木10ドラマ silent 第6話感想
今回は想の耳が聞こえにくくなって、紬と別れたあとの大学生活を一人送る想の話がメイン。
と思いきや、いつの間にか違うところに話がいってて
なのに終始うるっとくるような内容だった。
そんな第6話を振り返る。
あらすじ
青羽紬(川口春奈)と戸川湊斗(鈴鹿央士)が別れ、佐倉想(目黒蓮)はあらためて自分の紬への気持ちを再認識するようになっていた。しかし、同時に、紬や湊斗から離れ一人で生きようとしていた大学時代に、耳が徐々に聞こえなくなる不安を聞いてくれ、そばで寄り添ってくれた桃野奈々(夏帆)とちゃんと向き合わなければいけないと感じる。
紬もまた、想にとって奈々がどんな存在なのか気になっていた。そんなとき、想のスマホに奈々から着信が。想は奈々に何かあったのかもしれないから代わりに出て欲しいと紬に頼む。困惑しながらも電話にでる紬だったが…。
想が送っていた苦しい日々
少しずつ聞こえづらくなって、友達とも縁を切って、1人でなんとかやろうと思ってたけど、授業も部活も日常生活も周りの理解はなかなか難しくて…
可哀想に、辛かったねとか、補助金の紹介されたり
想が欲しかったのはそんな言葉じゃないのに
この気持ちを、聞こえなくなっていく不安を、
誰かに聞いて欲しかっただけなのに…
不安な気持ちを言葉にしたくても出来なくて
一人耐えてた想の心にそっと寄り添ってくれたのが奈々。
音のない世界は悲しい世界じゃない
そう言って温かく受け止めてくれて。
暗闇に光が射し込むみたいに、木漏れ日みたいに
明るい光を与えてくれたんじゃないかな。
ちなみに、冒頭の2人で筆談でやり取りしたときの文字
目黒くんと夏帆さんの直筆らしい。
こういうリアルさ、ドラマの世界を超えて現実世界でも本当にいるんじゃないかって思えるのがこのドラマの好きなところ。
やっと言葉にできて、やっとできた唯一の友達。
だから大事にしたい。
なのにろう者と聴者の違い。
どちらでもない自分。
そんな壁が邪魔してくる。
どちらでもない自分って、かなり苦しい。
まだ聞こえてる、前は聞こえてた
それがどんどん聞こえないになっていく不安、悲しみ、恐怖
想像では図りきれないほどの思いだろう。
そばにいてくれても、分かり合うことはできない。
友達とはいえ大切に思ってたからこそ、
奈々からあんなこと言われた想は
悲しいも通り越して呆れちゃったのかな。
そんなときに昔の彼女が現れ、自分と話すために手話を覚えてくれてたら、向き合おうとしてくれる人が現れたら、心から安心して、嬉しくなるよな。
昔の自分を知ってるし、今の自分も知ろうとしてくれる人。
離れたくないって思うよな。
奈々と筆談無しで喋るのを目標に手話を覚えた想。
奈々が想に手話での会話を教えてあげたのは、可哀想とかそんな気持ちじゃなく、好きだったから。
この気持ちの違いがまさしく恋だけど、苦しいんだよな…
2人にしか分からない、2人だけのやり取り。
君にだけ伝わればいい、なんて言われたら好きになっちゃうよね。
奈々の夢の話、憧れ
本当は聴者みたいな恋愛してみたかったんだよね。
想と2人で。
待ち合わせして、電話で話して、
ここだよ!お待たせ!
そんなこと言って手繋いでデートして。
あのカバン、手が塞がっちゃうと手話出来ないけど、
手話しなくてもいい世界だったらあのカバン持ってデートして。
そんな憧れもあるんだろうな。
プレゼントの使い回し
今回1番の強烈な言葉だった。
でも奈々からしたらそう思いたくもなっちゃうか…
好きな人に教えてあげたものが、
今では違う人に教えるものになってて…
2人にしか分からない2人だけのやり取りだったのに…
言われた方もどうしたらいいか分かんなくなっちゃうな…
でも好きな人の前に昔好きだった人が現れて
仲良くしてるとこ見かけて
自分から離れて行っちゃいそうで
不安で焦っちゃう気持ち、めちゃくちゃ分かるし切ない。
どんな声してるの?
この言葉、苦しいな。
手話では話せるけど、顔も見れるけど、
声だけは聴けなくて。
聴けるなら、もしかしたら…
最後のシーンはすごく切なかった
前半の電話は相手と声を使ってしゃべってやり取りする為のもの。
後半の電話は相手に気づかせるためのものから、話すという憧れのものになってて、最初に思ったこのドラマのキーワードの電話。
こんなにも意味を持って出てくるとは思わなかったし、なるほどなと思った。
今回は想の家族の話も少しでてきた。
家族の中で誰よりもお兄ちゃん思いな妹の萌ちゃん。
想の病気のことをなかなか受け入れられなくて、分からなくて、想への思いが空回りしちゃうお母さん。
この2人のなんとなくギクシャク感。
想と家族の関係が今後どうなってくるのかも気になるところ。
まだ明らかにされてない想の仕事も今後何かしら意味を持って出てくるのかな?とちょっと期待。
今回大きくかき回した奈々。
想との関係もどうなるか?
予告では春尾先生と何かありそうな感じで気になるところ。
正直、奈々役が夏帆さんで良かった!
そう思えるほど、夏帆さんの演技力、手話、表情が
すごく繊細で、すごく引き込まれる。
多分他の人ではまた違ってたんじゃないかな。
夏帆さんだからすごく良いなと思った。
このドラマ、キスもハグもないのに、
恋愛のドキドキ感、繊細な感情、
嬉しい、悲しい、寂しい、楽しい、苦しい…
懐かしさも、新しい感情も感じられて、
嫌な気持ちにならない、
安心して見れるラブストーリーだなと思った。
それは役者さんの演技力だけじゃなく
澄んだ空気みたいな映像の綺麗さ、
ところどころで入ってくる繊細に奏でられた音楽、
一言一言温かく紡がれていくセリフの数々。
手話が入ってるのも繊細な表現のスパイスになってて、
全部がこのドラマの雰囲気を作ってるなと思った。
登場人物の誰にでも感情移入できて、
嬉しくも悲しくもなるけど、
人を嫌な気持ちにさせるようなことを言う人があまりいなくて、
みんなそれぞれ色んな思い、感情を抱えているってことが
ちゃんと映し出された上でのラブストーリーだから
見てて安心出来るし、見たいなって思う
本当に好きなドラマだと改めて思った。
次が第7話。
始まりがあれば終わりがある。
そんなのあたりまえだけど、
どんどん最終回に向かっていっているのが悲しい。
どうにかみんなが幸せになる方法はないのか
いつも見終わってから考えてしまう…笑
何回でもおかわり視聴して、
素敵なセリフをたくさん聴いて、
綺麗な映像に癒されて、
じっくり味わいながら次回放送を待ちたいと思う。