TBS 金曜ドラマ「石子と羽男」第９話感想

正直今回は、大庭役の赤楚さんの演技力がすごく魅力的な回だった。
悩んだり落ち込んだり、負の感情のときの演技が上手い人は自然と魅力的に見えるなぁと思った。
しかし、意外な事実がどんどん出てきて見ながら「えぇ！？」って何回も言ってしまった。

第九話　放火殺人

大庭が放火容疑で逮捕され、羽男が接見にいくと、罪を認める大庭。
何を聞いても黙秘して話してくれない。
さらに放火現場の公園のトイレから一人の遺体が見つかる。
大庭の無実を信じつつも内心動揺してしまう石子と羽男。
二人は放火のあった現場を訪れたり、大庭の家族にも会いにいくと…

今回は所々で羽男の優しさ、言葉などがスパイスになって効いてて、羽男の本来持っているらしさがよく出ていた気がする。
石子に対しても前よりずっと心を開いていて、何なら羽男がフォローしてあげる姿は、見てて気持ちがいいし素敵だなと思った。

大庭が捕まって情緒不安定になってしまい、自分がパラリーガルである事を悔やむ石子に対して、羽男がかけてあげた言葉、すごくよかった。泣きそうになる…

石子の手紙のシーン。
内容がすごく石子っぽくて、大庭を思う気持ちがすごく温かかった。

羽男がフリーズしてしまう原因。
潮法律事務所で働くことで、綿郎や石子の存在が自分の中で大きく影響し、必要としている事。そしてサラッと石子を認めるとこ。
そういうのを不器用ながらサラッとやってしまう羽男。
かっこよく見えてしまう。

羽男が焦燥する大庭に声をかけてあげたシーン。
羽男は正直自分のことをフォトグラフィックメモリーで司法試験に受かって弁護士になれただけって思ってるかもしれないけど、なんとなく羽男は弁護士になるべくしてなったんじゃないかなって思った。
ちゃんと相手の話を聞いて、ダメなとこはちゃんとダメって言って、守ってあげるところはしっかり守って。
弁護士として普通のことかもしれないけど、それがちゃんとできるっていうのはやっぱり能力頼りじゃなくて、羽男の本来持ってる優しさなんだろうなと。
それがちゃんと弁護士の仕事に活かされているんじゃないかなって思った。

相手の表情や微かな変化を細かくしっかり見極めて感じ取ることのできるパラリーガルの石子と、見たものを写真のように記憶できる能力をもつが人の気持ちに対してはちょっと鈍いとこもたまにある弁護士の羽男。
お互いが足りないとこを補い合って支え合っている関係が、やっぱりこの石羽コンビの良いところ。
このまま続いてほしいな。

放火殺人の真実が少しずつ明らかになっていって、被害者の思いなどを知っていくにつれて、ちょっと悲しい気持ちになってしまうな。
特に石子は、見てて辛かったな…
何でこんなにも…いろんな人が苦しい思いをしなくてはいけないのか。
誰かが誰かを思ってやった行動。
それが絡まり合って複雑になって、どんどん大きくなって。
何でこうなっちゃうんだろ？

弟が描いていた“蒼“の漢字は、無意識に大好きな蒼生への心配の気持ちを描いていたのかな。
警察で証言するシーンは、グッときて泣きそうになった。
まさかの証言に一筋縄ではいかなそうなこの事件…
真相が気になる！
この弟役の望月歩くんの演技もすごく繊細で、演出と相まってすごく素敵だった。

御子神の嫌な感じ、まだまだ残る伏線、最終回直前にして怪しい人物に急浮上したあの人。
まだ謎が残るこの放火殺人事件。
この事件から紐解かれる様々な悪事。
これらが全部解決するのか？
石羽コンビの挑む事件の真相はいかに？
次が最終回なんて信じられない…

毎回見終わるたびに、何か考えさせられグッと心に残るものがあるこの作品。
TBS金曜ドラマ「石子と羽男」
９月１６日２２時〜最終回
気になった方は是非最後まで見届けてみてください。

最終回放送まではTVerでこの回が見れると思います。
放送前にこちらを見ることをオススメします！