日報 3月9日 正しい方を決めると悪が生まれる
記入者:タラバミント
メガネをつくりに行った。
僕は、人生でこんなに長いことパソコンの前にいたことはない。
嫌でいるんじゃない。
仕事がおもしろくてそうなっている。
気がついたら瞬きも忘れるほど集中してて、
ほぼ一日中パソコンの前にいることも最近は多々あった。
だから目が疲れるのは、当たり前のことだった。
僕の目は光に弱い。
蛍光灯の元でじっと作業していたら、
あっという間に視力が奪われる。
だからといってパソコン画面を見ないわけにはいかない。
生まれてから数十年しか経っていないけれど、
たった数十年で、光を放つ画面が世間にあふれたなぁとしみじみ感じる。
電話を携帯するのが一般的と言われる時代のほんの少し前までは、
自分の家の電話から友だちの家に電話をかけることが当たり前だった。
こっそり話そうなんてなかなかできなかったよ。
部活の先輩に電話をかけなきゃいけないときは、冷や汗をかくほど緊張した。
ついこの前のことのように思い出せるな。
仲の良かった友だちの家の番号は、今でもソラで言える。
今じゃ僕の脳みその代わりに、携帯電話が友だちの番号を覚えてくれている。
「ちょうど良い加減がある」
と、僕はどんなことにつけ思う。
「デジタルは効率良くて、アナログは非効率」とか、
「裸眼のほうが良いに決まってる」とか、
どちらか一つを正解とする極端な判断はしないほうがいいと思っている。
一度極端な判断をすると、その思い込みから抜け出しにくくなる。
無意識のうちに、正解じゃないほうが“悪”になってしまう。
だからどんな出来事に対しても、
それぞれの良いところを自分なりに抜き取って、
その上で付き合えたらいいだろうって思うんだ。
今日メガネをつくってもらったのは、
ずっと憧れていたメガネ屋さんだ。
「自分のためのメガネがきっとここにはある」
そんな風に思える店。
きっと相棒になれるであろうフレームと出会えた。
パソコン画面とも、時代の流れとも、
うまく付き合っていけそうな気がした。
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