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観光コーディネーターという仕事〜大槌町地おこ活動④

三陸・大槌町にも夏がきました! 毎日暑いです。でも、三陸の夏は短くお盆をすぎたとたんに秋になってしまいます。なので、短い夏をめいっぱい楽しみたいと思いつつ、毎年夏バテしています。

いままで、海や浜辺の体験プログラムが豊富にあった町にいたので、夏は超稼ぎどき。
毎日毎日お客様の受け入れで外(海)に出ていたので、真っ黒に日焼けしていましたが、ここ大槌は、復興工事がまだ終わらず海開きなし、海のプログラムやレジャーも整っていないため、ちょっと寂しい夏です(観光案内所も土日祝は閉まっている状態。観光後進地なんだなあと、ひしひしと感じています)。来年夏はすこしでも賑やかにしたい、しなくては!

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↑大槌の海もきれいなのだ。

そんな夏ですが、暇かというとそうではなく、来年度につなげるための今年度事業を実施するために、苦手な補助金申請書類作成など書類仕事に追われていました。
大槌町であんなことやこんなことができたらいいなあという妄想で頭をいっぱいにし、10月からでもできて、かつ「いまある素材」を有効活用した内容でやりたいと思っています(助成金申請通りますように! 受験生の気分です)。

大槌町の基幹産業は「漁業」なので、本当は漁業や海の幸を体験できるプログラムをすぐにでもやりたいところですが、「漁業」との連携はセンシティブな事柄があったり、食体験も漁業や食関係のプレイヤー不在という問題があったりして、時間をかけたいと思います。
そのかわり、大槌は「人」が元気です(とくに女性)。そこに突破口があると思います。

私が前任地でコーディネーターとして体験観光推進を始めたとき、この道のプロの先人たちに、きちんと継続した上でお客様が一定数来るようになるのに3年、うまくいったとして経済に貢献できるようになるまでに5年以上。時が経つと人も環境の変化もあるので、5〜10年後のビジョンを立てて進めていかなければならないと言われました。

たしかに、前任地でお客様が途切れなく来るようになったのは、3年後。猪突猛進でやって3年後。それまで私だけでなく、多くの地元の方々や岩手の観光事業の方々、行政に助けられました。観光事業って甘いもんじゃありません。けれど、「人」がいればできます。大槌でもそういう協力体制を整えられるといいなあ思っています。

ビジョンから逆算して戦略・戦術をたてて実践する。シンプルだけれど、なかなかできない。でもこれが一番大事。
「とりあえずやってみる!」が得意な私ですが、長年生きてきて「ビジョン」を飛ばしてやったものは、たいていモノになっていません。「手段」が「目的」にすり代わってしまいます。「猪突猛進」「とりあえず」と見せかけておいて、ちょっとしたことでも、常にビジョンをもって取り組もうと意識しています(みなさん、知らなかったでしょう笑)。難しいですが。

さて、7月は、助成金申請にはじまり助成金申請に終わりましたが、その合間の仕事などをまとめました。

教育旅行商談会

岩手県観光協会が主催する「教育旅行商談会」があり、首都圏と北海道のエージェントへ大槌町のPRをしました。コロナの影響でオンラインとなりました(出張したかった)。

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↑このオンライン商談会のために、「服部ライト」を購入しました(笑)

大槌は「観光コンテンツ」という面ではまだまだですが、教育旅行コンテンツでは他に負けないものをもっています。大槌に来て早4ヶ月。まずは教育旅行誘客に力を入れようと思っていたところの商談会でした。

とくに「おらが大槌夢広場」さんが震災ガイド&ワークショップ! 企業研修向けとしても定評のあるプログラムです。私は仕事柄、沿岸各地域の震災・防災プログラムを経験していますが、「考える力」「リーダーシップ力」を磨けるとてもレベルの高い内容です。
震災・防災をじっくりと学びたい学校に自信をもっておすすめしました。
「おらが大槌夢広場」のフェイスブック↓

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また、大槌ジビエソーシャルプロジェクトの取り組みや、薪割り体験をしている吉里吉里国の取り組みは、SDG’sであり、いま多くの学校に求められていることです。
必要なのは、町をあげての受け入れのサポート。教育旅行は人数が多いので、小さな町の各団体がそれぞれ個別に受けるのは難しいです。場所は?人は?お金の交渉は?ローテーション・スケジュールは?
教育旅行の誘致は、市町村が主体となることも多く、商談会に担当職員が出席する自治体もあります。大槌町は教育旅行誘致に関してどこが主体になるのか? これからですね。

