鼠蹊部と手のひらに保冷剤を当てたら最高だった
台風が近づいている。前回の台風が直撃した日に歯医者の定期検診の予約だったので、日程を変更してもらったのだが、また次の予約日にも台風が直撃する予報が出ている。私が通っているその歯医者では、きっと「あいつは嵐を呼ぶ女だ」とか言われていることだろう(被害妄想)。
台風のせいなのか、曇り空が続いて表示される気温は低くなっているようなのだが、とにかく暑い。ベタベタとした南風で気持ちが悪い。暑い。どうしたものか。料理をするとさらに暑い。自分だけなら食べずに済ませるのだが、夫が食べたいと言うと暑さと格闘しながら滝汗で料理をせざるを得ない。蕎麦茹でるとか、ほんと死ぬからね暑くて。食べる担当の人はツルツルっとすすれていいのかもしれないけれどもさあ。
そんなわけであまりにも暑いので、これはまさか更年期なのかしらと調べてみれば、更年期のホットフラッシュというのは突然かーっと熱くなるものを言うらしく、ああ私は24時間暑いわと思い、ただの暑がりということが確定した次第であった。
生まれつき体温が低く設定されてこの世に登場した私は、何かの病気なのかとか異常だとか幼少期から言われまくってきており、平熱は35.0度。冬になるともっと体温が下がり、去年の冬は33度という画期的な新記録を打ち立てた。しかし全くもって体調は悪くない。むしろ35度が私が最も快適で体調が良く動きも機敏で脳も活発で幸福度もマックスな体温である。みんな低体温を悪のように扱っているが、それは小さい頃は体温が高かったのに大人になってから急に体温が下がってしまった人の場合であり、私のように生まれつきヒンヤリ族は全く問題ないのである。もしかしたら新生児で入院していた時期に宇宙人と中身をすり替えられたのやもしれないな。
さてそんなヒンヤリ族の私は、色々挑戦してみたり、調べてみたりした結果、無理に体温を上げようとして頑張ると疲労困憊し体調を崩すことまで判明したため、心置きなく体を冷やすことに専念している。
今日はあまりにも暑かったので、ついに禁断のアレに手をつけてしまった。保冷剤である。私は暑くなると疲労とストレスで蕁麻疹が出やすい。蕁麻疹は飲み薬を飲んで、あとは冷やすことで耐え忍ぶしかないのだが、その冷やすためのアイテムが保冷剤である。
家が汚い人の冷凍庫にあるものの代表として保冷剤があるのだが、我が家は必要不可欠なものとして6個の保冷剤を常にキンキンに冷やしている。無いと困るのだ。無くても困らないのになんとなく冷凍庫を占有している保冷剤がある方は、どうぞ今すぐ手放しましょうね。
そんなわけでおもむろに保冷剤2個を取り出した私は、服の上から鼠蹊部に保冷剤を当てた。そしてその上を片手づつ手のひらで覆った。鼠蹊部と手のひらを一度に冷やす作戦である。見た目は極めて滑稽な様子のはずだが、もうそんなことを気遣ってはいられない。熱中症になってしまった人への対応として紹介されている鼠蹊部の冷やし方をそのままやってみたわけだが、今回は熱中症ではなく、体温を下げないと無理で症、である。
30分ほど冷やしてみた。その間、扇風機の風を体に直当てして風力もアップさせた。
するとどうだろうか。ああ、なんと、素晴らしい。鼠蹊部と手のひら冷やし、最高。なんでもっと早くやらなかったんだ。
あっという間に気力体力が回復した。元気になりすぎて嬉しすぎて、思わす夜中にこの文章を書くことになった。全身の温度が下がって超快適。
しかし手のひらを冷やすというのが、こんなにも心地よいとは知らなかった。今度からスーパーに買い出しに行く時は、買ったものを保冷して帰るためじゃなく、私を冷やすために保冷剤を持っていこう。行きに握って行く用2個、帰りに握って帰る用2個。帰宅してから鼠蹊部冷やしをするための2個。計6個か、今あるストックでギリギリちょうどだな、よしよし。