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ディズニーキャストが大切にしていること
こんにちは。みきです。
東京では緊急事態宣言が延長され、まだまだ遠出しにくい状況が続いています。
今日は少しでも旅行気分を味わえるように?(笑)
私が夢の国で働いていたときに学んだ
4つの鍵「SCSE」について、お話したいと思います。
ディズニーキャストには、4つの大事な行動基準があります。
キャストはこの行動基準に従って、ゲストをお迎えしています。
「SCSE(エスシーエスイー)」呼び、一番上のSが最も優先度の高い行動基準です。
順番にお話していきますね。
①「S」・・・Safety 安全
「ホスピタリティ」が注目されるディズニーですが、
意外にも?一番優先度の高い項目は「安全」なんです。
ゲストはついつい、パークの中に入ると興奮して(笑)
OPENと同時にダッシュでお目当てのアトラクションに走り出します。
特に春休みやお盆休み、学生さんの増えるキャンパスデーの期間なんかは、皆さん運動会並の気合でダッシュします・・・
もちろんご本人が転んで怪我をする可能性もあるし、
小さなお子さんや車椅子に乗っているゲストに気づかずぶつかってしまう可能性もありますよね。
そのためキャストは「パーク内では走らないで」と呼びかけています。
パークのオープン時は「お手振り」といって、ゲストへ手を振ってお迎えするのですが
笑顔で「ゆっくり進んでくださいー!」と呼びかけています。
これも安全に、パークを楽しんでほしいという思いからきています。
②「C」・・・Courtesy 礼儀正しさ
コーテシーの本来の意味は、「相手のことを思いやる」ということだそうです。
実は、ディズニーには細かいマニュアルはありません。
もちろん、アトラクションやレジなどのオペレーションのマニュアルは細かくありますが、接客についての細かいマニュアルは、ないのです。
でも、「相手のことを思いやる」ことを大事にすると、自然と行動が明確になります。
例えば、パンフレットを読みながら立ちすくんでいる方がいらっしゃったら、「何かお探しですか?」と声を掛ける。
お子さんが一人で心細そうにしていたら、声を掛ける。
迷子になっている可能性もあるし、すぐ近くに保護者の方がいるけれど、何かワゴンで買っている可能性もあります。会話しながら様子を探っていきます。
もちろん新人キャストがすぐにゲストの様子に気づけたり、行動を起こしたりすることは難しいです。
周りの先輩キャストの行動から学び、真似することからだんだんと出来るようになっていきます。
③「S」・・・Show ショー
パーク内のあらゆるもの、全てに意味があります。
例えば、始めてディズニーランドに遊びに行ったときのことを思い出してみてください。
エントランスからまっすぐ歩いて、ワールドバザールのアーケードを抜けると、シンデレラ城が目の前に飛び込んできます。最高に興奮しますよね♪
これも、ゲストの高揚感を誘うための演出だったりします。
そんな工夫が詰まったパークの施設ですが、そこで働くキャストがポケットに手をつっこみ、靴のかかとを踏み、あくびをしながら歩いていたらどうでしょうか?
せっかくの楽しい気持ちに水を差されたような気持ちになりますよね。
キャストは「ディズニールック」といい、身だしなみの基準がキチンと決められています。コスチュームはそれぞれ違いますが、どのキャストも「印象がよい」「流行を感じさせない」身だしなみをしているはずです。
これも、ディズニーの世界観を守るための工夫です。
ハード面とソフト面、両方が噛み合ってはじめてワクワクや感動が生まれるパークになるんですね^^
④「E」・・・Efficiency 効率
「工数削減」「効率化」が叫ばれる世の中ですが、ディズニーでは上から4番目の優先度です。
また、自分たちの仕事が早く済むための「効率」というよりは、ゲストのための「効率」を指していることが多いです。
レジの列が混んできたら、列を整理したり、レジを打つキャストの横で、商品を袋詰めするキャストが付いたりします。
これも、出来るだけゲストをお待たせしないための工夫なのです。
一方で、多少非効率なことでも、キャストが行うことは沢山あります。
「バースデーシール」をご存知でしょうか?
お誕生日が近いゲストに配っているシールなのですが、レジで「お誕生日シールください!」と言われれば、「今レジが混んでて忙しいからごめんなさい」ということは絶対ありません。
たとえ時間がかかっても、お誕生日シールに丁寧にお名前を書き、日付を入れたり、可愛く飾り付けしたりして、お渡しします。
これは、効率よりも「コーテシー」や「ショー」の優先順位のほうが上だから、なんですね。
まとめ
いかがでしたか?
ディズニーの世界観を守るための魔法について、ちょっとだけお話してみました。
3.11の震災の際のキャストの行動がニュースでも取り上げられていましたが、ゲストの避難のために、普段は絶対に見せないバックヤードの経路を使ったそうです。
CourtesyやShowの考え方からすればNGとも思える行動ですが、
「安全が一番である」という優先順位を考えると、納得ですよね。
コロナでパークに遊びに行ける機会も減ってしまったかもしれませんが、
もしパークに行く機会があったら、初めての方も、何度も訪れたことのある方も、思いっきり楽しんできてくださいね。
「いってらっしゃい!」