人事目線で見るジャムおじさんがかっこよすぎる
プライベートの時間を利用して、学生さんとキャリア"風"の座談会を開いて7年程になります。
毎年毎年少しずつ変化していく若者達から学ばせていただいてます。ありがたや~。
今回はそんな座談会でよく話す話です。
少し特殊な業界なので特に
「キャリアパスの設計って大切なんだよー。」
みたいな話をしたりします。
『は?なんて?』
18歳とか19歳に対して伝えるのでこの反応がデフォですw
で
超絶ザックリとキャリアパスについて説明します
座談会のいいところは相手に合わせて言葉を選べるところです。(最大5人でやってます)
そして
要はどんな人になりたいの?
っとなります。
無責任な僕はこの時期(1年生初夏)の学生さんに厳密な理解は要らないと思っていて、逆算思考って便利なんやなー。っと伝わればそれでいい。とお話ししてます。
『兎さんはどういうキャリアパスなのですか?』
大抵逆質問も来ます。
『僕はジャムおじさんになりたい』
『????www 』
はい、とても真面目な話からのジャムおじさんです。失笑に近い笑いがおきますとも。
まぁまぁ聞いてくださいよ
断りをいれておくと、僕はやなせ先生の大ファン!というわけではなく(敬意はもってます!)、公式設定などを詳細に知っているわけではないので極めて個人的な解釈です。
仕事
ジャムおじさんの仕事ってなんでしょう?
「アンパンマンの顔を焼く!」
「皆が食べるパンを焼く!」
結構ノリノリで答えてくれます。
先に言っておくと僕の解釈では後者を支持します。
世界観
おそらくあの世界は貨幣経済ではないのです。
僕の記憶の限り金銭やりとりの描写もなく、もし そうだとすれば、僕がバイキンマンなら銀行を襲います。←
という仮定で話を進めさせていただきます。
つまり、貨幣という概念がなく、それぞれに何らかの役割があり平和が保たれる世界観。
役割
では改めて、ジャムおじさんの役割ってなんでしょう?
はい、パンを焼かなきゃ駄目ですね。皆が飢えます。
"アンパンマンの顔を焼く"ではなく、"アンパンマンの顔を焼くことも出来る"というサブスキルを持ったパン職人なわけです。
ではアンパンマンの役割はなんでしょう?
ヒーロー待ったなし!
彼こそ主役、ヒーローです。
困った人を助けます。
飢えてる人がいれば躊躇なく自分の顔を差し出します。
学習しよう。。。
そんな情にあつい彼も、その御尊顔に異変をきたすと元気が100分の1まで減算されてしまい。フラグが立ちます。
バイキンマン推参!!
バイキンマンが登場します。しかも元気が100分の1の彼では敵わないように設計されています。
ピンチ過ぎる。
あれほどパトロールに出る際に、パンを持参すればいいと言っておいただろうに。。。
察しが良い方はここで「なるほど!」っといってくれます。
そうです。ジャムおじさんの出番です。
颯爽と彼のスペアフェイスを焼き上げサポートするのです。
サブスキルで元気100倍!!!(1に戻った)
彼はこれにより、シンプル且つとても強力な必殺技を放つことが出来るようになります。
そう、あのパンチです。拳です。一撃必殺です。
すげぇ!平和は保たれた!
っと、このようにジャムおじさんはこの世界において欠かせない存在であるわけです。
「おーーー!なるほどーーー!」
良いリアクションです。
待って待って!まぁまぁ聞いてくださいよ。
僕が彼に憧れるのはこの後です。
食いしん坊なカバの子やウサギちゃんが助かりました。めでたしめでたし。
この後のセリフに注目してください。
「ありがとう!アンパンマン!!」
さて、これまでの背景を考えると称賛されるのはアンパンマンだけでいいのでしょうか?
否、ジャムおじさんも称賛されて然るべきでは?
っと僕は思いました。
一方で本人は
その光景をニコニコ微笑みながら見ているだけです。なんなら見切れてるんじゃないでしょうか。
この人、超ハードボイルドじゃないですか?
おそらく称賛を求めているわけではないのでしょう。むしろ野暮ですね。
しかし、彼がやっていることは1つの世界を守っているに等しいのです。
それをサブタスクとして処理し手柄も譲ってしまう。
すごいなぁー。と。
さて、人事目線で見ると?
長くなってしまいました。
ヒーローは勿論とても重要な存在です。
でもヒーローは1人で戦っているわけではないのです。
仕事もそう。
それぞれの役割があって、それは1つも無駄なことなどない。(はず)
ヒーローにスポットライトを当てることに、パフォーマンスをあげることに、誇りを持って望み、それを全うして満足出来る人は素晴らしい。
そういう人とちゃんと向き合い、正当に評価をすることも人事の仕事だし、人事そのものがジャムおじさんのように動いて、ちょっとくたびれた仲間たちをシレーッと元気に(100倍とは言わないけれど)できたら
超かっこよくないですか!!?
だから僕は一生を懸けてでもジャムおじさんみたいになりたいのです。
この話を聞いてくれた子達が、1人でも多く業界に来てくれて、ヒーローが沢山増えますように。