映画感想② 凶悪

白石和彌監督の映画を観に行く予定なので、予習(?)として観てみた。

山田孝之は好きで出演作も色々みているけど、これもよかった。
どちらか一方の目が光りやすいのかな？開き具合のなのか突出具合なのか、なにの影響か分からないけど左右差のある眼光が良い。だんだん無精髭が目立つようになって、身だしなみに構っていられない心境なのがよく伝わるけど、無精髭がしっかり生えるというのもひとつの才能だよなぁ…と思った。

認知症の母親が施設入所したということは、離婚はしなかったんだろうか。私は施設入所は別に悪いことじゃないと思うけど、10年前だから「施設にいれる」家族への風当たりは今より強かったのかなぁ。認知症の母親がオウム返しをしたり食べこぼしが多かったり被害的だったり、リアルだった。

リリー・フランキーとピエール瀧の演技がすごかった…。ピエール瀧が短絡的で衝動性が高い人にしか見えなかった。おじいさんに酒を無理やり飲ませているときのリリー・フランキーの表情が、恍惚というか興奮というか…。こういう、暴力や殺人をなんとも思わない、むしろ快楽に感じる人間がいるのなら、戸締りや夜道は気をつけないといけないなぁ…と思った笑　笑い事じゃないけど。

山田孝之の母親は施設に入って、凶悪な犯罪者に目をつけられる対象になるんだろうか。こわいものみたさや野次馬根性、正義感が転じての憎しみや殺意も「凶悪 」だと言われそうな雰囲気があったけど、頭の中だけなら自由なんじゃないかと私は思うなー。