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31. 【企画編】②(3)民主主義のゲームをデザインする[後編]|松田 優希
松田 優希
1|「より有意義なテーマ決定の機会」とするための提案を1つします
メンバー間で協議してテーマを決める場合、こちらからの企画提案が終わったら、一度、テーマ確定まで「1週間程度の猶予」を持ちます。
あなたの提案が「イイネ!」となったとしても、あなたの提案がどれも微妙な雰囲気に終わったとしても、猶予を持ちます。
あなたの提案が終わったあとに、次のように提案します。
「みなさんの案も聞きたいので、やりたいshowや曲があったらこんな感じで企画案を出してください。この1週間で、もし良い別案があれば、それと合わせて協議します。また、別案がでなければ今日好評だった○○案でいきたいと思います。」
このあと
-「他人の案」が出てきたとしても、
-「他人の案が採用」されても
-「自分の案が採用」されても、
基本的にあなたは「得」をすることになります。
2|"なぜか?" を解説します
"自分の案"か"他人の案"かの選択において、
- 相手がどこまで企画案に熱量を込めてきたか
- その集団でどういうポジションの人か
がカギになることが多いです。
大体の民主主義では、
- 根拠の多いもの
- 熱量の多いもの
- よく練られたもの
- 信頼できる人の提案
に軍配が上がります。
以上の結果による、あなたが得る「得」を書いていきます。
①自分の案が採用された場合の「得」
「他人の案」という比較対象が、あなたの案をより説得力のあるものにしてくれます。また、「これは、私達みんなで決めたshowなんだ」と考えるメンバーも増えることでしょう。
この影響はshowづくりから完成まで
- 意識の統一
- メンバー協力
の面などで良い効果を生みます。
②他人の案が採用された場合の「得」
「他人の案」の方があなたの案よりも
- 熱量が高かった
- 魅力的な要素があった
- ニーズを捕らえていた
- 心理戦が上手だった
という、結果に結び付く【要因を考察する】ことです。
これがshowづくりにおける大切な「学び」の1つです。
言い換えればこれの継続が
- センス
- 才能
- 魅力
と言えるでしょう。
3|【他人の案でshow作り】をしましょう。
「他人の案」は、あなたが考えもつかなかった、民主主義さえも傾くほどの案です。これほどいいテーマはありません。
自分のshowづくりの幅を広げるには最高のテーマになっています。
前向きに取り組んで、今まで持っていなかったモノを貪欲に掴みにいきましょう。
このshowが終わったとき、自分一人では絶対に手に入らなかった価値観やノウハウなどが手に入っています。
「修行編を終えてのパワーアップ」みたいでワクワクしませんか?
4|このように、
テーマを複数人で確定させるという行為はまさに「熱量と民主主義のシーソーゲーム」なのです。ここで「民主主義」の正体とは「心理戦の集合体」です。
自分の気持ちや熱量だけでなく、「相手やメンバーはどう思うか?」の心理戦をどこまで考えるのか、このバランスを取りながら「テーマ確定」をすることがよいshowを作りあげる第一歩です。
これが上手くワークすると、チームメンバーの意識統一がしやすかったり、テーマが洗練されたり、辛くも楽しい練習期間となったりと、その後のshowづくりが失敗する確率はグッと下がります。
さらに、「企画提案」を戦略的にデザインすることで、「自分の案が通る可能性を最大限上げる」ことにもなります。
最後に、繰り返しますが、重要なのは「結果」ではなく、【肯定的なマインドセット】です。結果に左右されない前を向くこの思考が、showとチームの成功を掴むのです。素晴らしい企画会議になることを祈っています。
次回は、
『【制作編】①テーマの構成化はセオリーを使おう!』に移ります。ご参考になれば幸いです。
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31. 【企画編】②(3)民主主義のゲームをデザインする[後編]
[松田 優希 -Yuki Matsuda - ]
Location:福岡
Player:カラーガード / 和太鼓
Production:ガードshow / マーチングshow / 和太鼓show / 映像作品
Twitter : @PBTD_matsuda_jp
Mail : playback.td2020@gmail.com
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