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繊細なホタテの楽しみ方

ホタテの魅力を引き出すためには、その繊維構造を理解することが鍵です。ホタテには細やかな繊維があり、その切り方一つで食感や味わいが大きく変わります。

まず、刺身としてホタテを楽しむ際はタテに切ることが推奨されます。タテに切ることで繊維が長く残り、ホタテのぷりぷりとした弾力が際立ちます。しかし、この切り方では旨味がすぐに広がらず、口の中でじっくりとホタテの風味を楽しむことができます。

一方、鮨ダネとしてホタテを使用する場合は、ヨコに切るのが理想的です。繊維を断ち切ることで、ホタテのやわらかい食感がうまれ、すぐに旨味が広がります。このため、鮮度の高いホタテであれば、醤油だけでなくほんの少しふりかけた塩でもその美味しさを堪能することができます。

さらに、ホタテを炙ることで外はカリッと、中はふっくらとした食感が生まれ、旨味と甘みがいっそう引き立ちます。炙りによる香ばしさが加わり、ホタテの風味がより複雑で豊かになります。

今夜は、そんなホタテの握りを食べくらべ。生のホタテ、炙りのホタテ、それぞれに醤油と塩を合わせ、異なる味わいを堪能しました。合わせたシャンパーニュは、ピノ・ノワールのコクと果実味が際立つ、ロイヤル・リビエラ ブリュットとロイヤル・リビエラ ロゼ。白のブリュットとロゼを同時抜栓することで、それぞれのホタテの繊細な風味を引き立て、至福のひとときを過ごすことができました。

このように、ホタテは切り方や調理法によってさまざまな表情を見せてくれます。繊細な食材だからこそ、その扱い方に一工夫を加えることで、よりいっそうの美味しさを引き出すことができるのです。訪日外国人の食通のみなさまも、ぜひ日本が誇る肉厚ホタテを堪能してみてはいかがでしょうか。きっとその奥深さに魅了されるはずです。

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