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補聴器講座×いちご狩り|2024.春分・雷乃発声
■ 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
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人生であと何回、いちご狩りができるのだろうか。
なんてことを、ふと思う。
というのも、わたしは今年30歳になってやっと、いちご狩りデビューを果たした。いちご狩りのシーズンは1年に1回しか来ないわけで。元気で動きまわれる間……と思うともう50回も行けない。
そんなことを思いながら、今までの人生において一度もいちご狩りに行かなかったわたしは、だいぶ人生を損していたのではないか、と気付いてしまったというわけ。
とにもかくにも、人生初のいちご狩りがとんでもなく楽しかった。
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・倉敷は車社会だけれども、運転免許のないわたしもまるっと受け入れてくれる人に恵まれております
本当は、倉敷から車で30分ちょっとの街である笠岡のいちご農園に行く予定だったのだけれども、前日に「いちごが充分実っていないのでキャンセル」とメールが来て落胆していたところ、あんまりにも落胆するわたしを見かねた友人たちが、県内で唯一西粟倉村のいちご農園が前日予約できると予約をしてくれた。
で、当日。運転する人の助手席で「今か今か」と待ち続けても、全く西粟倉村は現れない。ついには、酔ってからでもOKな酔い止めを服用して数分、やっとやっとたどり着いた西粟倉村は、鳥取と兵庫と岡山の県境。
まるで、東京から富士山のふもとに、大阪駅から天橋立に行くような距離感なので、しっかり小旅行。それらを車でぴゅいっと移動してしまう車社会の岡山県人たちに感謝しつつ、運転免許もないわたしはみんなにお菓子や缶コーヒーを配って歩いた。
「車社会」で「運転免許がない」と答えると、毎度みんなにびっくりされるのだけれども、倉敷の人たちはどの人も無理やり免許を取らせるようなことはしない。むしろ「じゃあ、ここに行くときは一緒に行こうね」と次の約束を立ててくれる人が多くて。
わたしが免許を取らないのには体調的な理由もあるので、そのあたり柔軟に考えてくれる人たちに恵まれていて本当に助かっている。
・2024年のいちご狩りは、BASE 101% NISHIAWAKURA で
それでやっとたどり着いたBASE 101% NISHIAWAKURAは、もんのすごくきれいな施設で。
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わたしが行った日は、紅ほっぺ・よつぼし・紅クイーン・かおり野・やよいひめの5種類のいちごが40分間食べ放題だった。ちなみに、わたしが特に気に入ったのは後半ふたつのかおり野とやよい姫。どちらも酸味が弱くて甘みの強い品種。単純計算で、1品種10分もかけられないくらいの時間なので、とにかくビニールハウス中を歩いては食べまくった。
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いちご狩りって、練乳を手渡されてその練乳にいちごを付けながら食べるイメージだったけれども、ここは生のいちごをそのままほおばるスタイル。たぶんこれも、甘みの強い品種が多いから為せるいちご狩りスタイル。さすが、くだもの王国おかやまと名乗るだけあるなぁと思う。
帰りは西粟倉温泉で贅沢に真昼間から露天風呂を楽しんで、うつらうつらとしながら倉敷に帰ってきた。良い休日。
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こういう「季節」のものって、その時期にしか楽しめないものだから。せっかくこうやって、くらしきで暮らしているのだから。ここで満喫できる春を、取りこぼすことなく楽しんでいきたいな、の春分も末侯の雷乃発声なのでした。
【春分】昼と夜が同じ長さになる頃。
初侯:雀始巣(すずめはじめてすくう) 3月20日~3月24日
次侯:桜始開(さくらはじめてひらく)3月25日~3月29日
末侯:雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)3月30日~4月3日
■ 世界をちょっぴり近くする、補聴器のイロハ 講座を担当してきました
まりこさん、手話講座ってお願いすることできますか?
