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「当たり前」に気づける私になるー自分が快適に生きるためにー
来週の産休を前に、職場の引き継ぎラッシュに追われてあっという間に時間が経ってしまいましたが、10月は全5時間のジェンダー講座を開催しました。
ジェンダー講座、必ずいただくとある感想
OMYOGAの吉田香代子先生からお話をいただき、今回で3回目となる講座。
講座を終えると必ずいただく感想があります。それは、
「今までの価値観では当たり前に使っていた言葉、やっていた行動が、もしかしたら誰かを傷つけることもあるのかもしれない、バイアスのかかった発言をしているかもしれないと、日常が少し怖くなってしまった」
というもの。
講座の中でもたびたび言及しているのですが、私たちは生まれる前から「性別」とともに生きています。
私は現在妊娠中ですが、妊娠中「性別どっち?」というのは必ず一度は聞かれる質問でしょう。
お腹の中の赤ちゃんが出てきたときに付ける名前、着せる服、おもちゃ、どんな暮らしぶりになるかの想像・・・いろんなものが生まれる前から性別と紐づいて、周囲の、そして自分自身の関心事となります。
そんな、生まれる前から共に生きてきた「性別」というものに関して、私たちの中に一定の「これが普通」「これが当たり前」というバイアスが存在しているのは、それこそ「当たり前」なことなんです。
私たちは、性別以外にも多くの「当たり前」を自分の中に取り込み、当たり前によっていろんな事柄を無意識に選択「させられて」生きています。
自分の中に、それまで気が付かなかった「当たり前」が存在していると気がついたからこそ、「怖い」という感想を抱くのだと私は思っています。
「わ、なんかちょっと怖いなぁ、臆病になっちゃうなぁ」という感想を抱かれたとしたら、それこそが私が「ジェンダー」という講座を通して持ち帰って欲しいと願っている一番の価値、「気づき」の表れだと思っています。
学んだからには変割らなければいけない?
「新しく学んだんだから、気づいたんだから、学びを生かしてなにか言動を変えなくちゃいけない。」
そう思うからこそ、「怖いなぁ」という感想を抱くのだと思います。
でも、学んだからといってなにか言動をぱきっと変えたり、活動家として声を上げていかなければならない、というわけではありません。
私自身、「ジェンダー」というものを伝える講師をしていますが、だからといって「ジェンダー」という価値観から離れて生きよう、とは思っていません。
お腹の赤ちゃんの性別はごくごく普通に気になっていて、毎回のエコー検査で「性別見えますか?」と先生に聞きますし、「性別がわからないと名前が決められないなぁ」という悩みも抱えています。
(お腹の中で毎回膝を折りたたんで正座したような姿勢なので、32週にして未だに性別不明です笑)
4歳の娘の言動をみては「いやぁ女子って感じになってきたなぁ」なんて思うこともしばしば。
GAPで娘の服を見るときはガールズのコーナーを見るし、「ねーねー幼稚園に好きな男の子いる?」と娘が異性愛者であろう前提でおしゃべりすることだってあります。
それでよいと思っています。
それでよいと、自分で決めて過ごしています。
「気づく」は何を意味するか
「ジェンダー」にかかわるバイアス、「当たり前」の価値観が自分の中に存在していると気づかなかったら、言動を変える、変えないという選択肢すら自分の中には存在しないんです。
「気づく」ということは今まで「当たり前」によって無意識に選択「させられて」いたありとあらゆる事柄について、自分で選択を出来るようになるということです。
ジェンダーの学びを通して、迷いや、不安、怖さを抱くようになったのは、学びを通して「気づき」を自分のものにしたからこそ。
「怖いと思うってことは、私は新しいことを学んで気づける自分になったんだなぁ」ということ、まずはそれ自体を味わってみてほしいと思っています。
そして、焦って意識的に言動を変えたり、なにかしなければと思わず、「気づく」ができるようになった今の自分で、今までと地続きの日常を味わってみてほしいとも思っています。
そうしていくと、怖さや不安、違和感の先で、自分の中で変えたいなとおもう言動は、自ずと変わってきます。
自分の心が、時間をかけて「選択」してくれるようになります。
自ずと変わっていく程度で十分です。
私が伝えたいのは自分が快適に、自分らしく生きるための学びだから。
「怖いなぁ」という感想を、もし持て余してしまったときにはいつでもお話しにきてください。
「こういう言動いいのかな?」と、不安になってしまったときにはいつでもお話しに来てください。
「今まで違和感を感じなかったことに違和感を感じる」と、気持ち悪さを抱えてしまったときにはいつでもお話しに来てください。
怖さを、不安を、違和感を一緒に言語化して眺めてみましょう。
今年の開講は10月で最後でしたが、ジェンダーの学びをまた共有できる日を楽しみにしています。
受講してくださった皆様、ありがとうございました。
受講の感想記事
べじ美さんというとっても素敵なnoterさんが、受講の感想をnoteで書いてくださっています。
ぜひ読んでみてくださいね!
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