過去問解説『36回80番の2』(炭酸・重炭酸緩衝系)
基礎栄養学
電解質に関する記述である。
血液のpHは、炭酸・重炭酸緩衝系によって調節されている。(〇or×)
どんな話か?
体内のクッションに関する問題。何をしているか?のイメージができればグッドです(^^
答え 〇
血液のpHは、炭酸・重炭酸緩衝系によって調節されている。
[pHの理解]
私たちのカラダは、さまざまなものを常に一定に保ちたいという性質があります。(恒常性)
血液のpH(酸性・アルカリ性のバランス)もそのひとつで、基本的にpH7.4に保たれています。
また、pH=酸性・アルカリ性のバランスと考えるなら、酸性物質が増えれば、より酸性が強くなり、アルカリ性物質が増えれば、よりアルカリ性が強くなる、とイメージできます。
[炭酸・重炭酸緩衝系の理解]
炭酸・重炭酸緩衝系とは、血液のpHを一定に保つためのシステムです。
具体的には、血液の中で起こるこの化学反応のこと。
H2O + CO2 ⇄ H2CO3 ⇄[H+]+[HCO3 −]
水 + 二酸化炭素 ⇄ 炭酸 ⇄ 水素イオン + 重炭酸イオン
単純に考える場合、二酸化炭素が酸性物質・重炭酸イオンがアルカリ性物質となる。
もし、何らかの影響で二酸化炭素(酸性)が増えれば、反応式を右に進めて、二酸化炭素を減らして重炭酸イオンを増やせば、pHの変化を抑えられる。(反対も同じ)
つまり、この化学反応でカバーできる範囲内であれば、血液のpHは7.4にキープできます。変化したくないカラダのためのクッション(緩衝材)といえます。
今回は、そんなシステムを「炭酸・重炭酸緩衝系」と呼ぶよ、という問題でした(^^
[頭の整理]
登場人物
・pH
・酸性物質・アルカリ性物質
場面
・血液の中
知識
・pHを一定に保つためのシステムに、炭酸・重炭酸緩衝系がある。
暗記用まとめ
・血液のpHは、炭酸・重炭酸緩衝系によって調節されている。
今日も勉強おつかれさまです。
marcy
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