16:母のお引っ越し騒動記
【ライフラインの大問題】
前回の記事です。
世間のお正月休みがやっと明け、ネットショップもライフラインの各機関もお役所も営業が始まりやり取りができるようになった。
ベッドも希望のものが希望の日の配達が手配できた。次々とガンガンと購入&手配をしていく。ちなみにベッドは、当初考えてた所で買うよりも、同じものを4割ほどお安く購入できた!嬉しい!
問題は、大問題はライフラインだった。
ここから私の奮闘振りを、何回かに分けてお読み頂こうと思う。一戦どころか何戦も交えてきたので。
数日掛けてライフラインの手続きを進めるが、離れて暮らしてるのに本人確認で電話に出してくれと言われる。いないっつーの。本人が電話?できたら苦労しません。できる時とできない時の波があるので難しい。何回かは母も頑張ってくれる。90近いお婆ちゃんにはほんとムリなんです…。
その点は近くに引っ越してきたら楽にできるので、難しい名義変更のものは後回しにすることにする。
ペーパーレス化も進む世の中だけど(実際に私の所にも進める連絡がきてる。有料化になるからデジタルにしない?と)、本人確認書類の時に困ることが判明した。なにしろパソコンメールの設定もいじってしまって開けないから、デジタルで来てるのかも分からない。紙では届いてないと言われれば、昔だったらそんなことないでしょだったが、今はそうなのかもだから。写真付きの証明書も無い。公共料金の領収書も無い。大問題ですよ奥様。
ナイナイと言ってたのに、しばらくすると何処かから出てくる不思議さよ。怒ったり追求してもしょうがないので、それを握りしめて飛び出す。そして引き出しに、母が動かしませんようにと祈りつつ仕舞った。
そんなこんなで公共機関と揉めつつやり取りすること数日。その日は朝から雪がちらついてた。でも私は行かなくてはならない。役所へ!
珍しく雪の積もった翌日、どうしても実家に行かなくてはならなかった。母本人がいないとできない手続きや調べ物をしに!
道中、路面凍結のための通行止めをクリアしながら進む。かなり早めに出たが思ったよりも遅い到着になった。母はやっぱり夜起きてて寝てないらしく、到着した時に起きてきたらしくフッラフラだった。急いで朝ごはんを食べさせ、服薬させ、着替えさせ!て出掛ける準備をする。その前に探し物もあったので夫に協力してもらいながら、同時にいくつものタスクをこなしていく。
まずは携帯ショップへ。このパンデミックのせいで来店予約とやらをしなくてはならなかったので、遅刻するわけには行かないのに母は今じゃなくても良いことをずーっと喋ってる。
急ぐから!約束の時間があるから!と急かすも、まだ何かしようとしてる。おーねーがーいー!と車に押し込んで、数分遅れで駆け込む。ただでさえ動作がゆっくりしてるんだから、まじ頼む!
今時のお洒落なお兄ちゃんに手続きをしてもらう。お引っ越し、名義変更、口座引き落としなどなど手続き。名義は私。口座は母の。携帯のお店だが固定電話もネットのプロバイダもここなので、ややこしいことこの上無い。今は異業種参入で、さまざまな業種が入り混じってるから本当にややこしい。
実際に、例えば電気は電気会社だろうと連絡したら「ご契約がありません」となったこともあった。お引っ越しの手続き後は「我が社ではこんなこともやっております。まとめますと料金がさらにお得に…」と何回切り出されたことか。今はいいの!今は!とりあえずお引っ越し。その場でできたら名義変更!それ以外はぜんぶ後にして〜〜叫びたいくらいだった。
話を元に戻して。
母の本人確認やら、母と銀行かな?電話で意思確認やら、とにかく山のように手続きを終えた。でも、この兄ちゃんが後で判明したミスをやらかしてたのだ。これが後々、私を相当苦しめたのよ。このお話はたっぷりと後日!
とりあえず一件終わり、すぐ裏にある郵便局で転送届書類を念のため2通もらってくる。夫が走って。雪の翌日、寒い実家の辺りでは雪が凍って危なくて。なるべく母を歩かせたくなかったこともある。この日はまだ重要なやることが幾つもあったから。
そのまま近くの役所へ、入居する時の契約に必要な住民票、印鑑証明を取りに、そして転出届の手続に行く。知らなくて当然だと思うけど、新居が特養扱いになるらしくそれに関する書類も必要だそうで、中で追加で記入する。住所が我が家と最後以外一緒なので、ツルッと自宅住所を書いてしまって焦った。念仏のように呟きながらじゃないと間違えるわ、これ。
この書類の件は気がついてくれて良かったんだけど、ここまで気がついてくれたらアレも…と思う出来事がここでもあったのよね。
先の携帯ショップのこともそうだったし、その後色んな所に連絡して思ったけど担当者ガチャだと思う。有能な人、さらに気が回るか回らないかですごく振り回されることになる。気が回るって本当に本当に大切。
こちらは高齢者初心者(って言うの?)、初めて高齢者のことをやるんだから分からないことだらけな訳よ。それに役所なら役所のことも素人じゃない?だったら聞かれたことだけじゃなくて、これも必要かな?って思うことも教えて欲しいのよ。実際に調べてくれた人や教えてくれた人もいて、それはとっても助かった。情報が少なかったせいで、後で知って何度も何度も電話する羽目になったわ。
最初から、お・し・え・て❤︎
何度も聞かれて、あちらも非効率的だと思うのよねぇ。
まぁそんなことはこの日は知らず、役所の用事も終えて、お次は銀行よ!ぜんぶ駅前にあるから、この街は楽ね。実はあまり私はこの街を知らず、しかも最近急激に発展したから実家って感じはあまり無い。変わりすぎちゃって。
銀行では新居の敷金家賃等の振込に。こちらはサクッと終了。母がギリギリのところで、キャッシュカードやクレジットカードの暗証番号をメモしておいてくれて助かった。思い出せない日もあるから、間に合って心から良かったと思う。
お金やこういうお話は親子間と言えども話せない家が多いと思う。なんか触れちゃいけないって感じの話題よね。そして親側も「聞いてくれるな!」感を醸し出してるし。本人もまだしっかりしてるうちは「まだ大丈夫だもん。そんなんいっつも使ってるから覚えてるし」って思ってるんだと思う。
私の周りの友人たちも、何人もそのことで頭を抱えてる。学校でしつこく教えてくれないかなー。「年取ったら書かなきゃいけないノート」とか。
どこにどれだけお金があるのか無いのか、どこからどこにお金が流れてるのか、書類はどこにあるのか、何も教えてくれないお父さんや、生前お父さんに任せっきりで何も分かってなさそうなお母さんなど、友人たちもホトホト困り果ててる。
うちはマシな方だったと思う。亡くなるまで父がしっかり管理&記録をしててくれたし、母はその後の情報更新はしてなかったから困る部分もあったけど、思い出すのに何とか間に合ってそうだし、母本人のものは思い出せた。
父の管理はあっぱれと言うべきもので、あれが無かったらお手上げだったかもしれない。全てがリストになっていて、変更箇所があったらアップデートも完璧にされてた。仕事ができたんだろうなぁと、亡くなって20年もしてから知るとは!
長くなったので続きます。