合宿・学習旅行誘致

前回、ちらっと書きましたが、大槌町で「合宿・学習旅行の補助事業」がはじまりました。大槌町内の指定の宿を利用する、各種合宿や学習旅行(修学旅行を除く)の団体に、宿泊費と交通費を補助します。
おかげさまで、お問い合わせが多く24時間体制(ちょっとオーバー)で対応しています。

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ジビエツーリズム参加

大槌ジビエソーシャルプロジェクトの「ジビエツーリズム」に参加してきました。私が参加したコースは、「ジビエの源泉を感じるけもの道散策 解体見学 大槌鹿と海の幸のバーベキュー」。
お昼すぎに集合して、車で新山高原を目指します。各車には、無線機が配布され、ガイドさんが車窓の風景を説明してくれます。
グッドアイデア!

長い道中どうするのかな?と思っていましたが、「そこのアパートが自分ちです」という話も織り交ぜて、まったく飽きません。途中途中のポイントで車から降りて解説してもらう、山の植物の話、鹿の生態、足跡の話は、「へえ〜〜〜〜〜〜」がいっぱい。とても楽しく面白かったです。

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鹿が多い森では、鹿が嫌いな植物ばかりが残されている。さて、鹿の嫌いな植物とは?

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鹿の生態のお話。フリップでわかりやすく教えてくれました。

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けもの道を探して森の中へ。よくみるとわかるようになってくる。けもの道の交差点も確認!

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開けた気持ちのよい場所は、鹿の休憩、お昼寝場所。お昼寝の痕跡がいっぱい残ってただけでなく、鹿のフンもいっぱい

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初めての新山高原に到着! 展望台は標高1000メートル。

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山から降りたあとは、ハンター・兼澤氏の会社「MOMIJI」さんの加工場とショップを見学。解体シーンも見学できました。

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大槌の新名所? MOMIJIの壁画。

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加工担当は、ドラゴン

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猟師・兼澤くんがどのように鹿を解体するか、説明しています

残念ながら、このあとの鹿肉BBQは仕事が入ってしまい参加できなかったのですが、まだ始まったばかりのプログラム。課題はあると思いますが、これから数をこなすうちに、もっともっと面白くなる可能性がいっぱい詰まっていました。ワクワクしてきます。

ピーマンの農業体験

また、農業女子・佳陽ちゃんのところで農業体験をしました(地おこメンバーみんなで行ってきました)。仕事はピーマンの収穫と仕分け。佳陽ちゃんのお父さんと一緒にずっと仕分けをしながら、いっぱいピーマンの話を聞きました。
ピーマンはけっして特別な野菜ではないけれど、お父さんの話には「へ〜〜〜〜〜〜〜」って知らなかったこといっぱい。農業の苦労も知り、ピーマンが愛おしくなり、もっと大事に大切に食べよう!とあらためて思いました。これが農業体験の醍醐味ですね。
体験プログラムとしても可能性も探ってみようと思っています。

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(一番下の写真はもらいもんです)
ところで、私、赤ピーマンが好きです。
調べたら、赤ピーマンは緑ピーマンが熟したものらしいです(当然パプリカとも違います)。では、なぜピーマンをいっぱい育てている大槌で赤ピーマンがあまりない? 佳陽ちゃんに聞いたら、自分ち用にはつくっているとこのこと。ふーむ。
熟したものなので、日持ちはしないからあまり流通しないのかな? 栄養価は高そうだけれど。

スペインに、「ピキージョ」という炭火で焼いて真っ黒に焦がしたあと、皮を剥いた料理というか加工ピーマンがあります。缶詰や瓶詰めで売られています。水分と甘さが引出されたこのピキージョは、そのまま食べても美味しく、塩漬けタラとかをつめて食べたりもしています。
なになになになに〜〜〜、赤ピーマンもこれなら長く持つし、大槌、三陸産の魚でできるんじゃね?と、密かに狙っている今日この頃です。
「ピキージョ」、検索してみてね!

今月はこの辺で。みなさま、夏バテしないように気をつけましょう。

追記
毎月2回第2第4土曜日におこなっている「大槌 伝統芸能 かがり火の舞」。このコロナ禍で毎回大勢の方が観に来てくれて、感謝感謝の日々です。

そうそう、私の仕事場もある、大槌観光交流協会直営の「大槌孫八郎商店」リアル店舗がオープンしました。オープンイベントの様子です。
「大槌孫八郎商店」は、現在のところ土日のみの営業となっています。ぜひお立ち寄りください(私は土日基本いませんが)。

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