次の世代に受け継がれるー23時のわすれもの #54
1日の終わりの時間、布団の中でごろごろしたり、帰宅中の電車だったり、友人と飲み交わしていたり。
そんな各々が好きに過ごす時間、わたしの、そのときどきの気分でおすすめの日用品や食べ物などをご紹介しようと思います。
そこにあるだけで、空間が形作られる
わたしは「場」というものがすき。
安心して落ち着ける、自分や家族の場である「家」
ときに話に花を咲かせたり、ときに一人の世界に耽ったり、さまざまな人の場である「カフェ」
子どもたちの遊び場であり、お母さんたちやゲートボール老若男女問わず交流の場である「公園」
仕事の疲れを癒したり、くだらないことで騒いだり、思いのままの時間を明日の活力に変える場である「バー」や「居酒屋」
このように、わたしたちの周りにはたくさんの「場」があります。
その場には必ず、ライト、テーブル、椅子などがあって、場をつくっています。それをたくさんの人が使うことで味がでて、唯一無二の空間に仕上がっているのではないでしょうか。
わたしがtsumugiという屋号で、個人で活動する上で大切にしているのは「手跡の残るもの」
作り手の手跡のわかるものもあれば、使っていく中で経年変化が起き、生活の跡が残る。使う人の手跡が残る。そんな、だれかの温もりを感じられるものがすきです。
中でも真鍮は大好物で(笑)色合いとか質感とか、たまらないな、と思うのです。
出典:千-sen-
これは真鍮のインテリアブランドである千のライトです。
きれいな曲線美にちょこんと光る温かみのあるライト。それがあるだけで空間が完成するような、空気が変わってしまうような、そんな不思議な存在感があります。
いつも触る場所は少し色が変わったり、きれいに磨いても少しずつ生活に馴染んだ色合いに変わったり、そうしてどんどん愛着が湧いていく。
出典:千-sen-
千は金工造形師の西村さんと彫金師の長尾さんのお二人で制作されているブランド。
次の世代に受け継がれる。
空間を彩るもので無く、そこにあるだけで場の空気を変える。
その造形が、いつか主役になるように。 (引用:千-sen-)
そんな想いが込められています。
「そこにあるだけで場の空気を変える。」
何か分からないんだけど、これがいいんだよね。そんな感じで、しっくりくるものを作られているのだと思います。最後のピースが埋まるように。
場の雰囲気を形作っているインテリアは奥深いなあと千のプロダクトを見ながら感じます。
あなたの空間には、これがいいんだよね、というものはありますか?
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