ある日突然、ダブルケア。5
母が倒れてから約半年で私の生活が全く違うものになった。
まさか、両親と同居し母の介護するなんて、不安よりもやるしかないと言う気持ちが大きかった。
今はステキな言葉がある。
介護、育児が同時に来ることをダブルケアと言う。
ダブルケアと言う言葉は新聞で初めて知った。
私が介護し始めた時はまだ、ダブルケアと言う言葉はなかったし世間でも認識されにくくわかってもらえない事が多々あった。
この言葉が世に広まってくれたら楽になる
私1人じゃない。
いろんな事が共有できるんじゃないかと。
素直に嬉しかった。
毎日が分刻みの生活、朝は家族の食事の用意をしてから母を起こしトイレへ連れて行く。着替えを少し介助しながら足の装具を装着したらリビングの母の椅子に座らせた。
朝ごはんを食べてもらう。
次に娘を起こし食事をさせて保育園へ行く準備をする。
私は合間に自分の支度を済ませる。
私と娘が自宅を出る前に母を再度トイレに連れて行き母の椅子に座らせテレビをつけ1人デイサービスが来るまで1時間程、留守番してもらう。
娘を保育園へ送り私は仕事へ行く。
私の職場と自宅は自転車で5分、お昼休みに自宅へ帰り夜干した洗濯物を取り込み夜ご飯の支度をした。
昼食は簡単に済ませて仕事に戻る。
17時に仕事が終わり保育園へ娘のお迎えに。
母は4時半ごろデイサービスから戻っている為リビングで私達の帰りを待つ。
父は夜勤の為、この時間には寝ている。
月に一度、母の通院があり診察と薬をもらいに行かなくてはいけない。私の帰宅と共に母を車に乗せ娘も一緒に病院へ行った。
前にもお話ししましたが娘を抱えて母を車いすに乗せて私が車いすを押す。
3人で出かける時はいつもこのスタイル。
ショッピングセンターに行く時も。
周りの目はきにしている余裕はない、気にしていられない。
母は倒れる前からショッピングセンターでお買い物をするのが好きだった。
フードコートで3人ご飯を食べるのが楽しかったし私も現実を少しだけ忘れさせてもらえる時間だった。
しばらくは、こんな日常が続いた。