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佳き余生
風が冷たくて、外に出ていこうとしない猫のマール。出掛けても急いで帰ってきます。
今年で6歳になる彼女、これからは加速度をつけて成熟し、そして老いていくのかしら。お互いの関係性も変わってくるのかな。
そのマールも今頃はひとりでお留守番。猫も試練の夜勤です。エイエイオー!
春の水友あり咲くや佳き余生
(はるのみず ともありさくや よきよせい)
季語は「春の水」です。
幸せな人生とは、ありきたりですが、やはり友だちがいる人生だと云われます。
仕事をバリバリやってきて、気づけば定年となった人たちのその後の人生の質は、やはり友だちの数でしょうか。それとも、小粒でもピリリとするのでしょうか。
数を稼ぐのも、質を保つのもお互いの努力が必要だと思っています。
友だちにしても、夫婦にしても、お互いの涙ぐましい努力が必要です。そんな努力があるから、より佳い余生の友になるのでしょう。
天高く舞う凧道標を知る
(てんたかく まういかのぼり みちをしる)
季語は「凧」です。
凧には糸があります。どこまで飛ぶかのか、否、ちゃんと飛べるかどうかも人の手に委ねられています。
それでも、凧は意志を持つかのように、高く高く飛んでいこうとしているかのようです。
まるで、行くべき道標が空に見えているかの如く、わたしの手を引きちぎらんばかりに、力強く飛ぶ凧に憧れます。
線路の砂利が血みどろに見えます。恐怖列車みたいです。