愉しみは
世間では、羽生結弦さんの4回転アクセルの素晴らしさに湧いております。
残念ながら、成功とはなりませんでしたが、何故か、彼が4回転アクセルを成功させるという未来は決まっている事実のように思っている人がたくさんいます。
それも、あと2ヶ月そこらで始まる大舞台、オリンピックでの成功。金メダルより4回転アクセルの成功!みたいな感じでしょうか。
決まっている未来でも、やはり、実際に飛ぶ姿を目に焼き付けたいものなのでしょう。
ということは、北京オリンピックは開催するということであり、ということは、新コロはそれなりに管理下にあるということかしら。
そして、世界はそこに向かって進んでいく。つまり、より多くの人が望み、夢見た未来が来るようにと、未来も忖度してくれているのかしら。
なんてしょうもないことを考えるのが好きなわたしです。
今日は、1発目はグッと渋く攻めたつもりですが、あとはゆるゆると詠んでみました。
今、愉しいことはなんでしょう。
古夫と交わす盃煮酒かな
(ふるつまと かわすさかづき にざけかな)
季語は「酒を煮る」「煮酒」でして、これは夏の季語です。てっきり冬の季語と勘違いをしておりました。
前年に醸した酒を、陰暦の四月頃に煮返すことをいいます。酒を長い間貯蔵できなかった頃の作業です。
陰暦の四月頃とは、新暦の四月下旬から六月上旬のことです。
古夫と交わす盃は、新酒なんて勿体ないし、煮酒で上等。どうせ味の違いは分からないしという句です(笑)。
ところが、実は辞書を調べましたが、古妻はあっても古夫はないんです。なんでやねん!古夫(ふるつま)は勝手な造語です。
古妻と交わす盃初晴れや
(ふるつまと かわすさかづき はつはれや)
でも、それでは古くなった夫に失礼なので、季語「初晴れ」でもう一句です。
元日の晴れた日に、長年連れ添ってきた妻と交わす盃も悪くない、みたいな句です。
愉しみは猫とにらめっこマスクなし
(たのしみは ねことにらめっこ ますくなし)
季語は「マスク」です。
我が家の猫のマールと、たまに、にらめっこして遊びます。といっても、わたしが彼女の前に座って、目を逸らさない。
猫って目を合わせることを嫌うので、ほぼ、わたしの勝ちです。
それに猫と遊ぶときは、不粋なマスクも必要ありません。
ここからは、俳句にハマった自分を俯瞰し、詠んでみました。
スマホ持ち羅漢顔して詠む初句
(すまほもち らかんかおして よむはつく)
季語は「初句」です。
羅漢顔って、どんな顔となります。わたしも本をパラパラしていて見つけました。
羅漢とは、悟りを開いた高僧のことを言い、そんな悟ったような神妙な面をして、元旦、初の一句を詠んでいる自分の姿です(笑)。
最近は、最低限の俳句関連の本も揃ってきましたが、それでも、季語を調べたりするのはスマホが便利です。
玉子酒寝起きの一句朝の四時
(たまござけ ねおきのいっく あさのよじ)
季語は「玉子酒」です。
早朝の四時に目が覚めるのが習慣化。まだ、外は暗いし、寒いです。本当はホットCHAIを飲みますが、「玉子酒」もいいですよね。
でも、アルコールは飛ぶとありますが、もし呼気からアルコールが検出されでもしたら、ブルブル、大変です。
そういえば、あるnoterさんから、わたしの「スキ」のポチがめちゃめちゃ早朝ですが、ちゃんと眠れていますかと心配してくださいました。
大丈夫です~。仕事がない日は寝るのが早いので、睡眠確保はできています。
春寒の句と戯れてショール脱ぐ
(はるさむの くとたわむれて しょーるぬぐ)
季語は「春寒」です。
「春寒や」と詠嘆はせず、「春寒の」と軽く流してみました。是非はいかに。
春のまだ寒い日ですが、五七五と戯れておりますと、頭も煮詰まってきてショールを脱いでしまいました、という句です。
でも、ここで俳句の先輩より突っ込みです。ショールも季語で季重なりです。
春寒の句と戯れて上着脱ぐ
上着は歳時記になかったので、たぶん大丈夫でしょう。
一句練る練るごとに蝶生まる
(いっくねる ねるごとに ちょううまる)
季語は「蝶」です。「蝶」の関連季語として「蝶生まる(うまる)」があります。
どんなに駄句でも、自分が練って産み出した句には愛着がわくもんですね。まるで、一句練るごとに、自分のなかから蝶が生まれでるかのようです。
なんて、さなぎの期間が永くて、どんな姿の蝶になっていることやら。
急に、大昔に観た「モスラ」が観たくなりました。
モスラ~や、モスラ~