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気楽に老いたい
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亡き祖母の布団片付け黴の華
失禁する祖母の介護をしていたとき、尿漏れ対策のパットを敷いていました。
でも、お尻がくる辺りだけの小さめのパットでは、体格の超いい祖母(90kgほどあった)が寝返りを打つと直ぐにずれました。
祖母は、"認知症あるある!"で食べたことを忘れていました。ただ、「食べてない」とか「食べさせてもらってない」と叫んだりすることはなく、「さっき食べたよ」と空の器を見せると「まこと」と納得してくれました。
そこで、父の画策して祖母のダイエット作戦です。大食漢の祖母の茶碗を小さめのものに変更し、食べたあともしばらく器を洗わずに置いておきました。
ダイエットは成功、60kg台に体重も落ちて、父とふたりでの介護も楽になりました。
あの当時、母が急に倒れたことで素人の父が祖母の介護に参戦、義理の母親の下の世話はキツかったと思います。
でも、娘は看護の仕事を継続しており、こうなると父しかいません。施設という選択肢もありましたが、父が面倒をみると言い出したのでした。
朝から祖母の紙パンツを交換して、朝と昼の食事の準備をして、あとは父に託して出勤をする日々でした。
すぐに寝ようとする祖母、言葉巧みに築山の見える縁側に連れ出して、父は祖母と時間を過ごしていました。
娘に言われた通り、10時と3時にはおやつの時間です。水分補給で脱水予防。
父は「おばあさん、はい仕事!」と言って、折り紙を用意していました。正方形に切ったチラシを渡しますが、認知症の祖母は折り鶴すら覚えていません。
そこで、父は途中まで折ってやって、祖母が折り鶴を完成させていました。
「ほら、今日のお仕事」と孫に成果を見せてくれる祖母の笑顔が忘れられません。ボケる前はめっちゃ意地くそ悪い性格だったのに、上手くボケたもんでした。
祖母が亡くなり、布団を片付けようと捲ると「なんじゃこりゃー!」の黴もつれ。見事に黴の華が咲いておりました。
そんな経験を踏まえ、父の介護では敷布団の全部を覆うパットを使いました。高い買い物でしたが、布団は綺麗なまんまでした。
ところで、祖母にも父に見まもりしてくれる家族がいましたが、残り1人になったらどうするか?ババ抜きで負けた気分です。
もしもの場合、備えあれば憂いなしですが、いつ頃相談するのか、そこが問題です。
気楽に老いる、そのためにはやっぱり健康が1番です。
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スペインで大変お世話になった彼女の名前がベゴニアでした。
当たり前ですが、あんしんを得るにはお金がかかります。やっぱり健康が1番です。ピンピンからのコロリ、うまくコロリができるかです(^^)/。