Crystal Snow #5
私とハルは
もうすぐ退勤時間だというキム・ソクジン君を店内で待つことにした。
それぞれドリンクをオーダーし
それを受けた彼が厨房へ消えていく姿を目で追いながら
小さな声でハルに問いかける。
『友達になろう、なんて急にどうしたの?』
頬杖をつきながら
私と同じように彼の背中を眺めていたハルは
彼に聞こえないよう
私より更に小さな声で答えた。
「── っとにバカだな、お前。
あれだけ綺麗な顔してれば、芸能界でも確実にやってけんだろ。
仲良くしとけば、今は無理でも、いつかは俺達の仕事に繋がるかもしれねぇだろ」
おしゃべりが過ぎる私と違って
あまり多くを語らないハルの胸の内は
実はとても野心家で
暇さえあれば読んでいた本も
大半がデザインに関わるものばかりだった。
「絶対に有名になるって決めてソウル支社にきた「 」
以前、酔った勢いか珍しく熱く語っていた事もあり
今回のハルの発言にも
つい『なるほどな』と思ってしまった。
けれど
ジッと彼を見つめるハルの横顔は
心なしか少し笑っているように見えて
本当は
何も持たないこの土地に
友達が出来た事が嬉しいのだ、と気付くと
つられるように口元がほころぶ。
私達は孤独なのだ。
いくら2人でいても
どんなに肌を重ねても
《寂しい》という現実から目を背けて
愛という名前の入れ物の中に
ぬぐいきれない孤独を隠している。
きっかけはどうあれ
その、私達の孤独を埋めるには
キム・ソクジンという名の青年は
充分過ぎるくらいの存在になった──
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