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「残念ですが、ここからは時間外労働です」を真剣に考えてみた

定期的に推し絡みの記事を書きたくなります。オタクなので。

今回考えるのは、七海建人がアニメ10話で発した「残念ですが、ここからは時間外労働です」というセリフ。

そもそも時間外労働ってなんなのか?というか労働ってなに?(哲学)ということを労働法を通して考えていきたいと思います。
(筆者の勉強にもなりますので)

七海建人、通称ナナミンは名言(迷言?)をよく発します。
おそらくその代表格と言えるのが、
「一般企業で働いて気づいたことは、労働はクソということです」
と、
「残念ながら、ここからは時間外労働です」
ではないかと思います。

この二つのセリフから「労働」について考えていきましょう。


1.法律が定める「労働」

労働基準法によれば「労働者」とは、
「職業の種類を問わず事業または事務所に使用される者で賃金を支払われる者をいう」と定義されています。

具体的に言うと、
「出勤や退勤などの時間的拘束を受けて業務について使用者の指揮命令のもとで労働し、その対価として賃金を授けられる人」
のことです。

この条件に当てはまっていれば、業種・勤務形態・国籍を問わず「労働者」として扱われます。
ですのでおそらく高専所属の呪術師は労働者に該当するかと思われます。
冥冥さんなどフリーの人はどうなんだろう。

「使用者」というのは誰かといえば、「労働基準法に違反した時に懲役を食らったり罰金を取られたりする人」とされています。

労働基準法に違反した場合、
①1年以上10年以下の懲役or20万円以上300万円以下の罰金
(「強制労働の禁止」に違反した場合)

②1年以下の懲役または50万円以下の罰金
(最低年齢の規定、中間搾取(=他人の就業に介入して利益を得ること)の排除etcに違反した場合)

③6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
(均等待遇違反、男女同一賃金の原則、賠償予定の禁止、前借金相殺の禁止、強制貯金をさせた、解雇の制限の違反、解雇予告をしない、退職時の証明をしない、労働時間・休憩・休日を取らせなかったetc)

④30万円以下の罰金
(契約期間等の違反、労働条件を明示しない、強制貯金、賃金の支払い規定への違反etc)

ということになります。
呪術師、休日を取れているのだろうか…?
公務員扱いではという気もするので、対象外ではないかと心配しています(誰)

2.時間外労働ってなんぞや

ナナミンの名(迷?)台詞その2、
「ここからは時間外労働です」

「時間外労働」とは、1日の法定時間を超える労働を指します。
一応労働基準法32条1項・2項では、
・1週間につき40時間
・1日につき8時間
が法定労働時間とされています。
これを超える部分が「時間外労働」ということになりますね。

では、具体的に数字を当てはめて考えてみましょう。
ある人が、9時から17時まで働いているとします。この場合、労働時間は8時間ですね。

では、この人が11:30〜12:30でお昼休憩をとっていたとします。
休憩時間は労働時間に含まれません
ですのでこの場合、職場にいるのは8時間だけれども、実際の労働時間は7時間。

ちなみに、労働時間が6時間を超える場合は、使用者は少なくとも45分8時間を超える場合は1時間の休憩時間を労働者に与えなくてはなりません(休憩時間は分割して与えても大丈夫です)

となると、18時まで会社にいる分には法律の範囲内。もし18時を過ぎても仕事をしていたら、それは時間外労働となります。

つまり、「ここからは時間外労働です」という台詞が出るのは、合計8時間働いている上で、さらに働かなくてはいけないシチュエーションになります。
うーん…しんどい…。

ちなみに、渋谷事変でのナナミンは作者曰く「バリバリに時間外労働」ということでした。
渋谷事変は20時ごろから始まっていたはずなので、仮に彼が10時から働いていた場合、10時間以上働いていたことになりますね。かわいそう…。

呪術師、ブラックすぎる!!

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