燃えていいのは魂だけだ!!!!!!!!!!プロメア感想!!!!ネタバレもしている!!!
降りかかるような色彩を浴びて、同僚とヒィヒィ言いながら渋谷の映画館を出た。
映画『プロメア』はすごかった。
この熱が冷めないうちに、感想を書かねば。
結末とかも普通にネタバレしてあるので注意です!
「大炎上」という言葉が本来の意味とは別に使われるようになったのは、SNSが登場してからだと思う。
毎日どこかしらで誰かが「火」を吹いているけど、それを消化している人たちっていない。
消化しようとして余計に燃えさかり、ほとんど場合は時間が経って燃え尽きる。
火をつけることより、消す方がよっぽど難しい。
そんな日本を風刺している作品なのかしら、と思いながら観ていた。
プロメアはバーニングレスキューという消火隊の物語だ。
だから、体に火を宿すバーニッシュの「燃やさなければ生きていけない」というセリフは悲しかった。
劇中では明言はされていないけど、冒頭のシーンでは心に日常的な闇を抱えた人が次々と火を吹いてバーニッシュへ変わっていく。本当に燃やさなければ、生きていけなかったのかもしれない。
ただ、燃やす人と消火する人、というシンプルな二項対立だけではこの物語は語れないし、現実もそうだと思う。
そこには「火を吹く人=バーニッシュの特性を利用して悪事を働く人」がいる。
さらに、バーニッシュは自らの意志で引火しているように見えて、「全く異次元の存在から無意識に炎を宿されていた」。誰も自らの意志で火を吹いている人はいなかったのだ。
誰かを攻撃したり苦しめるために燃やすのはよくない。でも、それを利用するのもよくない。それでも悪とか、闇とか、そういうのひっくるめてみーんな救っちゃえ!という、突き抜けた正義が気持ちよかった。
ビビッドで、それでも優しい色彩が次から次へと溢れ出す画面は、観てて心が熱くなる。その中に折り込まれた世界の構造や、物語の結末は、現代にも通じる最高にかっこいい消火方法だ。
バーニングレスキュー、最高〜〜〜!!
観終わって、私も燃やすのはゴミと魂だけにしようと思った。