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情報は発酵してタイミングを掴む

あれやこれやと試行錯誤している期間というのは、ちょっと試しては、違ったかもなというのを繰り返したりするもので、ポジティブに捉えられている間はいいのだが、だんだんと「何をやっても続かない」だとか「あれもダメ、これもダメ」だとか、「何なら向いているのよ」と自分探し迷子に突入したり、誰かに決めて欲しくて誰かのせいにしてしまいたくなって急に占いやスピリチュアルや謎の講座にそれを求めてみたり、モヤモヤすることがたくさん出てくるもので、かくいう私もそんな経験が山ほどあり、盛りだくさんすぎて「まあ、そんなもんかな、人生なんてさ」という達観にまできてしまうほどなのだが、皆さんはどうやってモヤモヤ期間を乗り越えているのだろう。

最近気がついたことが一つある。
ある時ふと思いついた新しい楽しそうなことというのは、思いついた時が絶好のタイミングというわけではない場合がある、ということだ。
例えば、何か新しい趣味を始めようかなと思って、数あるものの中からピンときたキャンドル制作なんてどうだろうと閃くとしよう。市販のアロマキャンドルを買い集めて使ってみたり、キャンドルレッスンのクラスに行って実際にキャンドルを作ってみたりと、実際の行動に移してみる。とても楽しい時間だし、続けてやってみたいなという気持ちもあるものの、いざ材料を揃えようとなると、どうにも実行できない。うーん、これじゃなかったのかなあ、と悩み、ひとまず放置する。けれどなんとなくキャンドルは好きで、市販のものを時々使って楽しむ日々を過ごしている。そうこうして月日が流れたある時、ふっと、他で興味を持って試していた瞑想やヒーリングやデザインなどと、以前に興味を持ったものの放ったらかしになっていたキャンドルの話がつながり始める時が来る。さあ、その時がキャンドルのタイミングだったというわけだ。

ここで大切なのは、「なんか違うかも」と思ったとしても実は無駄なことではなく、自分の中から完全に消去する必要はないということ。むしろ、後から適切なタイミングが来るので、事前に情報がもらえて、下調べくらいは済んだ段階でベストタイミングが迎えられるようになっている、とも考えられる。この事前情報と下調べ、およびその後の放置時間を合わせて私は情報の発酵期間と呼んでいる。その時までに良い感じに発酵が完了するように材料を事前に揃え生地をしっかりこねて発酵によさそうな場所に置いておき、その間全く違う作業を進行しているのだけれど、生地の存在は頭の片隅にちゃんとあって、ちょうど良い発酵具合になった時に使い所にピッタリ収まる。4時間後にパンを焼きたいから、逆算して夜明け前から生地をこね始めているように、情報も自分のペースに合わせてきちんと全てが良いタイミングで登場しているのだ。

私は今いろんなことがそうやって、最近発酵完了に近づいてきている感覚がある。新しいことや未知のことはとても怖いものだけれど、地道な努力も忘れずに、ジャンプする勇気も持ちながら、自分のことをもっと掘り下げて自問していきたい。小さい頃からの疑問「今とは何か」に答えを出す旅をずっと続けているし、途中寄り道をしたかのように見えた時もあったけれど、それはそれで必要な道だったのろう。時間はかかっているけれど、あれこれ辿ってみては、やっぱり原点に戻って、本質的な心の底からの疑問「今とは何か」「私が今存在しているというのはどういうことなのか」という疑問に向き合い続ける。たくさんのことを考えているようで、「ああ結局『今とは何か』という存在の話に戻ってくるのだな」と再確認する。

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MariKusu
温かいサポートに感謝いたします。身近な人に「一般的な考えではない」と言われても自分の心を信じられるようになりたくて書き続けている気がします。文章がお互いの前進する勇気になれば嬉しいです。