沈んだ自分を救う小さなハーケン
私はもともと、テンションが高く、いつも元気といわれることが多い。
私の仕事は、今ある現状に疑問をもち、本来あるべき姿への課題をみつけていく仕事。気持ちが元気でないと、仕事に挑むことができなくなる。だから、普段から、心身のメンテナンスを心かけている。
しかし、そんな私も年齢とともに、どうしても気持ちが沈むときがある。そんなときは、どうしてもチャレンジする気が起きず、なんだか気後れして、仕事が進まず、沈んでいく自分をもてあますことがある。
そんな時、元気をくれるのは、まわりの人たちと、過去の自分だ。
最近少し要領がわかってきた。
いつか気分が沈むときのために、ちょっとした仕掛けを用意しておくのだ。
つまり、元気な時に、元気がでそうな人や少しだけハードルの高いアポイントを仕込んでおくのだ。
アファーメーションという言葉を聞かれたことはあるだろうか。
辞書的な説明では:
「自己達成予言」なんていうと、ノルマ達成宣言みたいで、勇ましくなってしまうが、そんな大げさなことではない。
「少しハードルの高い先々のアポイント」を設定しておくことは、このアファーメーションにちょっとだけている。自分に対しての小さなゴール設定をしておくことで、なんと、不思議なことに、そのゴール達成に関係することや情報が集まってくるのだ。それで、自動的に元気になってくる。というよりも、沈んでいた自分を忘れてしまう。
追加で、歩く等の運動をすること、自然の中に身をおくこと、これらもとても効果があることを実感している。
もちろん、自分を元気づけることよりも、休息が大事なとき、休むことが一番な時もある。家でゆっくりすることが大事な場面もある。無理するのは、どんな時もよろしくない。
でも、元気なエネルギーがあるときに、ちょっとだけ未来の自分のために、できる布石を打っておく、できる準備をしておくこと。それはまるで、後から登るクライマーのために、足場となるハーケンを打っておくように、未来の自分のために、ほんのちょっとした足場をちょっとだけ上に設定しておくのだ。それが、元気のでない自分がちょっと踏み出す、ちょっと前へ進む原動力、小さな力となる。
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