#22 Who have the sixth sence? Sharks do with Ampullae of Lorenzini. /コトノハーバリウム
タイトルは英語で調子に乗ってしまった感があるが、本文は全文日本語なのでご安心を。
あなたは第六感を信じるだろうか。私は断固として信じない。ただし、それは「ヒト」の場合。
今日紹介するコトノハは「ロレンチーニ器官」である。これはサメの鼻先にある感覚器官のこと。これがあることによって、サメは第六感を使うことが可能になるのだ。
サメが使うことのできる「第六感」とは、「電気を感じ取る」ことである。
サメが海中で獲物を狙う時は、まず敏感な血の匂いを感じ取り、次に目で位置を確認する。そしてある程度まで近づくと、ロレンチーニ器官で獲物の発する微弱な電流を感じ取って正確な場所を把握してガブリと行くらしい。
ある実験では、肉と乾電池を海中に入れておくと、肉の匂いに引き寄せられてサメが近づいてくるが、最終的に乾電池に食いついたという。
サメの中でも特に、ハンマーヘッドシャークはその感覚に秀でていたりする。いわゆるハンマーの部分(千鳥さんの漫才では握りとして出された部位)が、ロレンチーニ器官にあたり、他のサメに比べて発達しているそうだ。
ハンマーヘッドシャークは、海底に近いところを金属探知機のように泳いで、砂に埋もれているエイやカレイの電気を感じ取ることで発見し、ハンマーで掘り出して捕食するようである。(なんて便利な道具なんだ)
ロレンチーニ器官は、鼻先にゼリーが詰まったような構造をしている。これが発見されたのは18世紀後半だが、そこから約100年後に感覚器官であることがわかり、さらに約100年後に電気を感知するその機能が明らかとなった。
ちなみに「ロレンチーニ」とは、最初にこの器官を発見した、ステファノ・ロレンチーニ(伊)の名前が由来である。
サメの、電気を感じ取れる性質を利用して、電気を放っておくことでサメを近づけない仕組みを採用している海水浴場などもある。もちろん成功確率は100%ではないが高いようで、ヒトの命だけでなく、誤って網にかかってしまうサメの命をも守ることになるので、良いアイデアである。
ということで、今日は「ロレンチーニ器官」を紹介した。発見されてから機能の分析まで時間がかかったように、ヒトは自分が見れない力・世界には鈍感になっているのかもしれない(単にサメ相手の実験が難しかっただけかもしれないが)。
最近は5G技術が進歩を見せているが、電気を感じるサメがいるなら、ネットの電波に敏感に反応してしまう生物もこの世界のどこかにはいるかもしれないし、それが一部のカズレーザーさんのような人間だったらより大きな問題なので、調査に励んで欲しいと勝手に思う。
ではまた。
これは私がインプットをしてよりよいアウトプットを生成するための燃料です。あなたの活力にできるような文章を生成することに尽力します。