2020年5月11日の日記

気温が29度まであがった。初夏である。

お昼休みに部屋の掃除をしていたら汗ばむほどだった。今年はじめて半袖の服ですごす。ついこのあいだまでは手がかじかむくらいだったのに。

特に寒かったこの日の最高気温は正午で9.1度、最低気温は夜半で5.6度だったらしい(気象庁のWebサイトで家の近くの地点のものをみてみた)。

4月9日から在宅勤務をしている。
きょうで19日め。わたしの仕事はひとりで粛々とするものだから、自宅で仕事にすることにはなんの問題もない。

きょうの仕事も滞りなくすすんだ。たまにtwitterをみてしまうくらいのことはご愛敬。
電車に乗って通勤していたのが遠いむかしのようにかんじる。


21時すぎ、チャイをいれられるきがしたのでいれた。
チャイをいれるのも在宅勤務の副産物で、この1か月でだんだんとじぶんの好みがつかめるようになってきた。

池澤夏樹『明るい旅情』をすこし読む。
きょうのタイトルは「イギリスを出た人々」。

池澤夏樹さんはわたしが全幅の信頼をおく文筆家で、長編・中編・短編の小説はもちろん、随筆(……について書いたものもあったな)や評論に近いもの、詩を紹介するものなどもふむふむと読んでいる(著作が多いのですべては読めていないけど)。

『明るい旅情』を読みはじめた2か月まえといまとでは、旅するということの意味するところ(すくなくともわたしが考えるところ)はずいぶん変わってしまったなと思う。

「イギリスを出た人々」では、ふとロンドンに立ち寄った池澤夏樹さんがいくつかの場所を訪れ、いくつかの会話をもって、イギリスに生まれた人が「海外」へ出ていくこと、その先でのできごとを書き記すこと、それをみなが読むことについて語る。
イギリスの旅行文学の代表的なものと、篠田一士(はじめ)さんという方が訳したいくつかの本について紹介がある。

わたしが知っているのはブルース・チャトウィンという名だけだった。チャトウィンは小説家であり、イギリスを出た旅行者であり、彼にしか書けないものを書いた(と評されている)。
池澤夏樹さんが文庫本に解説を寄せていたので、わたしはチャトウィンの『パタゴニア』を読んだ。一片の毛皮からはじまる冒険はたしかにふしぎな魅力をもっていて、これまでに読んだどの作品にも似ていないと思った。
『ソングライン』もほかの著作もいつか読みたい。読みたい本リストばかりが充実していく。

池澤夏樹さんの筆のはこびはとても有機的で、ひとつのことばが手をのばして次のことばにつながり、土地と歴史と人と思想とがつながり、ものがみえるということはこの広がりを感じられることなのだという気持ちにさせる。

本というもの、注文で買うのではなく、手に取ってちょっと中を見て、しばらく迷った上で買うのが正しい入手法なのである。

本筋ではないところが印象に残ったりする。


食事メモ:
9時半に起きてコーヒーとトースト(手製りんごジャム。もうなくなってしまう)
カカオ70%のチョコレート(5粒くらい)
19時半すぎに冷ややっこ(キムチ、ごま油)
ベビーチーズ(ブラックペッパーのやつ)
白湯とお水たくさん(はかってみたら夜までに3Lくらい飲んでいた。きょうは暑かったからな)
チャイ(生姜、胡椒、クローブ、カルダモン)
日課メモ:
朝のやつ
・換気と床の掃き掃除
・ラジオ体操第一、第二
夜のやつ
・スクワット 20回 3セット
ラジオ・動画:
子ども科学電話相談 春スペシャル
オモコロチャンネル
匿名ラジオ
読みもの:
池澤夏樹『明るい旅情』

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