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オーソドックスな弟へ姉から贈り物
「トートバッグを作ってやるけんど、どんな感じがいい?」
ちょっと姉さん面して、弟へLINEした。いつもなら、既読は付くけれど返事はない。ところが、今回は返事が来た。
恐らく、これまでにわたしが作ったブーツやトートバッグの写真を添付したので、それに釣られたに違いない。
「ありがとう」とありきたりの返事。まあ、オーソドックスを絵に描いたような弟なのでそんなもんやろう。
なんて、自分でもオーソドックスを絵に描いたような人物って、どんな人?だが。
わたしがイメージする男性向けのデザインを送ってみた。「なんでもいい」と言うと思っていたら、なんと、欲しいバッグのサイズと写真を送ってきた。
ちっちゃい。これなら高校男児のドカベンは入るけれど、それで一杯になりそうだ。
それに、指定してきたサイズを図面に落としてみても、どうもバランスが悪い。
ということで、勝手に「姉さんにおまかせ」とした。どうせ金をもらうつもりはないし、暇つぶしと弟に何もやったことがないので、お礼も兼ねてのプレゼント。
気に入らないなら、彼の嫁さんでも甥っ子や姪っ子にあげてもいい。
本当は、自分のトートバッグを仕上げる予定だったが、肝心の革が明日届くらしい。
なので、弟へのトートバッグに専念。
光の加減で暗く見えるが、明るい青緑の革を勝手にチョイス。ポケットは茶色。そして、底板は朱色。
ミシンで縫えばあっという間に仕上がるが、チマチマ手縫いするから価値があるし(と思っている)、自己満足度も上がるし、あらゆる「念」も注入できる(笑)。今回は感謝という気持ちと「姉の存在を忘れるなかれ」という念を注ぐつもりだ。
出来ることなら、色んな人に作ってあげたいけれど、革が高いので、そうそう作れない。布なら数千円で仕上がるが、本革だとゼロが1つ増える。
念を送りたい相手を厳選し、心を込めて作る所存だ。