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金川晋吾さんの新作が素晴らしすぎて夢中になった
私たち夫婦が金川晋吾さんというアーティストに出会ったのは、偶然六本木で開催された写真集のイベントに立ち寄った時だった。当時確か、夫の個展が同じ六本木で開催されており、その時に写真関連ですぐ歩いて行ける場所でイベントがあるということで、遊びに行ってみたのだ。
そのイベントで、金川さんは彼の最初の写真集である『father』をご自身でブースに立って販売されていた。作品の強さと魅力、そして金川さんご本人のアーティストとしての輝きに、私たちはすぐさま虜になった。
その後、金川さんは着々とキャリアを積み重ねられ、今年も積極的に多くの展覧会を開催されている。元々最初の写真集『father』でも金川さんの日記形式の文章が非常に重要な要素として掲載されているのだが、最近の金川さんは文章だけでの発表にも力を入れていらっしゃるようで、我が家はつい最近最新の小説『信仰の経緯』を手に入れた。
『信仰の経緯』は、文字によって描かれる光の描写がひたすらに緻密で美しい。これが「フォトグラファー」つまり「光を扱う人」が見えている日常なのだろうか。もちろん文章力によるところも大いにあるのだが、読んでいてこれほど光を鮮明に意識した文章はこれまで出会ったことがなかった。なんと素晴らしい才能なのだろう。
金川さんの写真を使った作品もずっとこれからも気になり続けると思うのだが文章のみの作品からも目が離せないことが確定した一冊だった。
今年は私はウイリアムの介護の都合により展覧会オープニングでの金川さんに直接お会いできなかったけれど(夫が代表して会いに行ってくれました)またいつかお会いできますように。
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