運

逆境から生まれた日本一運の強い会社

日本一運の強い会社。どんな逆境にも負けることなく、縁が縁を結ぶ会社がある。そこに関わるひとりひとりが毎日縁をつないでいく。世間にはまだ認知はされていない、とても小さな会社だけど、その業界では誰もがその存在を知る会社だ。

さいたま市で創業した会社は、その業界の新たなジャンルを生み出し、パイオニアと呼ばれる存在にいつの間にかなっていた。上場企業がその業界に新規参入する際には、必ずと言っていいほど声がかかった。

2年目を迎えたある日、共同で進めていたプロジェクトの主体が上場を迎える話が進んでいたのだが、そこで契約の打ち切りにあった。その事業が会社の主軸であり、売上げの90%を占めていた。つまり、それを失うことはすべての利益を失うという状況を意味する。

協業プロジェクトでは、その会社がプロジェクトで動く外部メンバーを指揮しており、全体で250名以上のメンバーがいた。協業先が外部メンバーの報酬の4割を削減する話を持ちかけ、それを一蹴してしまったことも要因のひとつだろう。

その会社にとっては、一緒にやってきたメンバーから搾取する行為は、メンバーを裏切るもので、許しがたい行為だった。

その会社とメンバーの強固な関係を知る協業先は、すべての責任をその会社に押し付け潰しにかかる。その会社の取引先にも、協業先の関係会社とともに足を運び、その会社との取引きを止めるような働きかけも行っていた。

外部メンバーの報酬削減を阻止するために、その会社はそこまでの経緯を外部メンバーに伝えた。外部メンバーがその会社とともに立ち上がることにかけていた。

しかし、”長いものには巻かれろ”という言葉があるとおり、多くのメンバーは静観していた。

協業先は、その会社を解除したのは正しい選択だということを外部メンバーに周知するための説明会を開いた。その会社には知らせることなく、反論を述べる機会も与えない作戦だった。

説明会では、協業先が思うような流れにはならなかったという。参加者からその会社の正義を訴える意見しか聞かれず、協業先に賛成するものは意見を述べる場ではいなかったという。

そうしたことがあっても、その会社の解除は覆ることはなかった。裏には不正な取引きがあるということは誰の目からも明らかであり、覆りようがなかったのだ。

ゼロから立ち上げてきたものが一瞬で奪われる。技術の会社であれば、挽回はできても、その会社では技術系の会社ではない。あくまで人と人とのサービスで、外部メンバーがその収益を生み出していたから。

その会社と行動を共にする意思を示したのは、わずか20名弱。

本来なら、ここで諦める経営者が多いだろう。

しかし、その会社は諦めることはしなかった。

行動を共にしたひとりが、希望を与えたのだ。

「まだ、大丈夫!」

復活するための具体的な策があるわけではなく、根幹の事業もない。つまり、何の根拠があるわけではないのだが、その言葉が胸を突いた。

もし同じ立場に立ったら、100人中99人は生き残るために外部メンバーを犠牲にしただろう。でもあなたはそうしなかった。今は苦しい状況だが、その姿勢を見ている人はちゃんといて、きっと復活できると。

立ち上がる勇気が湧いた。解除した後も協業先は圧力を強める中、新たなパートナー企業との契約を結び、サービスを立ち上げることができた。売上げはすぐに立つわけではなく、ギリギリの状況が続いたが、その会社の当時のスタッフは誰一人として欠けることがなかった。自分たちは正しいことをしたとスタッフ誰もが思い、立ち上がる想いはそこにいるスタッフ全員が同じ気持ちだったのだろう。

新サービスの立上げとともに、まず初めに行ったのが、自分たちが受けた境遇と同じ境遇の人を救うために、いじめ防止の運動を企画だった。売上げが経たない中、その活動に反対するスタッフはおらず、始めることができた。

その後、2018年1月に朝日新聞の取材を受け、その会社のサービスが全国紙の朝刊社会面で紹介されるに至る。その業界が新聞で取り上げられるのは、40年ぶりの快挙という話もあり、その記事を見て外部パートナーが集まるようになる。

2019年、その会社は吉祥寺で店を構える。新たなメンバーを加えて、新たな事業をスタートさせた。いじめ防止を掲げていたその会社は、中高生は100円でサービスを利用できるようにするなど、これまで同業がやっていない取り組みを次々と開始する。すると同業とはまったく違う客層が集まるようになってくる。その店に来た客が店前に立ち呼び込みをするなど、あり得ないことも起こるようになってきた。

2020年2月、遂に東京23区内の秋葉原駅ビルに、その会社が店を出すことが決まる。

その会社が潰れなかったのは、ただのまぐれなのかもしれない。しかし、まぐれが積み重ねないかぎりは、今そこにはいない。だから、諦めないことで縁をつなぎ、その場所で縁と縁をつなぐことで、小さな奇跡が起こったのかもしれない。

奇跡 英語では『MIRACLE 』になるが、その会社の社名にはその文字が入っている、”MARI-CIEL"それが小さな奇跡を起こした会社で、これから大きな奇跡を生み出そうとする会社だ。

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占いの会社マリーシェル 代表 鯉沼寿慈
チャット占いUranow(ウラナーウ)、電話とチャットでウラナッテの占い師管理、マリーシェル占い館の運営を行っています。

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