は、陸自最難関試験『指揮幕僚課程』の合格です。
詳しくは、次の記事に記載していますので、ご確認ください。
第1関門、第2関門の両方を突破できて初めて、夢に大きく近づけることになります!
第2関門突破後も、防衛省本省での勤務等、様々な関門はありますが、取り敢えず指揮幕僚課程まで出ていれば、一気に将来の道が開けます❗️
この記事により、これから幹部自衛官を目指す人が少しでも救われることをお祈りしております!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今日も皆様にとって良い一日となりますように!
元・国防男子/陸上自衛隊応援団/初級・中級幹部サポーターのMr.K