オリエンテーリングで自己肯定感を高めて子ども達を守りたい

子どもの自殺が過去2番目に多いという衝撃的な日本の現状


先日、とても残念なニュースが流れてきました。
昨年1年間の子どもの自殺者が過去2番目に多かったとのこと。

本来は未来あるはずの子ども達が、将来を悲観し自ら命を絶ってします。
とても悲しいことですし、あってはならないことだと思います。
もちろん、貧困家庭が増えているという社会的要因もあるでしょう。
だからといって、「政治家が悪い」「社会が悪い」と言ってもすぐには改善はしない。

大人たちができることの1つは、どんなに苦しくても
「生きている誇りを持てる」「自分自身を認められる」
自分自身の有用感、自己肯定感を子ども一人ひとりが持てるような環境づくりではないかと個人的には思っています。

海外では、オリエンテーリングを経験することで自己肯定感が高まるという研究がされている

私が常々考えていることは、「オリエンテーリングというスポーツを通じて、社会貢献をする」ということ。

実は、日本ではあまり知られていないですが、海外では、オリエンテーリングの効果、それは身体面だけでなく、脳やメンタル面に与える影響について多くの研究がされていて、数多くの論文が発表されています。

オリエンテーリングを体験することで自己効力感が高まる

数多くのオリエンテーリングに関する研究では、オリエンテーリングを経験することで多くの能力が高まると指摘されています。

  • 注意力と問題解決能力: 研究によれば、オリエンテーリングは注意力やメタ認知意識、問題解決スキルを発展させることに寄与することが示されています。特に、子どもたちがオリエンテーリングを通じて自己評価を高め、自信を持つようになるという結果が得られています​ 出典:ERIC

  • 自己効力感の向上: オリエンテーリングは、選手が自らの能力を実感できる環境を提供します。このため、選手は成功体験を通じて自己効力感が向上し、他の状況でも自信を持つようになる傾向があります。特に、オリエンテーリングを通じて得た成功体験が、全体的な自己肯定感を高める要因となることが指摘されています​。出典:ResearchGate

  • 身体的活動と自己肯定感: さらに、自然の中で行うオリエンテーリングは、心理的なストレスの軽減やフィジカルな健康改善にもつながります。これが、全体的な幸福感や自己肯定感の向上に寄与する可能性があります​出典:ResearchGateERIC

オリエンテーリングで小さな成功体験を積み上げることが子どもの自己肯定感を上げる

皆さんは、例えば見知らぬ土地で目的地に向かわなければならないとき、どうしているでしょうか?
恐らく多くの方がスマホのナビ機能を使ってどの道を選んで進めばよいか教えてもらっているのではないでしょうか。これは便利ですがいわゆる言いなりで『受動的』。

オリエンテーリングは、紙の地図から正確に情報を読み取り、目的地に迅速に移動することが求められるスポーツ。
自ら必要な情報を選択し、それを点から線にして自分の進むルートにすることで目的地に近づきます。
つまり自ら動かないと誰も何も教えてくれないし、何も進まない。
これはスマホとは真逆で『能動的』。

実はこの『受動的』か『能動的』かの差はとても大きいです。
能動的な行為はいくつかの苦労が伴います。
正確に地図を読んで、そこから考えて、動き出す。
「考える」という行為は、時間がかかる時もあるし、悩んでストレスを感じるときもある。

それでも、だからこそ、目的地にたどり着き、自ら設置されたチェックポイントを見つけられた時の達成感や爽快感は格別。

スマホで教えられたままに進んだものとはまるで違います。

こうした達成感や爽快感を得ることが小さな成功体験となり、これを積み重ねることで自らの有用感や自己肯定感につながるのです。

多くの子ども達にオリエンテーリングを体験してもらいたいと思っています。







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