第2章-5 (#11) 幽霊じゃないよね?[小説]34年の距離感 - 別離編 -
いつなら朔玖に話しかけられるだろうか? 朝からずっとタイミングを見計らっている。昨夜、何度も朔玖に電話しようとしたけど、どうしても最後まで番号が押せなかった。ひとりリベンジは、無情にも昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り始め、放課後までのタイムリミットとの闘いに変わっていた。
5時間目は、厳しくて有名な担任の理科だ。すっかりと担任に洗脳され切ったわたしたちは、それが厳しいかどうかなんて麻痺している。アイツが作るノートの見本を、一字一句、イラストに至るまで完コピし、出され