とInstagramにDMが来たのは、2月のあたまのこと。彼女とは、前回のnoteで触れたしもつい横丁の土壁塗りお手伝いで知り合った。
よくよく話をきいてみると
・今回の参加対象者は元気な高齢者
・倉敷市の事業である「健康いきいきサロン」の午後の枠を担当してほしい
・「耳が遠くなってきて困っている」参加者が生きやすくなるようなお話をしてほしい
とのことだった。
当初は「手話講座」の予定だったけれども、参加者さんたちの現状を聴いていくうちに、これは補聴器の上手な買い方とお手入れの仕方をお話ししたほうが役に立つのでは?と思い、打ち合わせの段階で補聴器との付き合い方講座をすることになった。
当日は、20人を超える参加者が集まってくださってとても熱心にお話を聴いたりゲームを楽しんだりしてくださった。うれしい。
わたしからお話しした内容は、5つ。
1.補聴器は、補聴器認定技師さんのいるお店で購入する
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補聴器って、とっても高いくせに完全なキコエが保障されない。
というのも、人間の脳って聴きたい音を大きく、周りの環境音を小さくして聴き取ることができる。だけれども、補聴器はエアコンの稼働音とか風の音とかそういう音もダイレクトにきこえてくる。いわば、一昔前のホームビデオみたいにいろんな音が一気に入ってくるわけで。
だから「キコエル」人生を長く歩んできた加齢性難聴のかたにとっては、とんでもなく「うるさい」ものなんだとか。かくいうわたしも、補聴器を使っているのは外出先だけで、自宅では外してしまうんだけれどもね。
そのため、本当に細かい周波数ずつ音の調整をしてもらう必要があるし、生活をしながら徐々に「この音は必要」「この音は不必要」と調整をしていく必要がある。
だから、良い補聴器と巡り合うこと以上に良い補聴器認定技師さんと出会えることのほうが大事だと思っている。わたしの友人は関西に住んでいるけれども、相性の良い補聴器認定技師さんを求めてメンテナンスは東京で受けているという子もいるくらい。
ちなみに、倉敷市内の補聴器認定店は以下の5店舗。
・トーシン倉敷補聴器センター
・中国補聴器センター倉敷店
・聞こえの田中 倉敷店
・補聴器センター辻
・補聴器ショップ倉敷
2.試聴を重ねてから購入する
補聴器は、メーカーや機種ごとにきこえ方が違うので、購入前に試聴を重ねる。わたしの場合、1回の購入につき2週間ずつ全部で3種類くらいの補聴器を試聴しているんじゃないかな。
そのときの最新機種や今のわたしのきこえ方にあった補聴器を提案してもらえるように、やっぱり補聴器認定技師さんのいるお店で購入したい。
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3.定期的に補聴器屋さんでメンテナンスをしてもらう
補聴器は精密機器なので壊れることもあるし、聴覚障がいのある人のなかには聴力が徐々に落ちていく人もいる(わたしもこのタイプ)ので、定期的なメンテナンスも必要。
そんなときに、補聴器認定技師さんのところに行けば、一度購入しただけで何度でも音の調整や補聴器のメンテナンスをしてもらえる。
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たとえばわたしの使っている補聴器は片耳で32万円だけれども、補聴器の寿命が6年間で、その間3カ月に1回無料でメンテナンスしてもらえると思ったら、単純計算で割っても月4,000円とちょっと。
つまりこれを通販や一回限りの買い切りのお店で購入すると、とっても損じゃないですか。だから、補聴器認定技師さんのいるお店で購入してメンテナンスに通い続けることがとっても大事。
4.周りの人に自分のきこえについて理解してもらう
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補聴器があっても完全には聴き取れないこと、静かな場所でゆっくりはっきり話しかけてくれれば補聴器の効果を最大限に生かすことができるけれども、雑音化やはじめましての人の声を聴きとることは苦手なこと……。
そういうことを周りの人たちに理解してもらって、一緒に快適な音環境を作ってもらおうとすることもとっても大切。
わたしはこのnoteはもちろんのこと、特にお仕事の場では絶対に自分の聴覚障がいについて隠さずオープンにお話しするようにしている。
5.聴くだけにこだわらない
補聴器は聴こえを補ってはくれるけれども、完全にすべての音を聴きとることはできない。
ということを前提に、補聴器×手話、補聴器×ジェスチャー、補聴器×筆談……と、合わせ技のように使っていくのが一番効果的かな、と思っている補聴器ユーザー12年目。
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そんなわけで、講座の後半はジェスチャーゲームをしながらみんなで和気あいあいと盛り上がったり、ちょこっと指文字の紹介をしつつ手先の運動をしていたらあっという間に2時間が過ぎてしまった。
・孫世代だからこそきいてもらえたのかもしれないお耳の話
今回、この講演会を企画してくれた彼女をはじめとした健康いきいきサロンの担当職員たちは、今回の参加者たちとも顔なじみ。
年を重ねるにつれて耳が遠くなる参加者たちに「きっと補聴器が効果的なのでは?」と思いつつ、自身が補聴器を使ったことがないから安易に勧めることもできない……と悩んでいたのだとか。
確かにわたしのおじいちゃんも、最初は安価な補聴器を購入して、結局それがなかなかうまく使えないからとわたしと同じシリーズの補聴器を購入して今に至っている。そんなおじいちゃんも、「補聴器は恥ずかしい」と目立たない色の補聴器を購入していたっけ。
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わたしは、補聴器もファッションのひとつだと思っているのでひとつ前の補聴器はワインレッドだったし、今回もホワイト。本当はスケルトンパープルとか使いたいんだけど、大人用はどうしてもカラーバリエーションが少ない。残念。
でも、補聴器を恥ずかしがらずにむしろ相棒として日々使っているわたしの話が誰かの役に立つなら、こんなにうれしいことはないなぁと思った2時間。
また、ブラッシュアップしてどこかで補聴器との付き合い方講座も継続していけたら楽しそうだなぁとわくわくしております。講演のご依頼は、お気軽にDMやコメント欄へお願いします。
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■ 今回の講座のPPTは、有料版で公開しています。気になる方は、ぜひ以下へお進みください!
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