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観光コーディネーターという仕事〜大槌町地おこ活動②〜

「コーディネーター」という仕事について、丸7年。
 最初は、「復興コーディネーター」として三陸沿岸の町に赴任しました。その後、「体験観光コーディネーター」となり、現在は大槌町の「観光コーディネーター」を“名乗って”います。

 世の中「コーディネーター」がつく職業は数多あり、「コーディネーター」とつければなんとなく、格好はつく的な感じのケースも見受けられます。人によって「コーディネートする」ことの認識が異なるのも、この肩書きの特徴かもしれません。
 私の認識では、こんなにも「人間力」が必要で、プレッシャーのかかる仕事はないのでは?と思うくらいご立派な肩書きです。
 そして、大槌町でもこの肩書きを選んだのは、自分を追い込むための(ちょっとM的な)意味もありました。

 観光事業の初心者セミナーなどで最初に教わりますが、中国語が語源となっている「観光」の「光」とは、「地域の魅力」のこと。つまり「地域の魅力あるものを観る」のが観光の本来の意味です。近年の観光の潮流は本来の意味に近くなり、かつての有名な観光スポットを回るような物見遊山的なものではなく、「旅先でどれだけ特別なことをしたか」に変わってきています。

 ということは、「いまだけ」「ここだけ」「自分だけ」の特別感ある人・モノ・コトがあれば、観光客に観光の目的地として選んでもえるようになるということです。
 また、観光客が増えるということは、観光事業者だけではなく、地域全体の産業にまんべんなくお金が落ちることになります。地方ではこの部分が、なかなか観光事業者以外に理解されないところなのですが、産業のなかでこれだけ全体に経済効果のあるものはないかもしれません。
 地方において、「観光」の仕事は直「地域創生」につながる重要な産業なのです。

(ここまでは、私がまだコーディネーターとして新人の頃、たくさん勉強して、専門家の話を聞いて、先進地を見て回った受け売りでございます)

 大槌町での私の仕事とは、地域の「人と人」「人とモノ・コト」をつなげて、あれこれやって、地域活性化を生み出す仕事全般だと思っています。

「いまだけ」「ここだけ」「自分だけ」の特別感ある人・モノ・コト。
 その素材は、どこの地域でもたくさんころがっていますが、「あの人に会いたい」「ここだけ、いまだけのものを食べたい」「ここでしかできない体験がしたい」という観光客のニーズに応えるところまでもっていくのが、かなり難しい(質の高いものでなければ意味がない)。

「観光客の視点とオリジナリティ」と「町民としての視点と町民からの信頼」。この両方がバランスよくないと、不格好で継続性のない「観光コンテンツ」になります。
 また、いま観光客とざっくり言いましたが、その種類は「旅行会社の団体ツアー」もあれば「個人旅行の外国人」もあれば「企業研修」「出張」などあり、多種多様。この観光コンテンツはどこに当てはまるのか? どこにPRして売っていくのか?を研究し実践しなければなりません。

 観光コンテンツはやる気があればだれでもつくれるけれど、「本当に観光客がこれで来るのか?」を見極め、「つくったものをどうするか?」「定番メニューとして根付かせる」のほうが肝心なのです。
 地元の人がいいと思っても、観光客視点だと無理があったり(アクセスは?プレイヤーは?収益は?営業・PRするのは?プロの旅行エージェントや観光客と内容の調整をするのは?)、地元の人がそんなのつまんねえと思っても観光客には受けたり、シンプルなもののほうがツアーに組み入れてもらいやすいということもあります。
 地元の人たちに信頼してもらい、共感と共有をして、ときには経験に基づいて反論・反対もしたり、細部までかつ長期的に伴走するのが、観光コーディネーターだと思います。
(ね? 自分を追い込んでいるでしょ? 人間力が必要でしょ?)

 ということで(ここは地域おこし協力隊としての月例報告の場でした)、大槌町での活動が始まって2ヶ月目の5月になにをしたかというと、観光協会の業務(イベントの実施や準備、商品開発事業など)をこなしながら、たくさんの人と会ったり、出会ったモノ・コト(特産品や食)から、ヒントをもらい、いま私の血肉にできるよう、ためているところです。

漁港で大槌サーモンの水揚げと養殖場見学

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東大研究所「おおつち海の勉強室」。北川先生に案内してもらう

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「おらが大槌夢広場」さんの教育・企業研修旅行プログラム見学

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三陸では滅多に見られない大型いか釣り船の出航式で、船に乗せてもらって大興奮(写真左は、私の可愛い同僚、はるかちゃん)

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大槌郷土芸能 かがり火の舞は、9月までの第2・4土曜日開催しています。雨の日は室内で実施しています。

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 6月も引き続き、たくさんの大槌町の方々に出会って、いっぱいお話して、大槌をいっぱい吸収して「大槌町の可能性」を見出したいと思っています。私と話してみたい方(漁師・猟師さん、農家さん、林業家さん、加工屋さん、ものづくりをしている方、大槌のとおさま、かあさま、若者たち……いろんな方に繋げてくれる方、大募集!です。

【参考】
こういう着地型観光事業、得意としています(前任地での仕事例)。https://www.yamada-kankou.jp/wonderful-taiken/

来月は、さらに多岐にわたる観光コーディネートの仕事について、細かなところも書きたいと思っています。

最後に、私の5月グルメトピックスを写真でご紹介します!

どんりゅう庵さんのひょうたん島カレー

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「ちゃりカフェ」さんで大好きなエスニック料理「グリーンカレー」

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おつゆのお味が私好み! 湧水でつくるお蕎麦屋さん「よりみちそばみち」さんのそば

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最近どハマりしている「中華 一」さんの本格中華料理、ロースト鹿(大槌鹿)もありました。

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大槌ジビエソーシャルプロジェクトさんの大槌鹿BBQ!

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え?これがお通し!? の「えびす」さんのお通しといか焼き(ふいり)

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アニサキスアレルギーの私でも食べられた!大槌トラウトサーモン!

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今年ちょっと高かった、この時期だけの三陸名物「生小女子」も食す(うにはまだ)

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