頑なな自分自身が作り出した「負の無限ループ」
わたしは娘2人をほぼ完母で育てました。
そして2人とも1歳と同時に断乳しました。
その1年間、特に上の娘の時は軌道に乗るまで
かなり苦労しました。なんなら病みました。
原因はわかっています。
「完母」にこだわりすぎていたからです。
これからお母さんになる人の
反面教師になればいいな。
その時のおはなしです。
漠然とした理想を描いていた妊娠中
1人目妊娠中「子どもが生まれたらできれば母乳で育てたいな〜」
(ミルク代もかからんし、夜間授乳も楽やし、
哺乳瓶消毒するの大変やし)と思っていました。
自分の母親もわたしを完母で育てたそうで、
特に苦労した話も聞かなかったので
何の疑問もなく母乳で育てられると思っていました。
出産後に直面した厳しい現実
無事に出産し翌日から助産師さんによる
母乳指導が始まりました。
わたしも赤ちゃんも授乳なんて初めてで
正しい体勢で抱っこすること
正しくくわえさせるところからひと苦労。
しかも、人間の構造上出産して
すぐに母乳が出るわけではなく、
何度も吸わせることでだんだんと母乳が分泌されるので
娘は一生懸命吸っているのに何にも出てない期間が
まぁまぁありました。
産院では、粉ミルク1缶と哺乳瓶1本もらえて、
授乳のあと、毎回ミルクを足していました。
産院には赤ちゃん用の体重計があって
「授乳後の体重」−「授乳前の体重」で
だいたいどれくらい母乳を飲めているか
確認していましたが、
退院の日の朝でさえ、
5g(小さじ1)しか出てませんでした。
入院中助産師さんからは
「出なくても3時間毎に10分ずつくらい吸わせることは大事!」
と何回も言われました。
また、ミルクを足しすぎると
赤ちゃんも哺乳瓶から飲む方が楽なので
母乳を真剣に飲まなくなる。
と教えられたことで、
ミルクを足すことに怖さを感じるように
なってしまっていました。
退院の日、娘の体重があまり増えていなかったので
2週間後にまた病院へ行くことになります。
引き続き授乳後にはミルクも足すように言われました。
母乳育児はスタート直後からずっこけました。
退院後も、体質なのか初育児のストレスが強すぎたのか
母乳があまり出ず
赤ちゃんの体重もあまり増えず、
どうすれば母乳が出るようになるのか
ネットでめちゃくちゃ調べました。
すると、頻回授乳と十分な水分補給と
栄養のある食事と睡眠時間をとること
そしてリラックスすることが大切だと
だいたいこんな感じの情報が出てきました。
「頻回授乳」←わかる。産院で習った
「水分補給」←わかる。母乳=血液やしな
「栄養のある食事」←んーなんとか
(母親が食事を差し入れてくれてた)
「睡眠時間」←ん??
「リラックス」←ん????
え?里帰りせず日中1人で新生児を抱てるこの状況で
なぜか寝るのが大きらいで
背中スイッチがセンサー並みに感度抜群で
起きてる時間も寝てる時間も
抱っこしてないと泣くような
新生児を1人で見ているこの状況で
絶対無理やん!!!
母乳が出ない→怖くて最低限しかミルクが足せない
→娘お腹減ってすぐ泣く→寝不足
→ストレス→母乳出ない
→体重増えない→ストレス
→母乳が出ない(以下略)
はい、「負の無限ループ」の完成です。
そもそもここまで完母にこだわる必要は
なかったはずでした。
1日に何回か多めにミルクを足したところで
すぐに母乳を拒否されることはないでしょう。
もし拒否されたらされたで、
ミルクに移行すればよかっただけです。
当時の自分はなぜか母乳で育てることに
かたくなにこだわって、自分で自分の首を絞め
もしかしたら娘にもひもじい思いを
させてしまっていたのかもしれない。
当時の自分自身がそれに気づけていれば
もう少し気楽に生後1ヶ月の期間を
過ごせていたと思います。
ちなみに、わたしがこの負の無限ループから
脱却できた要因はよくわかりません。
諦めずに頻回授乳していたからかもしれません。
ネントレを始めて寝るの大嫌いっ娘が
少しまとまって寝てくれるようになったからかもしれません。
ただ時間が解決してくれたのかもしれません。
気がつけば需要と供給のバランスが合って、
「お腹が減って」
すぐに泣き出すこともないし
「体重が増えない」と
悩むこともなくなりました。
でももし今、出産直後の自分に
メッセージを伝えられるなら
これだけは声を大にして伝えたい
何かにこだわって自分を苦しめないで欲しい。
0か100かで全てが決まるものじゃない。
ミルク足しても大丈夫!!
(そんなすぐに母乳拒否しません)
夜の授乳を一回ミルクにしても大丈夫!!
(旦那に任せて5時間くらい寝られるよ)
のちのち哺乳瓶拒否されるのもきついです。
産後の不安定な時期に
経験不足で判断力が鈍って
睡眠不足で冷静さも失って
ネットの情報の海でおぼれる。
わたしのように迷走する人が
1人でも少なくなりますように。
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