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【大したこと、あります】

「このくらいで来ていいのかなって悩んだんですけど」
「もっと頑張っている人はいるのに、こんな大したことないことで落ち込んでるなんて、
バカみたいですよね」

度々外来で聞かれる言葉。

日々を人のために一生懸命生きているあなただからこそ、
自分のことは後回しにしてしまう。

あなたが「このくらい」と思っていることは、あなたの人生の話です。
「このくらい」なんかじゃない、大きな価値がある話です。
時間をかけて、真剣に向き合う価値のある事柄です。

あなたが「大したことない」と言っていることは、あなたが病院に来ようと思うくらいあなたの思考を占め、頭を悩ませていることです。
誰かに助けを求めるくらい、一生懸命悩んだのです。
大したこと、あります。

「一人でお洋服を買いに行きたい」
「マッサージに行きたい」
「好きなアーティストのライブに行きたい」
「お笑いライブを観たい」
「美味しいもの食べに行きたい」
「運動したい」
「友達に会いたい」

そんなわがまま、って思っていませんか?
あなたが好きなもの、あなたがしたいこと、それはあなたを形作る、大切なものです。
あなたは存分に楽しむ権利があります。わがままなんかじゃありません。

あなたが十分に満たされ、幸せでいると、心に余裕が生まれます。
心に余裕があると、パートナーや子供にも余裕を持って接することができます。
そうすると、家庭が温かい雰囲気に包まれ、心が落ち着きます。
心が落ち着いていると、いいパフォーマンスができます。
各々がそれぞれの場所でいいパフォーマンスができると、それは社会にとって大きな利益となります。

つまり、あなたが我慢していることは、社会にとって不利益なんです。
あなたの幸せは、社会の幸福度をあげるのです。

ぜひ、時には仕事や家事や育児よりも、自分のやりたいことを優先してみてください。

人は生きているだけでいいんです。
何かに貢献していなくても、
輝かしい功績がなくても、
生きているということには、素晴らしい価値があります。

大したこと、あります。

心療内科医師 浦川史歩



フローレンスこどもと心クリニックでは、小児科だけではなく、「しんどい」思いを抱えて頑張っている女性のための心療内科を行っております。
お困りの際には是非お気軽にご相談ください



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