春近し

早咲きの寒桜が咲き始め、春が近づいてきた予感でいっぱいですが、人間の世界は、またもや冬に戻ったんかい!と言いたくなるほど冷え冷えとしています。

でも、感染が判明した人たちが、家族総出で旅行に行くかのように、連日スーツケースを押しながら入所してきています。


寝の足らぬ友のLINEよ文字寒し

(ねのたらぬ とものらいんよ もじさむし)

季語は「寒し」です。

不眠症で眠れない古い友人が、夜な夜な暗いLINEを送ってきました。眠れない時は不安が強くなるもので、書いてある文字までやけに寒そうでした。

読んでいるわたしの体温まで奪われそうな、ブラックなLINEでした。LINEを返すだけしか出来ませんが、温もりが届いたら幸いです。

どれだけの人が、不安や不満、抱えきれない色んなものを吐き出せもせず、ウンウン唸りながら寝ているのかと思うと、切ないです。

でも、ほんの数年前まで、わたしはバリバリ不眠症でした。寝れない夜を過ごす、不快な苦痛を知っています。

だからかな、ブラックなLINEも無下にはできません。ホットCHAIを飲みながら、返信するだけです。


花の雲車窓の母は花の顔

(はなのくも しゃそうのははは はなのかお)

季語は「花」です。

花見弁当を持って出かける習慣はなかった我が家ですが、道路沿いに植えられた桜や山桜を車窓から眺めるのが好きな両親でした。

特に母は、自分の指定席の後部座席から身を乗り出して、花を眺めていました。

「おーの、綺麗やねえ」と、何度も口にする母の顔は、桜の顔になっていました。


春風を猫と思うて腰をあげ

(はるかぜを ねことおもうて こしをあげ)

季語は「春風」です。

春風にカーテンが動くと、あれ?猫が帰ってきたのかな?と思って、無意識に腰をあげています。


春風のうららかなれば猫と寝る

(はるかぜの うららかなれば ねことねる)

うららかなりとは、日が穏やかに照っている様子のことです。春風がそよ吹く、穏やかな日は猫と寝るという、だらしない句です。

暖房や日光で温もったフローリングの床は、ゴロゴロするには最高です。

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めちゃめちゃ伸びているマールです。


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金曜と土曜、日曜の週末だけオープンする、馴染みの喫茶店です

どうも色が汚くなってしまったが、やり直す馬力もなく、このまま投稿です。

色をぐちゃぐちゃ重ねすぎたのが、どうやら敗因の気がします。

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実物とのギャップに萌えますね😅