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歯科定期検診と口内細菌チェック

健康診断にはまるで興味がないのだが、歯科検診だけは真面目に通っている。理由は簡単で、歯が痛いのは本当に大変だから。そんなことを言うなら早期発見早期治療で健康診断も同じだろうと思うかもしれないが、長生きに興味がまるでなく出来ることならダラダラ長生きなんて絶対にしたくないと切望している私としては、優先順位は断然歯科検診なのである。歯痛で死ぬことはないので、そんな生殺しのような痛みを避けるために日ごろ簡単に続けられるもの、それが歯科検診なのだ。

痛くなってから歯医者に行く時ほど憂鬱なものはない。行って治療してしまえばなんてことはないのだが。最近の歯科技術の発展は私たちが子供の頃の昭和の治療とは雲泥の差であり、素早く痛みも少なく綺麗に保健治療内で完結する場合が多い。わなわなと身構えて行っても、拍子抜けすることがほとんどである。

しかし痛くならないことに越したことはなし。予防が肝心なのである。

その歯科によって方針も様々だろうが、私が通っている歯科では3ヶ月に一度の検診を推奨しており、素直に従って通っている。
この検診の何が良いかといえば、普段の歯磨きに影響がある点である。
3ヶ月に一度。それは忘れそうになった頃にやってくるタイミングであり、1ヶ月に一度では四六時中歯医者通いをしているのではなかろうかという気になってくるし、半年に一度ではあまりにも期間が空きすぎる。この3ヶ月に一度というのが頻繁過ぎず忘れすぎもしないちょうど良いタイミングなのだ。3ヶ月に一度、入念に歯の様子を確認されると頭の片隅にあると、日頃の歯磨きが注意深くなる。検診で歯をクリーニングしてもらう以外のこの日常歯磨きへの副作用的メリットは大きい。ちょっとサボりそうになっても、いやいや検診でちゃんと歯磨きしていなかったとバレちゃうじゃないのよと思い、気を引き締め直す。
そんなことをしていても、たまに歯の詰め物が取れたり、色々ちょっとしたトラブルが起きて、歯科の予約を検診以外で取ったりもするのだ。ちゃんと歯磨きをしていなかったら、悲惨なことになるのは間違いない。

以前、歯科検診の話の流れから、口の中の細菌成分のチェックというのを受けたことがある。これだけきちんと磨けているのにどうして虫歯になるのかしら、と歯科助手の方に言われたことがあり、一度成分を確認してみましょうかという話になったのだ。私もそこは気になっていた。歯科助手の方にクリーニングしてもらいながら「お酒を飲んでそのまま寝ちゃったりすると、」云々と言われたのだが、私酒は年に一度か二度、お祝いの席などでお断りすると空気が悪くなりそうな場合に夫に代わって一口お付き合いする(夫は生まれながらの下戸で肝臓分解できないので絶対に飲ませられない)ほどしか飲まないのだが、そこを説明するのも面倒くさくって「はあ」という返事で終わらせた次第であるが、それにしても気になるところだったので、いざ検査となったわけである。
結果はなんと虫歯菌が口の中にほとんどないことがわかった。そこから導き出された結論は、フルーツなど酸のあるものを食べ過ぎていることであった。食べ過ぎている、というよりも虫歯になりやすいものしか食べていない、という話である。ヴィーガン生活も長い私が普段から食べているものは、虫歯になりやすい食べ物として分類されているものばかりであった。肉や魚は虫歯になりにくい食べ物として挙げられていたが、それも食べ方によるんじゃないのかしらと思ったことは、また面倒なので検査結果を説明してくれた歯科助手さんには黙っておいた。最近はもう滅多にないが、拒食症で嘔吐を繰り返した時代もまあまあ長くあったため、歯が酸でやられる可能性の話は色々納得がいき、しかしそれもまた面倒なので黙っておいた。そんなわけで、検査を踏まえて、では歯磨き粉を変えてみましょうという話になり、これが結果大当たり。自分の口内環境に合った歯磨き粉というのは本当に重要だと痛感している。

以来私はフッ素高濃度の歯磨き粉を選び、マウスウォッシュもフッ素入りにしている。虫歯は激減。2、3年に一度歯の調子が悪くなるかどうかというレベルまで落ち着いた。世の中フッ素配合の歯磨き粉を悪者にする風潮もあるようなのだが、私には必要不可欠なものだった。必要がないのにフッ素配合を使うことはないとは思うので、気になる方は歯科検診の際に口内細菌チェックがあれば試してみるのも良いかもしれない。


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